鬼滅の刃のメインキャラクターの1人でもある我妻善逸は、初回から衝撃的な登場をみせました。
彼の禰豆子への愛や、どんなことがあってもブレないキャラクターをここでは詳しくご紹介したいと思います。
我妻善逸の基本情報
名前 | 我妻善逸(あがつま ぜんいつ) |
性別 | 男 |
肩書き | 丙 |
呼吸法 | 雷の呼吸 |
年齢/誕生日 | 16歳/9月3日 |
身長/体重 | 164.5センチ/58キロ |
声優 | 下野紘 |
初登場 | 第6話「山ほどの手が」 |
その他 | 育手・桑島慈五郎/兄弟子・獪岳 |
我妻善逸の特徴
金髪でざく切りの髪形をしています。髪色は毛先にかけて橙色になっています。羽織も髪色と同じ色で、三角模様が複数施されています。髪の色は元々は黒だったようですが、雷に打たれたことがきっかけで金髪になってしまいました。一見、炭治郎よりも顔が整っているように見えますが、怪奇的な行動が多く、あまりかっこよくまじめな表情を見ることは少ないです。
また鬼殺隊に1羽ずつ配属されるのは通常鴉ですが、何故か善逸は雀でした。これは同期4人の中でもただ1人です。この雀が困っているところを炭治郎が通りかかり、娘に求婚している善逸が発見されます。求婚の理由は「自分を心配してくれたから」でそれを炭治郎に訴えると炭治郎は人以下のものを見るような顔で善逸を見ました。
鬼と知りながら仲間の大切なものを守る
善逸は炭治郎の背負っていた道具箱の中身が鬼であることを知りながらも、それに攻撃をしてきた伊之助から必死で箱を守りました。その理由は、炭治郎からは「泣きたくなるような優しい音がする」からです。善逸は耳が良いため、よく人に騙されたという過去もありましたが、自分の信じたいと思った人を信じるようにしてきました。鬼殺隊でありながら鬼を連れている炭治郎に並々ならぬ事情があると感じて、禰豆子の入っている箱を伊之助に何をされても守り抜いたのです。
炭治郎・伊之助の中にいると唯一世間を知っている男
炭治郎も伊之助も山の奥で生活していたため、少し世間とはズレた認識をすることがしばしばあります。その度に善逸が突っ込みを入れるシーンが多くあります。
炭治郎と伊之助の会話にだったり、切り火を打ってくれたお婆さんに対して殴り掛かろうとする伊之助をとめたり、列車を見るなり攻撃をする伊之助やそれに同調するような炭治郎に突っ込んだりもしています。炭治郎と伊之助は「遊郭」がどのような場所であるかも知らないようでした。善逸は顔を真っ赤にしながら遊郭へ向かう期待に胸を膨らませているようでした。
我妻善逸の性格
一言でいうと臆病で泣き虫で、常に大声で叫んでいるような性格です。剣士になった理由も、自ら進んで桑島に弟子入りしたわけではなく、女に騙されて背負ってしまった借金を肩代わりしてもらう形でいやいやながら剣技を習得していたそうです。最終戦別の際も、熟練の剣士のような表情をしていましたが、この表情は実は最終性別に行きたくないと駄々をこねた善逸を見かねて桑島が何度もビンタしたのが理由でした。
意識を失うことで初めて発揮される実力
鼓屋敷の鬼と遭遇した際、炭治郎・伊之助は鬼本体に果敢に挑んでいきますが、善逸は泣きじゃくりながらなんの力も持ち合わせていない普通の男の子の後ろに隠れながら屋敷の中へ入っています。そこでとうとう鬼が現れてしまい、あまりの恐怖で善逸は気絶してしまうのです。しかし、その気絶が覚醒のスイッチだったのか、突然立ち上がり”雷の呼吸”を使うと一瞬で鬼を倒してしまいます。その後、善逸はすぐに意識を取り戻し、鬼が死んでいるのを確認すると泣き叫び自分がやったことだという意識は全くないようでした。山から下りる際も、自分を守ってくれたのは一緒に居た男の子だと信じて疑わず、一緒に連れて行くと駄々をこね、炭治郎にぶたれています。
禰豆子第一
禰豆子と出会ってからの善逸は禰豆子一筋で全て禰豆子のために行動しています。那田蜘蛛山へ向かう際も、怖いから行きたくないといい、1人で道端に座り込んでいると炭治郎と伊之助にはあっさり置いていかれてしまいました。しかし、炭治郎が禰豆子を連れたまま山に入ったことに気が付くと、ものすごい速度で山の中へと入っていきました。
無限列車の中では鬼の見せている夢から解放されると、列車の中で闘いながらも、禰豆子への危機を感知するとすぐさま禰豆子を守りにいきます。ちなみに技を使用しているため彼の意識はなく本能で禰豆子を守っているようです。
