カルガラは、本編から400年さかのぼったジャヤ(現アッパーヤード)の先住民族です。ジャヤはかつて偉大なる航路(グランドライン)上に存在した島ですが、突き上げる海流(ノックアップストリーム)によって島の半分が空に打ち上げられてしまいました。
800年~1000年に渡る壮大なストーリーが魅力のワンピースですが、カルガラも時を超えて感動を残した登場人物の一人です。
今回は、カルガラの基本情報の他、ノーランドとの友情や羽の謎についてご紹介します。
カルガラの基本情報
名前 | カルガラ |
性別 | 男性 |
所属 | シャンディア |
出身地 | 偉大なる航路 ジャヤ(現アッパーヤード) |
年齢/誕生日 | 39歳 / 10月4日生まれ |
身長/体重 | 222㎝ |
声優 | 柴田秀勝 |
初登場 | 第286話「シャンドラの魔物」 |
家族 | 妻、ムース(娘)、セト(婿) |
カルガラの特徴
2mを超える長身に燃えるような赤い髪、吊り上がった目とタトゥーが特徴です。タトゥーは目の周りから上腕、首元にかけて彩られており、子孫ワイパーも細かい模様は違いますが同様のタトゥーを入れています。シャンディアの戦士の衣装である羽、ポリネシアン風の腰ミノを着けています。
その恵まれた体格に加え、獲物を見るような鋭い目つきは、大戦士らしい荒々しくも威厳のある雰囲気を感じさせます。
カルガラの性格
獣のような印象に違わず、攻撃的で猛々しい一面があります。400年前、ジャヤがグランドラインにあった頃は、外海からやってくる海賊を容赦なく排除していました。
はやり病を鎮めるため、自分の娘を生贄に差し出すなど伝統を重んじる人物です。しかし探検家ノーランドがはやり病を治すことができると伝えると、葛藤しながらもノーランドに力を貸しました。盲目的な信仰心からではなく、多くの人々を救うために大戦士として娘を差し出さなければならなかったカルガラの苦悩が打ち明けられました。
カルガラは勇猛でありながらも、人々や家族を守る人情と責任感を持った人物と言えるでしょう。
カルガラの能力
カルガラには悪魔の実の能力や特別な必殺技はありませんが、「VIVRE CARD〜ONE PIECE図鑑〜」にて見聞色の覇気遣いであることが明かされました。「シャンディアの大戦士」として島を守り、外海の人々からは「シャンディアの魔物」と呼ばれ恐れられていました。
主に槍を用いて戦闘し、巨大な鉄球を投げつけるほどの怪力で敵を攻撃します。カシ神として敬われていた巨大な蛇を一撃で仕留めたことからも、その戦闘力の高さが伺えます。
カルガラとノーランド
カルガラとノーランドは、民族・文化を超えた友情を育み、二人の思いは400年後ルフィ達によって叶えられるまで連綿と受け継がれてきました。時を超える壮大な友情は読者の間でも人気の高いエピソードです。
探検家ノーランドがジャヤを訪れた際、島ではちょうど「呪い」によって住民が次々に死んでいました。ノーランドは「呪い」を「樹熱」という疫病であると見破り、カルガラ達の生贄の儀式を妨害します。カシ神と呼ばれる大蛇を殺したノーランド一行をカルガラ達は当初許しませんでしたが、島を救いたいというノーランドの熱い気持ちに打たれ、樹熱の治療を許します。
ノーランドは島を救い、人々にも受け入れられました。特にカルガラとは、人の上に立つもの同士通じ合うものがあり、無二の親友となりました。
カルガラの羽
カルガラはじめ、シャンディアの民には400年前から背中に羽が着いています。キャラクターブック「ONE PIECE YELLOW」によるとこの羽は生えているのではなく装飾品だそうです。
空島の人々にも羽があり、ノックストリームで打ちあがるまで空と海で隔てられていた人々に何故共通の特徴があるのか、さまざまな考察がされています。
この謎とヒントとなるのは、扉絵シリーズ「エネルのスペース大作戦」に示された古代の月の人々です。背中の羽、二本の角状の装飾、動物の皮の帽子…とジャヤや空島の人々と共通する特徴が多々見られます。このことから、ジャヤおよび空島の人々は何らかの理由で海と空に分かれていたが、実は共通の祖先を持つ月の古代人の子孫ではないかとの見方があります。
カルガラの声優
カルガラの声優は柴田 秀勝さんです。東京都出身の声優、ナレーターで、現在は芸能事務所RMEの代表取締役を務めています。
代表作に「タイガーマスク」ミスターX、「デビルマン」ゼノンがあり、1970年代から活躍している大ベテランです。ワンピースでは他にモンキー・D・ドラゴンを担当しており、役柄に負けない演技力を披露しています。
カルガラの名台詞・名シーン
では次に、カルガラの名台詞・名シーンをご紹介します。
「面白い…見届けてやるぞ… もがいてみろ……」
「樹熱」を治すため薬草を探していたところ、地割れに巻き込まれ身動きが取れなくなったノーランドに投げかけた一言です。
侵入者に対して残酷ともいえる一面を示しましたが、この後涙ながらに家族への思いを打ち明けました。
「鐘を鳴らして 君を待つ!!!!」
カルガラ達は先祖の守り樹を切り倒したノーランド達に再び敵意を募らせ彼らを突き放します。その後娘ムースの奔走で誤解は解けましたが、時すでに遅くノーランド達は島を出航してしまいました。
命の恩人を無下に扱ったことを後悔し、カルガラ達は感謝の気持ちと再会を願って黄金の大鐘楼を鳴らしてノーランド一行を見送りました。
この後400年に続く二人の友情を描いた、文句なしの名シーンです。
カルガラは友情を貫いた勇猛な戦士
すれ違ったままの別れの後、二人の再会は叶いませんでしたが、その思いはワイパーたち子孫に受け継がれ、400年の時を経てルフィたちにより再び大鐘楼が鳴らされることとなりました。
壮大なストーリーが魅力のワンピースですが、その中でもたった二人の友情に焦点をあてたカルガラとノーランドのエピソードは、珠玉の友情物語と言えるでしょう。
カルガラは400年前の登場人物ですので再登場は望めませんが、シャンディアの民の羽の他、空島編には多くの伏線が残されています。今後のストーリーを語る上でも外せないエピソードでしょう。