【キングダム】羌瘣(キョウカイ)は可愛いけど敵討ちに生きる!強さや声優を紹介!

羌瘣です。作中でも屈指の人気を誇るキャラクターの1人でしょう。

物語序盤から謎の人物として登場し、その過去や目的、心境の変化等、深いところまで掘り下げられて描かれているキャラクターで、キングダムに欠かせない存在ではないでしょうか。

ここでは、その羌瘣の特徴やこれまでの活躍、経歴を紹介していきます。

羌瘣の基本情報

【キングダム】羌瘣(キョウカイ)は可愛いけど敵討ちに生きる!強さや声優を紹介!

『キングダム』(C)原 泰久/集英社

まずは、羌瘣の基本情報を簡単に紹介します。

羌瘣の人気を支えている要素の一つが、そのルックスでしょう。美しい顔立ちから信すらドキッとする場面もありますし、羌瘣目当てで飛信隊への入隊を希望する者も多いです。

性格はクールで、余計な事は一切話しません。初登場の際、「嫌いなことは、喋ること」と言っていました。けれども、自らの復讐を果たしたこと、飛信隊での人との交流を通して、徐々に言葉数も増えてきて、意外と天然な一面も出てくるなど、変化が見られるようになりました。

羌瘣のステータスとして外せないのは、その圧倒的な武才です。

使用武器は「緑水」という剣で、戦いの際は「巫舞」と呼ばれる呼吸法を使い、「トーン、タンタン」という独特のリズムを口ずさむのが特徴です。これは、羌瘣がその末裔であるシ尤族に伝わるもので、意識を深い所に落とし込み、一種のトランス状態にすることで、人に秘められたあらゆる感覚を活性化させるというものです。暗殺集団であるシ尤はこの巫舞を扱いますが、羌瘣の巫舞の才能はその中でも特出していて、人の動きの限界を超越した剣技で敵を一瞬で殲滅します。

巫舞には呼吸の周期があり、繰り出せる時間は限られています。そのため、羌瘣の戦い方は超短期決戦型。一対一でこの状況に持ち込めれば、恐らく羌瘣は作中最強クラスではないでしょうか。ただその反面、呼吸が切れた際、身動きが取れない程体力を消耗してしまうため、連続して使うにはインターバルを要します。なので本来、大量の敵を討たなければいけない戦にはマッチしていないのですね。羌瘣が呼吸を整える間、周りが時間を稼ぐ必要があり、羌瘣の巫舞はまさに諸刃の剣的な必殺技として扱われています。

羌瘣は知力も優れています。今でこそ、河了貂が軍師として指揮し、信にも本能型の兆候が見られるようになってきましたが、それまでは、飛信隊の知略の大部分を羌瘣が支えていました。そのため、1度羌瘣が飛信隊を抜けた際は、飛信隊が全く隊として機能しなくなるという事態も起きました。羌瘣の存在があったからこその今の飛信隊と言えます。

羌瘣の史実における情報

羌瘣の史実における情報ですが、史実にも登場します。ただ、情報としては少なく、女性だという記録も残っていないようです。一将軍として実在していたようです。

王翦楊端和とともに趙攻めをするのが大きな武功のようです。紀元前228年に趙が滅亡、つまり羌瘣は中華統一に貢献した将軍ということです。

作中にて羌瘣は大将軍を目指すと口にしています。既に六大将軍に近い位置にいるこの2人の武将と肩を並べて、将軍として登場するということは、この史実に則ると、今後飛信隊から独立して、羌瘣の軍が出てくる可能性もあるのでしょうか。

ただ、この趙攻めを機に、羌瘣が史実では登場しなくなるのです。死因や消息が分かっていないため、この辺りがどう扱われるのかはまだ判断できません。ただ、羌瘣がこの戦にて戦死すると考えた場合、そこに信が立ち会わない可能性は少ないのではないでしょうか。そもそも史実では信との接点も触れらていないため、趙攻めの時も、作中オリジナルで、飛信隊の羌瘣として出陣する可能性もありますね。

史実の情報が少ない分、羌瘣の今後の動きの幅は大きいと思われます。

羌瘣のこれまでの活躍、経歴

謎の剣士として登場

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『キングダム』(C)原 泰久/集英社

(画像は9巻、まだ登場し始めた頃の羌瘣は、暗い目をしています)

羌瘣は5巻にて初登場します。信の初陣となる魏攻略戦にて、信と同じ伍のメンバーになるのです。この時は終始無表情で無口、鉢巻を目深に被り、女性ということすら知られていませんでした。余り者のメンバーで構成された伍でしたが、羌瘣はすぐに活躍を見せます。魏の装甲戦車になすすべが無かったところ、死体を積みを作ることを指示、これで守りを固めて攻勢に出るきっかけを作ります。

また常人離れした剣技を繰り出すのが、魏攻略編に加え、政暗殺計画編です。ここで、羌瘣が暗殺一族、シ尤であること、また河了貂に見破られ、女性であることが分かります。そして、序盤の羌瘣を見ていく上で最も重要となる、姉の象を失ったエピソードが語られます。

シ尤の継承者を決める「祭」は最後の1人になるまで殺しあわなければいけません。姉の象は羌瘣と戦うことができないため、香で眠らせて羌瘣を祭不参加にします。けれどもその祭は仕組まれたもので、実力の抜き出ていた象は最初から大勢の集中攻撃を受け命を落とします。祭においては、手を組むというのは禁止されていたのに、象の実力から黙認されたのです。羌瘣が駆けつけたときには時既に遅く、事の次第を知りました。

