ベルメールは、ワンピースのヒロインであるナミの育ての親です。ナミと血が繋がっていないにも関わらず、全力でナミを愛してくれた元海兵の女性でした。
ナミとの出会いは連載開始から遡ること8年前。当時ベルメールが海軍として戦場を駆けていた頃、彼女は2人の子どもを拾いました。まだ赤ん坊だったナミと、3歳だったノジコです。
貧乏ながらも2人の子どもと幸せな日々を暮らしていたベルメールは、ある日ココヤシ村の支配者である魚人アーロンによって殺されてしまいます。そして、ベルメール死亡のその瞬間から、ナミの孤独で壮絶な戦いが始まるのです。
そんなベルメールの性格や特徴的な髪形、名台詞やその人生をご紹介します。
ベルメールの基本情報
名前 | ベルメール |
性別 | 女 |
所属 | 元海兵 |
種族 | 人間 |
懸賞金 | なし |
悪魔の実 | なし |
使用する技・術 | なし |
年齢/誕生日 | 享年30歳/12月3日 |
身長/体重 | 186cm/不明 |
声優 | 日高のり子 |
初登場 | 第77話 |
その他 | ナミの養母 |
ベルメールの特徴と人生
ベルメールはココヤシ村で生まれ育ちました。完全な不良娘だったようですが、海軍としての腕は確かで、ナミとノジコを拾った時は海軍将校にまでなっていました。
オイコット王国の戦場で、瀕死だったベルメールが「このまま死んでしまおうか」と考えていた時、彼女の前に現れたのは、赤ん坊であるナミを抱えたノジコでした。その時、赤ん坊だったナミは屈託なく笑っていたのだそうです。
その天真爛漫な笑顔は、涙を流していたノジコさえ笑わせてしまいました。そんなナミの笑顔に、ベルメールも死ぬ気力がなくなったそうです。
ナミは、ベルメールに拾われることで生き永らえました。しかしベルメールも、ナミに生きる力をもらったからこそ生き延びたのです。
ノジコとナミを連れて故郷のココヤシ村に戻ったベルメールは「私がこの子達の親になるの!!」と宣言します。ベルメールの不良娘っぷりを知っている村の人々は「無理だ」「無謀だ」「やめなさい」と大反対。しかしベルメールは譲りません。
「こんな時代にも負けない様な立派な人間に育ててみせる」と強く宣言します。そしてベルメールはココヤシ村でみかん農家を経営し始め、ノジコとナミを育てながらたくさんのことを教えました。
「誰にも負けるな!!」「女の子だって強くなくちゃいけない!!」
しかしナミが8歳の時、魚人の海賊アーロン一味が唐突にココヤシ村の支配者となることを宣言し、ココヤシ村の村民全員に、大人1人10万ベリー、子ども1人5万ベリーの年貢を納めることを強要しました。
貧乏だったベルメールが払えたのは10万ベリーのみでした。ベルメールの分を払ってナミとノジコ2人を逃がせと言う村民に、ベルメールは首を振ります。
「たとえ命を落としても、口先だけでも親になりたい。あいつら、私の子でしょ?」
そしてベルメールは娘たちの分10万ベリーだけ払い、自分の分は払えずアーロンに殺されてしまいます。ナミやノジコやココヤシ村の村民全員の前で額に銃を当てられて3発、壮絶な最期でした。
「ノジコ!!ナミ!!大好き♡」
彼女が殺される寸前に最愛の娘たちへ告げた言葉は、あまりにも有名です。
ベルメールの性格
ベルメールは「女でも強くあるべき」と言う信念を持ち、それを実行していた女性でした。
勇ましく、雄々しく、細かいことは気にせずお茶目なところもあり、ココヤシ村の駐在であるゲンさんに、ナミの万引きを咎められた時に「今度払うわ…体で♡」と告げて堅物のゲンさんの顔を赤くさせていました。なおこの台詞はナミもベルメールを真似てゲンさんに言っており「アホなこと覚えるな!」と怒られています。
みかんをこよなく愛し、「ベルメールさんのみかん美味しくない」と言った少年を「うらァ!このガキャーー!!」と本気で殴りつけるなど、じゃじゃ馬ぶりは海軍引退後も健在でした。
ナミがココヤシ村を救うために1億ベリーもの大金を集めた意志の強さや、その後の冒険でも垣間見えるナミの勇ましさは、ベルメールから受け継いだものに違いありません。
ベルメールの声優は日高のり子さん
ベルメールの声優を担当した日高のり子さんは、誰もが知っている非常に有名なアニメキャラクターの1人を演じています。となりのトトロの主人公、「草壁さつき」です。透明で優しく、少しだけ色気があり、時折鼻にかかった声を出す可愛らしい声の声優さんです。
40代以上の方には、あだち充の漫画「タッチ」の南ちゃんと言った方がピンと来るかも知れませんね。
ベルメールの髪型
彼女は長い髪の側面だけをバリカンで刈り上げ、長い髪を後ろで束ねた独特な髪形をしています。少し掟破りなモヒカンです。
「女も強くあるべき」と言う信念を貫いて実行していた彼女は、自分が女だからと言う理由で守られる立場にならないよう個性的な髪形を選んだのかも知れません。
ベルメールの名言・名シーン
「どんな事があっても、自分が生まれてきた世界を憎まないで」
「人に褒められなくたって構わない!」「いつでも笑ってられる強さを忘れないで」
「生き抜けば必ず楽しいことがたくさん起こるから……!」
ベルメールが亡くなった後、ナミはアーロン一味に入りながらココヤシ村を買うために1億ベリーを盗み続け、そして8年後にルフィたちに会うことができました。ベルメールの言う通り、どんなことがあっても諦めず生き抜いて、ようやく一緒にいて楽しいと心から思える仲間たちに巡り合えたのです。
ベルメールの死から8年、2年後では10年経った今も、ナミやノジコはベルメールのこの遺言を大切にしており、ナミがベルメールを思い出しているシーンも時折描かれています。
「じゃあ今日描いたこの島の地図は”夢の一歩”だ!!」
ベルメールはナミの夢の最初の理解者です。「自分の目で見て世界地図を描きたい」と言う壮大な夢にも関わらず、馬鹿にすることなく笑顔で「今日描いた地図は夢の一歩だ」と応援してくれました。
現在もナミは麦わらの一味として冒険をしながら夢を叶えるべく世界地図を描き続けています。いつか世界地図が描き上がったら、真っ先にベルメールさんに見せに行くに違いありません。
ベルメールがいたからこそ、ナミは誇り高く勇ましい!
強く逞しくいつでも前向きに生き、全力で娘たちを愛して亡くなった女性、ベルメール。
彼女の信念は今もナミやノジコの中で輝きを褪せることなく生き続けています。