【ワンピース】フィッシャー・タイガーの強さは?コアラとハンコックとの関わりは?

様々な種族が暮らすワンピース世界では、人種差別などの現実問題へも問題提起しています。そんな人種問題を描くうえでのキーマンが魚人フィッシャー・タイガーです。ここではそのフィッシャータイガーを解説いたします。

フィッシャー・タイガーの基本情報

【ワンピース】フィッシャー・タイガーの強さは?コアラとハンコックとの関わりは?

『ONE PIECE』(C)尾田 栄一郎/集英社
【ワンピース】フィッシャー・タイガーの強さは?コアラとハンコックとの関わりは?
『ONE PIECE』(C)尾田 栄一郎/集英社

様々な種族の混在するワンピース世界。そのため、血液型も様々あります。

その中でもフィッシャー・タイガーの血液型『S型RH₋』は珍しい部類で、ここが彼の死のキーポイントとなります。ちなみに声優の石井康嗣さんはシブい壮年役の声優を多くされていますので、フィッシャー・タイガー役にもピッタリでした。

フィッシャー・タイガーという人物

生まれは魚人島であり、タイの魚人で当時は冒険家。同じ魚人島の魚人街で頭角を現していたジンベエからは「アニキ」、アーロンからは「大アニキ」と呼ばれ慕われていました。

15年前、たった一人で世界政府の本拠地である聖地マリージョアを襲撃し、天竜人から奴隷を解放すべく、暴れまわりました。その際、人間に虐げられてきたにも関わらず、奴隷は人間、魚人に差別なく全ての種族の奴隷を助け出しました。その中に、後の海賊女帝ボア・ハンコックがいました。

その後、これによりフィッシャー・タイガーは『奴隷解放の英雄』と呼ばれるようになり、魚人族の中でも英雄であり、誇りでもありました。

フィッシャー・タイガーの戦闘能力

身長520㎝で、大柄な方のジンベエとアーロンを見下ろすほどの巨漢であり、聖地マリージョアを襲撃する際、『赤い土の大陸』を素手でよじ登るほどの腕力の持ち主です。何より、警備が世界で最も厳重なマリージョアをたった一人で襲撃できるほどの実力者でもあります。

魚人ならではの戦闘能力に加え、ジンベエやアーロンを実力でねじ伏せるほど、屈強な魚人の中でもひときわ強い存在のようです。

魚人のため、水中での戦闘にも長け、地上での戦闘も少将クラスを手負いの重傷でも一蹴するほど。さらに、そのような重傷の状態で海兵を薙ぎ倒し戦い続けるような生命力がありました。

フィッシャー・タイガーの名シーン・名セリフ

天竜人からの奴隷解放を実現し、名シーンや名セリフの多いフィッシャー・タイガーですが、その中でも心に響く名シーンや名セリフを紹介していきたいと思います。

フィッシャー・タイガーの正義感

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『ONE PIECE』(C)尾田 栄一郎/集英社

聖地マリージョア襲撃を決意し、同じように人種差別撤廃を志しながら、その方法が違う魚人島リュウグウ王国王妃オトヒメへ言った言葉です。

「耐えられない・・・!!奴隷なんてのは・・・生き地獄でしょう!?彼らはこうしてる今もなお人にあらぬ扱いを受けている・・・!!」

フィッシャー・タイガーも元奴隷だった過去があり、その苦境を知るからこそ、それに喘いでいる人々を見捨てることができませんでした。しかし、聖地マリージョアを襲撃するとなると、人間との和平を望む王妃オトヒメの立場が悪くなります。それでも自身の正義感が勝り、尊敬する王妃オトヒメへ奴隷解放を訴えた場面。まさに名シーンと呼べるでしょう。

フィッシャー・タイガーの信条と本音

【ワンピース】フィッシャー・タイガーの強さは?コアラとハンコックとの関わりは?

『ONE PIECE』(C)尾田 栄一郎/集英社

人種差別を否定しながらも、心の奥底では人間を憎むフィッシャー・タイガー。それは『人間』である天竜人から奴隷にされた過去からも読み取れます。そんなフィッシャー・タイガーの信条と本音が垣間見えたシーン。

聖地マリージョアを襲撃した際、奴隷だった魚人たちを束ね、タイヨウの海賊団を結成しました。ただ、海賊とはいえ、フィッシャー・タイガーは人間への不殺を海賊団の掟としていました。

12年前、その航海の途中で奴隷だった人間の少女コアラに出会います。人間を心底憎むアーロンの反対を押し切り、フィッシャー・タイガーは人間の少女であるコアラを故郷のフールシャウト島に送り届けることにしました。

しかし、航海の末たどり着いたフールシャウト島で待ち受けていたのは、島人に裏切られ政府と取り引きをし、海軍に動きを察知されていたという悲しい現実でした。

そこで、当時海軍本部中将ボルサリーノ指揮下の少将ストロベリーが率いる部隊に襲撃されてしまいます。

激しい戦闘の後、瀕死の重傷を負ったフィッシャー・タイガー。海軍の船を奪い、タイヨウの海賊団船医アラディンに治療を受けますが、出血多量による血液不足のため、輸血をするようにします。ですが、フィッシャー・タイガーの血液型は珍しく、同じ魚人族には同種の血液型がおらず、海軍の船にある人間の血液を輸血しようとしましたが、フィッシャー・タイガーはこれを頑なに拒否。人間の血で生きながらえるくらいなら死ぬ、と本音を漏らしだしました。

「おれはもう・・・!!!人間を・・・!!!」

「愛せねェ・・・!!!」

泣きながら、そう言いました。そして自分が元奴隷だった過去を仲間に打ち明けます。それにより、心根では人間を憎んでいることも告白しました。

ですが、自分のように人間を憎む世代を次の世代に残してはいけないとも言いました。コアラのように、何も知らない世代が、差別も偏見もなく次世代へと自分の信条を紡いでくれることを願いながらも、憎しみのうちに死んでいきました。このシーンこそがフィッシャー・タイガーの信条と本音が垣間見えた名シーンではないでしょうか。

フィッシャー・タイガーは次世代への希望

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『ONE PIECE』(C)尾田 栄一郎/集英社

仲間の魚人から尊敬され愛された魚人フィッシャー・タイガー。奴隷解放の英雄と呼ばれ、やり方は違えど王妃オトヒメと同じく人間への偏見や差別を無くすよう尽力した人物でした。それはジンベエや他の魚人にも影響しましたが、逆に憎しみの部分はアーロンやホーディ・ジョーンズに受け継がれてしまいました。

しかし、彼が助けたコアラは後に革命軍幹部となり、フィッシャー・タイガーと同じく奴隷制度や人種、身分差別の否定を信条としていることから、確実に次世代へと意志は紡がれていると思われます。