【鬼滅の刃】上弦の陸 妓夫太郎(ぎゅうたろう)の過去とは?名シーンも紹介

鬼滅の刃、遊郭編で登場する上弦の陸、妓夫太郎は炭治郎が初めて本格的に戦った上弦の鬼でもあります。そして遊郭編に登場する堕姫の実の兄でもあります。彼の実力はとても強く、炭治郎と音柱である宇随天元を苦しめます。

今回はそんな妓夫太郎はどんな性格なのか、なぜ鬼になったのかを調べてみました。

妓夫太郎の基本情報

【鬼滅の刃】上弦の陸 妓夫太郎(ぎゅうたろう)の過去とは?名シーンも紹介

『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

妓夫太郎の外見・性格

外見

ぼさぼさの頭に、猫背でがりがりに痩せている体、陰気な顔。顔と体には血の染みのような痣があります。

性格

彼は人間時代遊郭の取り立て役として仕事をしていました。そのためなのか「奪われる前に奪い。取り立てる」を信条としています。その信条に沿って生活している為なのか、他人にされて嫌だったことや、苦しかったことをやる。ということを作中ではよくしています。他人に見せる性格は、陰険で嫉妬深く残忍とも見えます。特に他人の羨ましいところを妬み、奪おうとするという部分が見られます。しかし、実の妹であるに堕姫に対してはとても優しく、堕姫が傷つけられたり泣いたりした際にはとても怒り、傷つけた相手を許そうとしません。そういう点では実に妹思いで優しい性格と言えます。

妓夫太郎の初登場

遊郭編で堕姫と炭治郎、音柱である宇随が戦闘していた際、堕姫が2人に首を落とされてしまい、大泣きして急に「お兄ちゃあああん」と叫びます。その時に堕姫の体の中から出てきたのが妓夫太郎でした。妓夫太郎は出てきてすぐに音柱である宇随に切りかかり、堕姫を心配します。そして音柱である宇随をみて、羨ましがり妬みはじめます。

炭治郎との戦い

妓夫太郎は過去に柱を15人も倒した強者でした。妓夫太郎は自身の血を鎌に変えて戦います。鎌には毒が入っており、毒耐性のある宇随でも毒が回ってしまう程です。

通常の鬼狩りならば、確実に毒が回り死に至ります。この妓夫太郎の強さにさすがの音柱宇随も1人での戦闘は難しかったため、炭治郎と一緒に戦います。太刀筋はかまきりのようだと例えられるほど鋭く、圧倒的な強さで2人を押していきます。苦しい戦闘の中でも堕姫のことを気にかけており、堕姫が伊之助善逸に首を斬られそうになった際にはすかさず助けに行くなど良いお兄さんぷりを発揮します。何度首を切っても死なない堕姫と妓夫太郎。堕姫と妓夫太郎は同時に首を斬らなければ死にませんでした。

戦いの結末

炭治郎達と戦い、堕姫も妓夫太郎も負けてしまいます。斬られた首は2人向き合って地面に落ちていました。2人はなぜ負けたのかということで喧嘩になり始めます。

堕姫が妓夫太郎の容姿の事を罵ってしまい、妓夫太郎は頭に血が上り、堕姫に対し「お前さえいなければ」と買い言葉で言ってしまいます。「お前なんて生まれて来なければよかった」と言い切る瞬間、炭治郎に止められました。堕姫はその瞬間に「負けたことが悔しい」と泣きながら、消えていきました。妓夫太郎もその後消えていきました。

妓夫太郎の過去

【鬼滅の刃】上弦の陸 妓夫太郎(ぎゅうたろう)の過去とは?名シーンも紹介

『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

妓夫太郎は消える瞬間に堕姫の人間時代の名前を思い出します。それと同時に自分の人間時代の事を想い出しました。堕姫は人間時代「梅」という名前で、母親の病気から取られて名づけられた名前でした。2人は遊郭街の中でも最も劣悪な環境に生まれました。妓夫太郎は人間時代親からも厄介扱いされ、名前すら付けてもらえませんでした。

遊郭で客寄せや集金の「妓夫」の仕事をし始めて、周りから「妓夫」と呼ばれるようになります。親から何度も殺されそうになり、醜い姿を生まれた為、周囲の人から疎まれました。そしてネズミや虫を殺し食事にしたり、遊郭に来た客が忘れた鎌を遊び道具にして生活していました。妓夫太郎は梅が生まれるまで、なんの希望もありませんでした。

