スタジオジブリの作品の中での一番の興行収入を獲得し、今でも人気の高い「千と千尋の神隠し」。
物語の舞台である油屋は愛媛県松山市にある道後温泉本館がモデルと言われています。
この記事では、千と千尋の神隠しに登場するハクの正体や名シーンについて紹介していきます。
千尋のことをいつも気にかけていながらも自分のことが思い出せないハクについて振り返っていきましょう。
ハクの基本情報
ハクの基本情報についてまとめていきます。
性別 | 男性 |
年齢 | 12歳 |
職業 | 帳場預かり |
正体 | コハク川の主(白竜) |
声優 | 入野自由 |
ハクのそれぞれの項目について解説していきます。
ハクの見た目
ハクの見た目は、美少年という言葉が似合うくらい切れ長の目に端正な顔立ち、おかっぱ頭で油屋の他の従業員よりも人間らしい見た目をしています。
千尋がハクは2人いるのかとリンに尋ねた際に「あんなのが2人もいたらたまんないよ」と返していることから、千尋と2人きりのときに見せている態度と、油屋の従業員の前での態度は変えていることが判明しました。
湯婆婆の弟子でありながらも、他の従業員と同じような白い狩衣を纏っています。
ハクの職業
ハクの職業は、従業員というよりも油屋の帳場預かりを担当しています。主な仕事としては、湯婆婆の代わりに従業員の世話や人員配置などで油屋の管理をしているのです。
油屋の従業員からは「ハク様」と呼ばれており、千尋が見つかってしまったときも湯婆婆不在時の代理人という立ち位置から従業員に指示を出しています。
湯婆婆の弟子ともあって中間管理職である父役や兄役よりも立場が上であるため、ハクに対して口答えができず、千尋が油屋で働くことをしぶしぶ了承しています。
ハクと千尋の関係
油屋の世界に紛れ込んだ千尋を最初から気にかけていたハクですが、千尋との出会いは千尋が幼少期に川に落ちたときです。
千尋がハクのことを知らなかったのは幼少期の記憶であることが関係していますが、ハク自身他の記憶が無いにも関わらず千尋のことを覚えていたのは、昔溺れていた千尋を助けたからというのが分かります。
直接的な描写はないもののお互いのことを優先的に考えていること、釜爺が「愛じゃ」と言っていることから、心の奥底では惹かれあっていることが分かります。
千尋のことを「千」ではなく名前を取られたあとも「千尋」と呼んでいるのは、唯一ハクだけです。
ハクの正体
ハクの正体はコハク川の主で、ニギハヤミコハクヌシが本当の名前です。
都市開発により川が埋め立てられ行き場がなくなってしまったハクは、釜爺が止めたのにも関わらず湯婆婆に魔法を教えてもらうため弟子入りすることになりました。結果的に湯婆婆に名前と記憶を奪われ、油屋の中でもハクだけが強い魔法で縛られているのです。
人間の姿だけではなく、白い竜にも変化することができます。
ハクの声優
ハクの声優を担当しているのは、入野自由(いりのみゆ)さんです。
イケメン声優として人気の入野さんは、「遊戯王」や「ハイキュー!!」、「おそ松さん」など多くの作品で主演級のキャラクターを担当しています。劇場版アニメは、千と千尋の神隠しが初めて参加した作品です。最近では声優だけではなく歌手や俳優として活躍もしています。
「職業が声優」という方が宮崎駿監督の作品でメインキャラクターを担当したのが、入野さんで最後です。
ハクの名セリフや名シーン
ハクの名セリフや名シーンについて解説していきます。
登場回数の多いハクはあまり感情を表に出すタイプではないですが、千尋と話すときのみ感情が声色で伝わってくるのが特徴です。
千尋の元気が出るようにまじないをかけて作ったんだ
千尋が油屋で働くことが決まった翌早朝、皆が寝ている隙に千尋を父親と母親に合わせたあと、油屋に来てから何も食べていない千尋に差し入れたおにぎりを渡したときのセリフです。
おにぎりと一緒に渡したのは千尋が着ていた服と友人から貰ったメッセージカード。このメッセージカードを見て、千尋は自分の名前を忘れていたことを思い出します。
物語の序盤で「私は千尋の味方だからね」というセリフのとおり、おにぎりを食べながら泣き出してしまった千尋に寄り添い、優しくアドバイスをしている姿から、ハクは千尋のことを特別に思っていることが分かります。
千尋、ありがとう。私の本当の名前はニギハヤミコハクヌシだ
銭婆の元から油屋へ戻るときに、千尋の話を聞いて自分の本当の名前を思い出したときのセリフです。
白竜の姿で迎えに来たハクは、千尋を乗せ油屋へ向かいます。その時に「お母さんから聞いたんで自分では覚えていなかったんだけど」と話し始めた千尋のおかげで、湯婆婆に奪われた記憶と名前を思い出すことができたのと同時に、自分がなぜ千尋のことを覚えていたかも思い出せたのです。
このシーンでは、千尋が涙を流しているだけではなく、ハクも涙を堪えて潤ませている様子があり、物語の中でも一番の感動シーンとして有名です。
決して振りむいちゃいけないよ。トンネルを出るまではね
千尋が湯婆婆の呪いを解いたあと、ハクに連れられ元の世界へ戻るときの別れのシーンです。
手を引いて元の道を走るハクと千尋ですが、来たときは海になっていた場所はすっかり草原になっています。油屋の世界で初めて2人が出会った場所でのお別れになるのです。
名残惜しそうに別れるハクと千尋ですが、また会えると約束しても「絶対」ではなく「きっと」という言葉を使っていることから、確実に2人が再会できる可能性は低いということが分かります。
トンネルを出たあと千尋が振り返った時に、銭婆から貰った髪留めが光るシーンでは「ハクが殺されたことを暗示しているのでは?」との都市伝説もありますが、ハクのその後はどうなったのかは今でも明らかにされていません。
ハクのまとめ
千尋の一番の味方で1つの言葉からも優しさが伝わってくるハクは、どこか儚い印象がありジブリのキャラクターでも高い人気を誇っています。
人間の姿のときはもちろんですが白竜の姿も美しく見とれてしまいます。そして、ハクは無事に湯婆婆の契約を解除し、元の世界に戻ることができたのかも気になるところです。
イケメン揃いのジブリ作品の中でも特にハクが好きという方も多いのではないでしょうか。