[鋼の錬金術師]に登場するお父様は見た目はヴァン・ホーエンハイムと同じで、ホムンクルス達の親玉でもあり、[鋼の錬金術師]の中での1番の黒幕です。
ここでは作中でのお父様の活躍や名言、名シーンを紹介していきます。
お父様の基本情報
名前 | フラスコの中の小人(ホムンクルス) |
呼び名 | お父様、父上、親父殿 |
年齢 | ? |
出身国 | クセルクセス王国 |
血縁者 | ヴァン・ホーエンハイム |
初登場 | 原作12巻 |
声優 | 家弓家正 |
ホムンクルス達の生みの親で、ホムンクルス達からは、父と呼ばせています。
クセルクセス王国時代に偶然にして生まれた存在は、ヴァン・ホーエンハイムと同じ顔をしており、完全体になる目的でアメストリス建国から携わってきました。
鋼の錬金術師でのラスボスです。
約束の日、お父様は神を呼び、取り込むことでお父様の勝利となったかと思われましたが、真理の扉に強制的に戻されてしまうのでした。
お父様の見た目と性格
見た目はエルリック兄弟の父、ヴァン・ホーエンハイムと瓜二つの顔で、本人よりちょっと老けています。
自身の感情や性格を切り離してホムンクルス達を生み出したため、性格は無感情、無関心で冷酷、目的のためなら非情ではあるが、寂しがり屋な面もあります。
エルリック兄弟と初対面した時は、いつもだったら変わらない表情が変化しました。
また見た目の形態はいくつかあり、1番最初の形態はマリモのような真っ黒い物体、次がヴァン・ホーエンハイムと似た姿、その次が全身真っ黒の人型で、身体中に目が付いている姿、その姿から巨人になり目が頭部に1つだけの姿、最後に神を吸収した時の若かりしヴァン・ホーエンハイムの姿の5つの形態を持ちます。
作中では約束の日ではころころとお父様の姿が変わっていきます。
たまたま生まれたフラスコの中の小人
お父様ことホムンクルスは古代国家クセルクセス王国の錬金術師から偶然生まれた存在で、何か意図を持って生まれた訳ではございません。
そしてフラスコの中にいたため、ホムンクルスという名前になりました。
お父様はヴァン・ホーエンハイムの名付け親でもあり、奴隷だったホーエンハイムに知識や文字の読み書きなど教えていきました。
またホムンクルスはホーエンハイムの血から生まれたので、ホムンクルスの血縁者はある意味ホーエンハイムのみになります。
フラスコから自由の身へ
お父様は老いの焦りから不老不死を求める国王に悪知恵を与え、クセルクセス国と国民全員を使って錬成陣を作り上げます。
その結果、陣の中央にいて血を分けたホーエンハイムとお父様のみ助かり、国王含め国民全てが犠牲になり賢者の石になりました。
賢者の石はホーエンハイムとお父様に半々に分けられます。
そして、フラスコの中でしか生きれず、外に出れば死んでしまう身だったお父様はホーエンハイムの姿となり自由の身となるのでした。
お父様の強さと人間を見る見方
お父様はノーモーションで等価交換の原則は無視するように攻撃を避け、錬金術を繰り出します。
なので基本的には手も足も出さずに四方八方からの攻防をすることができます。
攻撃、防御のみならずエルリック兄弟が怪我を負った時もノーモーションで傷を治したりしました。
しかし、そんななんでもできるお父様ですが、人間に対しては特に感情を抱いてはおりません。
エルリック兄弟に対しては人柱ということもあり、傷を治すもリンに対しては敵意どころか虫けらと同じで人間も必要なければ何も思わない存在だと言います。
お父様の目的は約束の日で…
お父様は人間の姿になり、ホーエンハイムと別れた後、西にたどり着きアメストリス建国に携わっていきます。
そして7人のホムンクルス達を自身の感情と賢者の石から作り出し、暗躍していきます。
そしてお父様の目的は、アメストリス国全てを使った国家錬金術で、地球を1つの生命体に見立て錬成し、真理の扉を開くことで、神を吸収し「完全な存在」になるためことだったのです。
神と一体となり無敵になる
神を吸収したお父様は、若かりし頃のホーエンハイム、エドワードのような姿に若返ります。
そして手のひらで核融合を起こして、疑似太陽を錬成したり、自分を中心に衝撃波を発したり、自身に来た攻撃を無効化するなど、等価交換の原則を無視した人智を超えたことをやってのせます。
また、消費した賢者の石を補充するために、辺りの人間から補給しようとしたり、クセルクセスの人々を復活させるなどの芸を見せたりもしました。
とりあえず、なんでもありの状態になります。
お父様の最後
神を吸収しお父様の完全勝利になるかと思いきや、ホーエンハイムが仕掛けたカウンターによりアメストリス国民に魂を戻し、神を封じる力を失っていき、またスカーによる逆錬成陣の発動でエドワード達が錬金術を使えるようになります。
そして、エドワードや錬金術師、ブリッグズ兵達、またグリードの遅めの反抗期で賢者の石を消費させられて、ついに神を手放してしまいます。
その後は、失った右腕を取り戻したエドワードとの一騎打ちになり、エドワードの1発により開けられたお腹から黒い手が出てきて真理の扉の前に行くことになります。
そしてまた真理の扉の中に強制的に連れ戻されてしまうのでした。
お父様の声優は家弓家正さん
家弓家正さんはポケットモンスター ダイアモンド・パールのナナカマド博士やドラゴンボールZのパラガス役、また世界不思議発見のナレーションなどされておりましたが、2014年9月14日に亡くなられました。
お父様の名言・名シーン
ここではお父様の作中での名言や名シーンを紹介していきます。
名言①:「進歩しているのが自分達だけだと思っている!」
お父様の第3形態になると、ホーエンハイムに似た第2形態のように感情がない性格とは違い、欲と傲慢が表だっています。
第1形態に似た性格になっています。
見栄だったり、挑発だったり、自分の力を誇示したいお父様の本当の性格が少し分かる形態ですね。
名言②:「お前本当は人並みに家族が欲しかったのではないか?」
お父様はわざわざ自分から作り出したホムンクルスに自分を父と呼ばせ、まるで家族のような関係を作り出しました。
このことから1番最初に生み出したプライド同様、人間が作る家族に対して何か思い入れがあったために家族ごっこをやり、人間に対して虫けらのように思ってはいるも、どこか憧れのような感情を持っていたのではないでしょうか。
名言③「いやだ そこに縛られ続けるのはいやだ……」
一時的に神を取り込むも、抑えきれず逆に自分自身が真理の扉の前に立つことになったお父様は、第1形態の姿で真理と向き合います。
真理は自分のことを世界、宇宙、神、真理、全または一と呼ぶ存在で、またお前だと言い、正しい絶望を与えるためお父様を強制的に扉の中に引き入れます。
完全なる姿を求め強欲になり、また扉の中で自由を無くしたお父様。
これが鋼の錬金術師のラスボスの最期でした。
鋼の錬金術師の始まりを作ったラスボス
偶然作られたフラスコの中の小人のお父様は、自由になるためクセルクセス王国を一夜で滅ぼし、また完全なる姿になるためアメストリス建国から錬成陣を作り出すために自身の感情からホムンクルス達を生み、裏で暗躍し続けました。
鋼の錬金術師の物語のきっかけを作った本人であり、誰よりも周りを巻き込んで己の強欲のために生き続けた存在ではなかったのでしょうか。