「となりのトトロ」に登場する、バスのようにその体の体内に乗り込むことができるネコバスをご存知でしょうか。
トトロよりも数倍大きな体をしていて、人間では通れない場所を颯爽と駆け巡る不思議な生き物です。
今回はそのネコバスの正体や仲間、名シーンについて紹介したいと思います。
ネコバスの基本情報
名前 | ネコバス |
性別 | オス |
年齢 | 不明 |
声優 | 龍田直樹 |
ネコバスの正体
ネコバスの正体は、化け猫がバスに化けた姿です。昔はカゴに化けていたようですが、バスを気に入ったことからバスに化けるようになったそうです。こちらは宮崎駿監督のインタビューで名言されています。
つまり、ネコバスはネコの姿のバスではなく、バスの形をしたネコということになります。
そして、ネコバスの額の行き先表示板には「す」と示されるシーンがあります。これは行き先が「巣」であり、帰ることを示してします。つまり、ネコバスにも帰るべき場所があるということが分かりました。
ネコ「バス」の機能
ネコバスは実際にトトロやサツキが中に乗られる程の大きさがあり、形はボンネットバスに似ています。
座席は内側まで毛皮に覆われており、柔らかそうです。夜でも前方の道を照らす為に、目がヘッドライトの様に輝きます。また、マーカーランプとして、額の両側にネズミがいます。
足はなんと12本もあり、地面だけではなく水上や電線の上といった不安定で本来は走れないような場所まで高速で駆け抜けます。
額には本物のバスのように行き先表示板があり、次の目的地を文字で示してくれます。サツキとメイが初めてネコバスに会った時には、「塚森」という表示でトトロを乗せてさりました。他にもメイの元に行く時はカタカナで「メイ」、病院に行く時には漢字で「七国山病院」と表示されます。
ネコバスの性格
ネコバスの登場シーンは多くはありませんが、人間であるメイやサツキに親切にしてくれることから、優しい性格ではないかと思われます。
物語の中ではトトロだけではなく、サツキやメイもネコバスに乗せてもらっています。2人に対して顔を擦り合わせている場面もあり、本物の猫と大差ない仕草をしています。
犬や鳥に感知されるものの、大人には見えず時々子どもにだけ見ることのできるネコバスですが、意外と人懐っこいのかもしれません。
ネコバスの仲間
「となりのトトロ」の劇中からでは、ネコバスに仲間がいるのかどうかは判断できません。
しかし、短編作品の「めいとこねこバス」に他のネコバスが登場します。14分の短いアニメーションで、2002年より三鷹の森ジブリ美術館で定期的に上映されています。
メイ1人しか乗れない小さいこねこバスから、電車のような長い胴体のネコバス、豪華客船のような大きなバスなど様々な種類のネコバスがいるようです。
中には「天空の城ラピュタ」で敵艦として登場し、空を飛ぶゴリアテに似た形状のネコバスも見受けられます。
ネコバスの声優
ネコバスの声優は、龍田直樹さんという人間以外のキャラクターやナレーションなど、幅広く演じられています。
代表作には「キテレツ大百科」の2代目のブタゴリラ(熊田薫)、「少年アシベ」の少年アシベの父ちゃんが挙げられます。
他にも「ドラゴンボール」「オバケのQ太郎」「ミスター味っ子」といった有名作品に多数出演している大御所の方になります。
ネコバスの名シーン
劇中では、駆けているネコバスがよく見られます。その中では特に印象的なシーンをとり挙げていきます。
まずは、ネコバスの初登場シーンです。お父さんのバスが来るのをメイと共に待っている時に、サツキは頭に葉っぱを乗せてバス停にやってきたトトロに出会いました。雨に濡れているトトロをかわいそうに思ったサツキはトトロにお父さんの傘を貸してしまいます。間も無くネコバスがやってきてトトロは去ってしまうというシーンです。
サツキにとっては信じがたい光景ばかりで、とても驚いたことでしょう。しかし、ネコバスはサツキとメイに対して何をするのでもなく、走り去っていくのネコバスの姿が印象深いです。
七国山病院に向かったはずのメイを追いかけて探しにいきますが、居場所が分からずサツキは途方に暮れてしまいます。そこでクスノキの元へ行き、トトロに助けを求めると、トトロはネコバスを呼んでくれます。ネコバスはメイのいる所を知っているのか、サツキを乗せてどんどんと走っていきます。
ネコバスに乗っていると、不思議なことが怒ります。森の木々がまるでネコバスを避けているかのように、道が開けていきます。また、メイの元へ行く途中でカンタとカンタのおばあちゃんを見かけますが、サツキには気づいてくれません。
その後、お地蔵さんの所でとうもろこしを持って1人でポツンと座っているメイを見つけることができました。
温もりのあるバス
最初の見た目だけだととても恐ろしい妖怪にも見えそうなネコバスですが、実はとても優しいことが分かりました。体がメイの数十倍も大きく、サツキやメイの意思を理解してくれる巨大なネコ、という風に思えてきます。
そして、バスとして体が温かいだけではなく、心も温かいネコバスに出会ってみたいと思う人は多いのではないでしょうか。