「北斗の拳」に登場するバランは、ラオウとも密接な関係を持つ人物です。一国を支配できるほどの実力者でもあるので、強さや過去、ケンシロウとの戦いの結末など、詳しく紹介していきたいと思います。
バランの基本情報
名前 | バラン |
性別 | 男 |
拳法 | 残影蠍拳 |
主な必殺技 | 北斗剛掌破 |
年齢/誕生日 | 不明 |
身長/体重 | 不明 |
声優 | 無し |
初登場 | 26巻「盲愛の果てに」 |
その他 | 妹にユウカ |
バランの特徴
ブランカの独裁者
バランは、ブランカ王国の国王を幽閉して、国を自分のものにしました。そこには、自分の野望もありますが、一番の理由はブランカの王女ルセリにあります。ルセリを愛していたからこそ、国を利用してルセリを自らのものにしようと考えたのです。
北斗神拳を見真似で使える
バランの使用する拳法は、北斗神拳です。しかし、北斗神拳は一子相伝なので、見よう見まねで身に付けました。ラオウに憧れて付いていったことが始まりなので、ラオウが拳法の師匠と言っても良いでしょう。
かつて、アミバが同じように北斗神拳を見て研究して自分のものにしようとしましたが、失敗しました。しかし、バランは北斗神拳を使いこなすことに成功しています。アミバと比べても実力の差は歴然です。
壮絶な最後
バランは、ルセリのために国まで動かして戦うのですが、自らの過ちに気づきます。そして、ブランカ王国を元の国王に返すことを考えました。これまでのけじめとして、自分が反逆者として殺されるように芝居をして、処刑されます。
バランの性格
冷たく見えるが実はやさしい
バランは実力もあるので、あっさりと人間を殺すことができます。しかし、自分の欲望のためだけに多くの人間を殺す訳ではありません。根底にあるのは、愛する者を守りたいというところです。そのため、無意味な殺しを避けているところもあります。
豪快で大胆
バランは、感情的に動く部分も多いです。それは、妹のためであったり、ルセリのためだったりというところでしょう。そして、力で相手をねじ伏せたり、後先を考えずに行動することもあります。しかし、そんな行動を見た周りの人間も、この人についていこうという気持ちにもなっているので、必ずしも間違っている訳ではありません。
バランの過去
バランは幼少期に妹のユウカとふたりで過ごしていました。ユウカが病に倒れてしまうことになるのですが、バランは人から奪ってでも薬を手に入れるという形で、強引に薬を持ち帰ります。
そんな様子を察したユウカは、薬を飲むことを拒みました。そして、神に背くようなことはできないとして、薬を飲まずに死んでしまったのです。それを見たバランは、神に復讐をすることを誓います。
バランとラオウの関係
バランは、ユウカが病で死んだ後にラオウと出会うことになります。そして、圧倒的な強さで敵を消滅させてしまうラオウを見て、この人に付いていきたい!という強い意志を持ちました。ラオウもバランの覚悟を感じて、側に置くことを許したのです。
ラオウは、北斗神拳を見て盗めと話し、バランは見よう見まねで北斗神拳を習得することになります。そして、バランが成長していくと、ラオウは非情にならきれないバランを見て、自らの元を去るように告げました。バランの優しさに気づいてしまったラオウは、まだ引き返せると考えたのかもしれません。
バランとケンシロウの戦い
ケンシロウは、サトラとルセリのためにバランと戦うことを決めます。そして、バランと戦うことになるのですが、「北斗剛掌波」を放つことのできるバランに驚きました。しかし、あらゆる技をぎりぎりのところでかわし、本家の力を示すかのように「北斗剛掌波」を食らわせると、勝負ありとなりました。
ケンシロウは戦いの後に、ラオウがバランと同じように非情になれず、愛深き男だったということを語ると、バランは救われた気分になります。そして、自らの手で幕を下ろすことに決めたのです。
バランの名シーン・名セリフ
「神ではなく、わたしに祈るのだ!」
バランは、妹が最後まで信じた神は何もしてくれなかったからこそ、神を信じません。そして、自分の力で神を超えることを目標にしていたので、それを象徴しているかのようです。北斗神拳は魔法のよう力を持つので、力で人々を信じ込ませるのにも最適でした。
「サトラよ 愛は最強 その愛でルセリを守るがいい」
バランがケンシロウに敗れて、自分が間違っていることに気づきました。そして、目指したラオウも愛に悩み苦しんだことを知ります。そこで、愛は人にとって必要だと確信して、死ぬ前にサトラに告げました。ルセリとサトラのことを想うからこそのセリフとなっています。
バランは悲しき実力者!
バランは、妹のユウカを亡くしてしまったために、神などにすがろうとという気になりませんでした。全ては自分の力で切り開くという気持ちが強くなりました。そして、ラオウの元で過ごすことにより、北斗神拳を使うことができるようになりましたが、見よう見まねだけで北斗剛掌破まで使えたので、かなりの実力者と言えます。
しかし、ルセリに自分の愛が伝わらず、ケンシロウにも敗れたことで、自らの手で身を引くことになりました。もし、バランが道を踏み外さず拳法の修行をしていたら、恐ろしい拳法の使い手になっていたことでしょう。