鬼化した炭治郎が禰豆子のこともわからなくなり、禰豆子に襲い掛かる所を泣きながら必死で止めようとします。臆病な善逸がここまでの行動をするのは仲間を想い、大切だと感じているからです。炭治郎が心の中で無惨と闘っている際も、炭治郎のそばにいるものの、ずっと禰豆子に寄り添っています。余談ですが伊之助はこの時ずっと炭治郎の頭に手を置いて、炭治郎が目を覚ますと炭治郎をぎゅっとしています。もちろん善逸は炭治郎が目覚めてからもずっと禰豆子に寄り添っていました。
女の子に怯える善逸
那田蜘蛛山から無事に救出されて蝶屋敷で安静にしている善逸でしたが、蜘蛛の毒を解毒するための薬が苦くて美味しくないと毎日のように叫んでいるようで、アオイにものすごく怒られています。女の子が大好きな善逸でもアオイの威勢には敵わないようで、アオイに怒られるとすぐに静かになりますが、自分な蜘蛛になるかもしれないという恐怖で薬の飲み忘れがないかどうかを毎日のように騒ぎまくっていたようでした。
我妻善逸の技
善逸は雷の呼吸の使い手ですが、壱ノ型しか使うことが出来ません。獪岳との闘いで漆ノ型を使用していますが、これは善逸自身が編み出した善逸の型です。刀身は走る稲妻のような文様があり、雷の呼吸の使い手であることを象徴しているようです。
- 雷の呼吸 壱ノ型『霹靂一閃(へきれきいっせん)』・・・電光石火のような勢いで鬼に接近して、一太刀で頸を斬る技です。相手に先手を取らせずに鬼を倒します。
- 雷の呼吸 壱ノ型『霹靂一閃・六連』・・・空気を揺らすほどの力を纏ってる壱ノ型の六連撃です。この技を繰り出すと雷のような轟音が響きます。
- 雷の呼吸 壱ノ型『霹靂一閃・八連』・・・六連よりもさらに強力で多方向から攻撃をする技です。
- 雷の呼吸 壱ノ型『霹靂一閃・神速』・・・上弦の鬼の攻撃速度をも上回るほどの斬撃です。足への負担が大きいため1度の戦闘での使用は2回が限界です。
- 雷の呼吸 漆ノ型『火雷神(ほのいかづちのかみ)』・・・神の龍のような形をした斬撃で、この速さは神速をも上回る速さです。
我妻善逸の活躍
臆病で弱虫な善逸ですが、作中で彼の活躍は光るものがあります。
那田蜘蛛山
禰豆子を守るために入った那田蜘蛛山では”兄”に遭遇し、あっという間に蜘蛛の毒に侵されてしまいます。鬼である”兄”にドン引きされながらも叫び、逃げ惑う善逸でしたが、自身の髪が抜け落ちたことによりショックで木の枝の上で気絶してしまいます。しかし、それがきっかけで善逸の眠っていた実力が目を覚まし、雷の呼吸を鬼へ連発します。無事鬼の頸を斬った善逸でしたが、蜘蛛の毒が身体を侵食しており、もう息も絶え絶えの状態でした。そこへ胡蝶しのぶが現れ善逸を救ってくれます。胡蝶が善逸の元に現れたのは善逸の雀・チュン子が頑張って胡蝶に善逸の居場所を伝えてくれたからでした。
機能回復訓練
善逸の”訓練相手が女の子でキャッキャウフフできる”という邪な気持ちから、全体の士気があがりました。善逸は体をもみほぐされて激痛が走っても幸せそうに笑い続け、薬湯かけの訓練でも湯呑を抑え、アオイの手をぎゅっと握り締めるばかりか「女の子にお茶はかけない」とキメ顔で発言し、少女たちにドン引かれていました。しかし善逸の行動により負けず嫌いの伊之助も訓練を順調にこなすようになりました。
遊郭潜入編
遊郭に潜入するために女隊士を見繕っていた宇随。蝶屋敷で数人の隊士を連れ去ろうとするところを、ガタガタ震えながら善逸は炭治郎らと共に引き止めました。すると引き止めた彼ら3人が女装をして遊郭に潜入することになり、善逸はあまりにも不細工だったため最後までどこにも引き取られず余ってしまいます。そんな善逸を宇随はタダ同然で京極屋へ売りつけたのでした。
善逸は眠りながら伊之助と共に上弦の陸と闘い、負傷しました。しかし彼自身は眠っていたため目が覚めた時の体中の激痛に耐えかね炭治郎に泣きながら助けを求めました。
我妻善逸の過去
善逸の育手は鬼になってしまった獪岳と同じく桑島慈五郎です。何度教えても、雷の呼吸の壱ノ型しか使うことができなかった善逸は桑島に「ひとつのことを極め抜け」と教えられました。しかし、善逸の兄弟子である獪岳はそれを”甘やかし”であると捉えていたようで、善逸と兄弟弟子として仲良くすることは無く、常に冷たく当たっていました。善逸は自身が獪岳に嫌われていたことを知っていましたが、獪岳のひたむきな努力をしていることもちゃんとわかっており、兄弟子として尊敬していました。仲良くなりたいとも、思っていたようです。