梅が生まれて妓夫太郎の生活が一変します。梅は生まれた時から美しい容姿をしていました。周囲から醜い姿で疎まれた妓夫太郎は梅が自慢でした。梅が生まれ始めたころには妓夫太郎は、自分は他の人よりも強いことに気づき、客寄せではなく取り立ての仕事を始めます。妓夫太郎は幼い頃から遊び道具として使っていた鎌を武器にしていました。彼は醜い見た目の為誰も寄ってこず、彼にとって取り立ては転職で、このころの妓夫太郎は幸せだったといえるでしょう。そんな幸せな時間も長くは続きませんでした。

梅が13歳の頃、遊郭でなぜか、かんざしで客の目玉を刺して失明させてしまったのです。梅は縛り上げられた後に、生きながら焼き殺されるという残酷な方法で報復されてしまいます。妓夫太郎はなにも知らず、仕事から戻った時には梅は丸焦げになり瀕死の状態でした。

梅を失い正気も失っていた妓夫太郎に、梅に目玉を刺された客と女将が後ろから、殺そうとしました。妓夫太郎は客と女将を殺しました。そして、瀕死の梅を抱えて途方もなく歩き回ります。彼は歩きながら「いつだって俺たちを助けてくれる人間はいない」と絶望しながら、冬の道に倒れました。そこへ、当時上弦の陸であった童磨(現在の上弦の弐)でした。童磨は殺した人間を食べながら命の尊さを語り、妓夫太郎を鬼に誘います。そして2人は鬼になったのでした。

死の世界で・・・

妓夫太郎は人間時代を回想しながら、唯一の心残りを考えました。妓夫太郎は自身が鬼になったことに後悔はありませんでした。生まれ変わっても鬼になって人間から幸せを奪おうと考えていました。

しかし、梅は素直で染まりやすい性格です。もし梅が、俺の妹ではなかったら・・・もっといい遊郭の店にいたなら花魁になっていたのではないか・・・普通の家に生まれたなら・・・と妓夫太郎は考え、死の暗闇の世界で妓夫太郎は梅に「俺の後をついて来るな」と言います。妓夫太郎は暗いほうに行くから、梅は反対の明るいほうに行くように指示します。しかし梅は妓夫太郎と一緒にいる道を選択します。妓夫太郎は梅をおんぶしながら、死の暗闇の世界に消えていきました。

妓夫太郎の名言

ここでは悲しい妓夫太郎の印象に残ったシーンを紹介します。

「俺のかわいい妹が一生懸命やってるのをいじめる奴らは皆殺しだ」

【鬼滅の刃】上弦の陸 妓夫太郎(ぎゅうたろう)の過去とは?名シーンも紹介

『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

堕姫が音柱と炭治郎に首を斬られ、堕姫が自分の頑張りを妓夫太郎に伝えた後の言葉です。この部分から妓夫太郎の妹思いな部分が伝わってきます。

「兄貴だったら妹に守られるんじゃなく、守ってやれよなあ。この手で」

【鬼滅の刃】上弦の陸 妓夫太郎(ぎゅうたろう)の過去とは?名シーンも紹介

『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

禰豆子が炭治郎の実の兄弟だということを知っていった一言です。

おそらく、自分のように違う妹を持つ炭治郎に対し興味をもったのでしょう。しかし、妹が鬼では、妹を守ることが難しい為、炭治郎に対し、言った一言です。

「約束する。ずっと一緒だ。絶対離れない。ほらもうなにも怖くないだろ?」

【鬼滅の刃】上弦の陸 妓夫太郎(ぎゅうたろう)の過去とは?名シーンも紹介

『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

幼少時代妓夫太郎が梅に対していった台詞です。梅はこの言葉をずっと覚えていました。妓夫太郎は梅に言われて思い出し、梅と一緒に暗闇の中へ消えていきます。

妓夫太郎まとめ

鬼の中でも残酷な考えを持っている妓夫太郎、しかし彼はいつも妹思いだったことは否定できない事実だと思います。

彼は人間に愛想をつかし鬼になりました。もし妓夫太郎の生まれた環境がもっと違うものだったら・・・と思わずにはいられないシーンが多々あります。この後上弦の陸は善逸の兄弟子になります。2人のシーンは登場することはもうないと思います。しかし死の世界で2人が幸せに暮らしているといいですね。