[鋼の錬金術師]に登場するヴァン・ホーエンハイムはエルリック兄弟の父親であり、古代国家クセルクセス王国時代から生きている人物です。
ここではヴァン・ホーエンハイムの作中での活躍や名言、名シーンを解説していきます。
ヴァン・ホーエンハイムの基本情報
名前 | ヴァン・ホーエンハイム |
奴隷時代の名前 | 奴隷23号 |
年齢 | 不明 |
家族 | 妻 トリシャ・エルリック
息子 エドワード・エルリック |
旧友 | ピナコ・ロックベル |
初登場 | 原作11巻 |
声優 | 石塚運昇 |
ホーエンハイムはエルリック兄弟が幼い時に、突如家から姿を消して消息不明になりました。
家を出たのには、ある理由があったためでしたが、ホーエンハイムがいなくなった期間に妻トリシャが病で亡くなってしまい、エドワードはいきなりいなくなって、大変な時にいなかったホーエンハイムのことを父親と思っていないようです。
また、鋼の錬金術のラスボスのお父様とは同じ血が流れていて、お父様同様賢者の石で永遠とも言える命を持ち、クセルクセスの時代から生きていて、見た目はボーッとしてますが、錬金術師としては素晴らしい実力を持っています。
ヴァン・ホーエンハイムの見た目と性格
見た目は金髪金眼で顎髭を生やし、メガネをかけて、肩を超える髪の毛を1つで結んでいる中年親父です。
そしてホムンクルスのボスのお父様と瓜二つです。
性格は厳格そうに見えるも、紳士的で物腰柔らかく、落ち着いた雰囲気を醸し出します。
見た目以上に涙もろく、お人好しでもあります。
またエルリック兄弟の父親ということもあり、時には息子に厳しいことを言ったり、考えさせるたり、また体をはって守るなど、息子から良く思われてなくても父親らしいこともします。
お父様とホーエンハイム
元々はクセルクセス王国で名も学もないただの奴隷でしたが、主人に提供した血から生まれたフラスコの中の小人(お父様)から名前を付けてもらい、読み書きや学を教えてもらい成長していき、最終的にはクセルクセス王に仕えるとこまで昇進します。
しかし、不老不死を望んだクセルクセス王がお父様からその方法を学び準備を整えるも、真の中心はお父様とホーエンハイムの場所でクセルクセス王国にいる人皆を賢者の石にすることでお父様はフラスコから出て、ホーエンハイムと賢者の石を半々にします。
これにより、ホーエンハイムは自分の意思とは関係なく不老不死になってしまうのでした。
この後、お父様と別れて1人東に行き、途中砂漠で倒れたホーエンハイムをシン国の行商人が助け出します。
この出会いでホーエンハイムはシン国に正しい錬金術を教え、後に練丹術の祖になりシン国では「金人」「西の賢者」と知られていきます。
永遠の命を辞めるきっかけから気づいてしまったお父様の企み
死なない体を手に入れてしまったため、あまり人と関わらないようにしていましたが、ある時ピナコの紹介で出会ったトリシャ・ロックベルに一目惚れし、その後はエルリック兄弟に恵まれて静かにリゼンブールで暮らしていました。
そして、不老不死で死なないことに諦めていたホーエンハイムでしたが、愛するトリシャと共に老いて死にたいと思い、老いるための研究を始めます。
しかし、その研究途中でお父様がアメストリスでまたクセルクセスでやったことをもう1度するというお父様の企みに気づき、それを阻止するための旅を始めます。
父親として
エドワードは後戻りはしない、もう2度と帰らないとの決意を持って家を燃やしたことをホーエンハイムは、エルリック兄弟が母親のトリシャを生き返らせようとして失敗し、その痕跡を消したと追及します。
またエドワードから憎まれ口を叩かれ、嫌われているホーエンハイムでしたが、エドワードが後ろにいることに気づき、錬成したのが本当にトリシャだったのかと直接ではなく間接的にヒントを与えたりもします。
ホーエンハイムはいつもエドワードに自分で気づくことに焦点を与えるよう諭します。
お父様との因縁の対決の末
ついに約束の日を迎え、ホーエンハイムは自分の体内にいる賢者の石となったクセルクセスの民、53万6329人と対話をし終えお父様に対抗しようとします。
お父様は人間を1つのエネルギー体とでしか見ていませんでしたが、ホーエンハイムは1人の人間として1人1人全員と話し合いました。
なのでホーエンハイムの中にいるクセルクセスの人は皆ホーエンハイムに好意的です。
そして、お父様の企みを防ぐために皆一緒に戦い、死闘します。
死闘の末、ただ1つの命のみ残してお父様との因縁の戦いは終わりを迎えます。
そしてリゼンブールへ1人で行き、トリシャのお墓の前でついに息絶えます。
最後はピナコにより発見され、死後の世界ではトリシャと出会い、成長したエルリック兄弟のことを共有したりして、見守っていくのでした。
父親として認められるまで
お父様の企みを防ぐため妻子を置いていき、トリシャに負担をかけた父親を父親と思わないエドワードでしたが、作中を通してホーエンハイムを最後は父親と認めます。
久々に会った時は、呼び捨てしたり「てめぇ」と呼んでホーエンハイムが注意したり険悪なムードでしたが、約束の日では体をはってエドワードを庇ったり、父親の闘う姿を見て約束の日の戦いが終わったあとは、ついに「親父」と呼びます。
最終的には2人とも和解することで終わります。
ヴァン・ホーエンハイムの声優は石塚運昇さん
石塚運昇さんはジョジョの奇妙な冒険(第3部)のジョセフ・ジョースター役や名探偵コナンの中森銀三、ポケットモンスターのオーキド博士など多くの有名作品で活躍されていましたが、2018年8月13日に亡くなられました。
ヴァン・ホーエンハイムの名言・名シーン
ここでは作中でのヴァン・ホーエンハイムの名言、名シーンを紹介していきます。
名言①:「化物だよ」
いきなり馬車に乗っている最中、強盗に襲われたホーエンハイムや他の乗客でしたが、ホーエンハイムが前線に立って強盗を諭そうとするも、撃たれても死なないホーエンハイムに乗客、強盗皆怯え恐がります。
その時ホーエンハイムは自分のことを化け物と言います。
不老不死という死なない体は便利で素晴らしいものかもしれませんが、人智を超えた存在は恐がられてしまいます。
またこの体のせいで愛する人と共に老いることができないことや、友人が先に死んでしまうことなど、関わった人の死を見続けなければならないという苦悩も持っていたのでした。
名言②:「俺の息子をバカにするな」
ホーエンハイムはやっぱり家族のことが大好きです。
一緒に住んでいなくても写真を見ているだけで顔がほころんだり、息子の成長に嬉しさを感じたり、時には厳しいことを言ったり、でも必死に息子を守ったり、成長を促したりと、とても良い父親でもあります。
エルリック兄弟が小さい時は、化け物の自分が触ってもいいのかと心配して、なかなか息子と触れ合おうとはしませんでした。
しかしトリシャがホーエンハイムが触っても化け物なんかうつらないと言ってくれたおかげで不器用ながらも触れることができるようになりました。
とても自分の息子を大事に想っている証拠です。
ヴァン・ホーエンハイムは愛する家族のために不老不死を捨てようと思った父親
ホーエンハイムはお父様を作り出すきっかけにもなり、ずっと生き続け、不老不死であること、そして不老不死の元が同じ時代を過ごしたクセルクセスの人たちであることに苦悩してきた人物でした。
しかし、家族を得ることで新たな希望と活力、そして使命を知りアメストリスと息子達を守るために戦った良き父親です。