柱稽古の最中に善逸へ届いた手紙には、獪岳が鬼になったことと、育手である桑島がそれを悔いて腹を切って死んだことが書かれていました。善逸はこれを読んで、獪岳を倒すことを決意していたのでしょう。
我妻善逸の声優
我妻善逸の声を担当するのは人気声優の下野紘さんです。1980年4月21日生まれで、東京都出身。アイムエンタープライズに所属しています。叫び声に定評のある声優さんです。
代表作は『うたの☆プリンスさまっ♪』来栖翔役、『バカとテストと召喚獣』吉井明久役、『僕のヒーローアカデミア』荼毘役など、幅広い役柄で活躍しています。
我妻善逸の名言・名シーン
ここからは我妻善逸の名言や名シーンについてご紹介していきます。
「お前がこれ命よりも大事なものだって言ってたから」
善逸が命をかけて、炭治郎の大切なものを守ったシーンです。鬼であることを感知した伊之助が、箱に攻撃をしようとしますが、同じく鬼だとわかっていながら善逸は箱を守りました。
泣きたくなるくらい優しい音のする炭治郎を信じると心に決めたからです。血を流しながらも善逸は箱を手放すことは一切ありませんでした。
「いいご身分だな・・・!!」
休息をとるために鬼殺隊を泊めてくれる場所で休もうとしていた所、禰豆子が箱の中から出てきました。禰豆子のキラキラ度に善逸は衝撃を受け、炭治郎に上記のようにブチ切れました。
刀まで持ち出し「俺の流した血を返せ!」と炭治郎に叫びながら切りかかりました。しかし、禰豆子が炭治郎の妹だと知ると、態度を一変させます。
「お前らが謝れ!お前らが詫びろ!天国に居たのに地獄にいたような顔してんじゃねぇえええ!」
機能回復訓練が始まりましたが、最も重症であった善逸は炭治郎・伊之助よりも遅く機能回復訓練に参加しました。自分が参加する前に訓練から帰ってくる2人があまりにもくたびれていたため、善逸は訓練に参加すること自体に怯えていました。
しかし、訓練の相手が蝶屋敷の女の子たちだとわかると上記のようにブチ切れ、伊之助を突然殴り、炭治郎の髪の毛を鷲掴みにしました。
「なんで嫁3人もいんだよ!ざっけんなよ!」
宇随の嫁が3人遊郭内に潜入していますが、その3人共と連絡がとれなくなったため、炭治郎達を潜入させて自分の嫁を探すようにと宇随が指示を出します。最初は善逸は「痛々しい妄想だ」と罵りますが、事実だと知り、しかも3人もいると知ると宇随に向かってブチ切れ始めますが、すぐに宇随によって鳩尾に拳を入れられ大人しくなります。
「可愛すぎて死にそう」
文字では表現できないほどの吹き出しがこの善逸の台詞にあしらわれています。恐らく相当な叫び声、大騒ぎだと察することができるシーンです。禰豆子が太陽を克服し、少しだけ人の言葉を話せることに感動し、善逸は禰豆子に対し「結婚だね!」と歓喜の言葉を述べますが禰豆子が「おかえりいのすけ」と言うと空気が一変し、善逸は唇から血を流しながら鬼のような形相で伊之助を探そうとしていました。
「これは絶対に俺がやらなきゃ駄目なんだ」
柱稽古の際に兄弟子である獪岳が鬼殺隊であり、呼吸を使うものでありながら鬼になったことに対し善逸は怒りを覚え必ず自分の手で獪岳を倒すことを心に誓っているようでした。
頭から血を流しながら、今まで見たことのないような鋭く、険しい表情でそう口にしています。
「アンタが鬼になったせいで 爺ちゃんは腹切って死んだ!!!」
雷の呼吸の使い手から、鬼を出してしまったことを悔いた桑島が自害をしたことを、眉間にしわを寄せ、眉を吊り上げて目を血走らせながら善逸は獪岳に向かって叫びました。
しかし獪岳はそんなこと知ったこっちゃないと桑島を侮辱する言葉を吐き出し、善逸の琴線に触れます。
「こんなのあんまりだ 禰豆子ちゃんどうするんだよ炭治郎」
鬼化してしまった炭治郎に対し、手当てをされながらそう言葉にします。この時点で無惨の死闘を終えているため、隊士のほとんどは闘えるような状態ではありません。この後伊之助を伊之助と認識できていない炭治郎が襲い掛かりますが、それを隠の引き止めからも逃れるように炭治郎の名前を叫びます。
我妻善逸は仲間思いをも上回る禰豆子への想い
善逸は闘うときは闘い、とても強い剣士ですが、根底にある禰豆子への気持ちのブレなさは尊敬すらできるほどだと思います。炭治郎が鬼になっても、炭治郎も心配しつつ、禰豆子のことも考えていたりします。
善逸には怪奇的な行動が目立ちますし、何かとうるさい存在ですが彼の存在が鬼滅の刃をより魅力的にしているように感じます。