神様が日ごろの癒しを取るために訪れる「油屋」で働く女の子千尋が仕事の厳しさを学びながら成長する物語である「千と千尋の神隠し」。
登場する神様はそれぞれ個性豊かな姿でありながらも、作中の端の方で各々の休息を楽しんでいる様子が伝わってきます。
この記事では、千と千尋の神隠しに登場する神様の春日様の正体や名シーンについて紹介していきます。
作中に登場する神様の中でも特に顔が印象的な春日様のモデルや正体は一体何なのか。早速春日様について振り返っていきましょう。
春日様の基本情報
春日様の基本情報についてまとめていきます。
性別 | 男性 |
年齢 | 不明 |
性格 | 高貴な |
モデル | お守り |
正体 | 春日大社のお面をつけた神様 |
春日様のそれぞれの項目について解説していきます。
春日様の見た目
春日様の見た目は、デフォルメした顔が描かれた特徴的なお面に平安貴族のような衣装を身に纏っています。
油屋の数ある温泉の中でも硫黄の上の湯を好んでいるそうです。
油屋にやってきた春日様は1人や2人ではなく、オオトリ様と同じように大人数でやってきています。皆同じ姿をしているのは、日本各地に春日大社があり、全国の春日様が一堂に会してリフレッシュしているのが分かります。
性別は作中で明らかになっていませんが、尺を持っていることからおそらく男性であると言えます。
春日様の性格
春日様の性格は「ケチな神様」であると言われています。
他の神様に比べて身なりはしっかりしているのに、春日様という名前の裏には「チップは一切渡してこないお客様」という意味が込められているのだそうです。
とはいえ、作中には春日様がケチであるシーンはありませんので、本当にチップは払わないのか、どのくらいケチなのかが分かっていません。
春日様と千尋の関係
春日様と千尋は他の神様同様に直接的に関わりがあるような描写は作中にはありません。
しかし、春日様は千尋を油屋の従業員として認識しています。認識していると分かるシーンとして挙げられるのが、川の神様のシーンとラストで千尋が油屋の従業員に見送られるシーンです。
川の神様でのシーンはまた改めて紹介します。ラストシーンでは分かりにくいのですが、おしら様の後ろで千尋のことを見送っています。油屋の中でも幼いながらもしっかりとした千尋の働きっぷりを認めていることが分かります。
春日様のモデル
春日様のモデルになっているのは、春日大社で行われる舞楽で使用されているお面です。
春日様の特徴的な顔はスタジオジブリ作品のオリジナルではなく、本当に実在しています。メインとして登場するオオトリ様やおしら様などの神様とは違い、実在している姿で作品に出ている神様でもあります。
現在も春日大社で春日様のお面が使用されているので、気になる方や春日大社に行く予定のある方は是非観てみてください。
春日様の正体
春日様の正体は春日大社を具現化した神様です。モデルとなっている舞楽では出演している人物の中で客人という立ち位置で登場しています。
千と千尋の神隠しでは貴族のような烏帽子に尺に赤い衣装を身に纏っていますが、舞楽でも同じような格好をしています。
舞楽の名前は「蘇利古(そりこ)」という舞楽で、客人である春日様のお面は雑面と言います。特徴的なお面ではありますが、よく見るとだんだんとこの顔に愛着が湧いてきます。
春日様の名シーン
春日様の名シーンについて解説していきます。
作中でセリフがない春日様ですが、油屋を満喫しているシーンが盛りだくさんです。
船から降りてくるシーン
物語の序盤、千尋のお父さんお母さんが豚になってしまい出口が分からず建物の影に隠れたとき、油屋のお客様一行を乗せた船から降りてくるシーンです。
春日様だけではなく他の神様も降りてくるので、ほとんどの神様の初登場シーンではあるのですが、扉が開き初めは顔だけ出てくる春日様に驚いた方も多いのではないでしょうか。
進むにつれて徐々に身体が浮かび上がり、全体が分かるのですが、身に纏っている衣装から他の神様に比べて格式の高い神様であることが分かります。
千尋の仕事ぶりを喜ぶシーン
油屋にやってきたオクサレ様が実は川の神様で、帰り際に大量の金を置いていったとき、油屋の従業員だけではなく春日様を含む他の神様も一緒になって喜んでいたシーンです。
千尋を仕事っぷりを上から見ていた春日様は、おしら様と一緒に最前列で喜びを表現しています。お客様としている神様たちは皆種別も異なっているのに、このときばかりは一致団結している様子がとても可愛らしく描かれています。
また、いつも持っている尺ではなく金色に赤い丸が書かれたセンスを持っており、初登場シーンからは想像もつかないほど体を大きく揺らしているのが特徴的です。
まとめ
千と千尋の神隠しに登場する神様の中でも特に印象的な顔をしている春日様ですが、作中のところどころで登場し油屋を満喫しているシーンが見えます。
実際に舞楽として現在も観ることができるとのことで、千と千尋の神隠しが上映される前から知っている方もいるのではないかと思います。見た目に反してケチであるというのも珍しい設定です。
お面に描かれている顔もデフォルメされており、よく見ると可愛らしい顔をしているので、密かな春日様ファンもいるのではないでしょうか?