この経緯により、象をハメることを首謀した現シ尤である幽族の連への復讐を果たすことが、この時点での羌瘣の目的というのが分かりました。しかし、魏戦や、政暗殺計画の中で、自分の中に信らへの仲間意識というのも芽生え始めていることもあったのでしょう。羌瘣は飛信隊の副隊長として動くこととなります。

飛信隊の中で活躍

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『キングダム』(C)原 泰久/集英社

(画像は14巻、龐煖と戦うシーン)

飛信隊で羌瘣が活躍する場面を紹介します。

14巻、龐煖と対戦します。秦側の野営地に、龐煖が1人で侵入してきたところを、羌瘣が出ます。「舞うぞ緑水」と巫舞を使い、龐煖に傷を付けることには成功しますが、力及ばず破れます。一対一の場面で、羌瘣が土を付けられたのは、唯一この場面でしょう。龐煖のことを「求道者」だと言い、修練を怠った自分を反省しました。

22巻、山陽編では、羌瘣が命を捨てる覚悟でも飛信隊のために動きます。信が輪虎を討とうとしている中、そこに迫るもう1つの介子坊の軍がありました。その時点で負傷していた羌瘣を含む予備隊が、その軍を止めるのは不可能と思われましたが、羌瘣は戦いました。それまで、姉の仇討ちが自分の生きる理由だとしていましたが、自分は飛信隊の副隊長だと、そう思って動いたのです。飛信隊に自分の居場所を見出すことができ始めていたからこその、羌瘣の心境の変化が見て取れる行動でした。1人で500もの兵を討つ羌瘣に、敵の兵は「人の仕業ではない」と恐怖します。雨の中で、倒れた羌瘣を信が抱えるシーンは記憶に残るシーンでしょう。

あっという間に三千人将まで昇ります。42巻、黒羊丘編では、別機動隊を担っていた羌瘣が一人で、趙陣営に乗り込みます。「飛信隊のために無茶をやるんだ」と、これも名言でしょう。尾平が黒羊の村からネックレスを盗った件でも、声を上げて叱責するなど、上に立つ者としての言動が多く見られるようになりました。この頃と最初の頃の羌瘣の顔を見比べると、如何に人間としての中身が変わってきたのか分かります。

羌瘣の目標

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『キングダム』(C)原 泰久/集英社

(画像は34巻、一同衝撃の目標を告げるシーン)

見事に象姉の仇討ちを果たした羌瘣が飛信隊に戻ったのが、34巻。羌瘣の変化を皆が感じ取りました。そこで羌瘣が次なる2つの目標を信に告げます。1つは大将軍を目指すこと、もう1つhあ、なんと信の子を産むというものでした。予期せぬ大胆な発言に周りも慌てていましたが、この時羌瘣は子どもがどうしてできるのかすら知らないようでした。時々出る羌瘣の天然な一面の中でもこの場面は有名でしょう。この発言から、羌瘣が信と結婚するのでは?といった考察も見られます。

羌瘣の名シーン

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『キングダム』(C)原 泰久/集英社
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『キングダム』(C)原 泰久/集英社

羌瘣が成長する過程で欠かせなかったのが、やはり象姉の仇を討つことでした。飛信隊に居場所を見出したものの、本来の目的が中途半端になり、地に足がつけていないと判断した羌瘣は、山陽攻略戦の後、一度、飛信隊を離脱し、幽族の連を討ちに行きます。

幽連は卑劣な手で象を陥れた人物でしたが、祭をくぐり抜けた経験から、素の呼吸で羌瘣の巫舞に対応する程の実力の持ち主でした。意識を外界と遮断した幽連は、いわば常に巫舞を扱っている状態なのでした。羌瘣は最深部の巫舞すら通用しないことで、一気に死の淵にまで追い込まれますが、そこで、飛信隊での記憶が蘇ります。そして、巫舞の秘密に気付くのです。巫舞の際、意識を落とし込む深さには限度があり、それ以上は「ハク領」と呼ばれる域でした。そこまで沈むと、「トーンタンタン」の歌すら聞こえなくなり、意識を引き戻す道標を失い、昏睡状態になってしまうという危険があったのです。それは、昔象姉も陥ったものでした。けれどもその状態から目覚めた象姉は羌瘣がハク領の中の光となって自分を引き上げてくれたと羌瘣に伝えたことがあったのです。まさに今の自分にとって、飛信隊での記憶はハク領に沈んだ自分を引き上げてくれる希望の光となりえるものだったのです。こうして羌瘣は、象姉の言葉と飛信隊の存在を信じ、ハク領の底まで意識を落として、巫舞を舞い、幽連への復讐を果たすことに成功したのです。

本来の目的を果たし、つまり羌瘣にとっては生きる理由がなくなったことを意味していましたが、もうその時は以前のような羌瘣ではありませんでした。帰るべき場所を見つけた羌瘣は心の中で、象に精一杯生きることを誓いました。

羌瘣のまとめ

【キングダム】羌瘣(キョウカイ)は可愛いけど敵討ちに生きる!強さや声優を紹介!

『キングダム』(C)原 泰久/集英社

(画像は、51巻、羌瘣は信とお互い支え合って戦っています)

羌瘣がこの先、大将軍になるのか、はたまた信との結婚があるのか、気になるところですね。ただ現在はまだ飛信隊にも羌瘣のはたらきは欠かせない場面が多いですし、しばらくは飛信隊の副隊長として登場するのではないでしょうか。

物語が進むにつれて、心境や言動の変化の多いキャラクターなので、読み返す度に新たな発見があるのではないでしょうか。今後も羌瘣の活躍に期待ですね。