「鋼の錬金術師」でも人気の高いキャラがロイ・マスタングです。能力もそうですが、暗い過去や周りの人間関係が濃く描かれていたからこそ、引き立つ人物でもありました。
そんなマスタングについて、詳しく紹介していきたいと思います。
ロイ・マスタングの基本情報
名前 | ロイ・マスタング |
性別 | 男 |
所属 | 中央司令部大佐 |
能力 | 焔の錬金術 |
誕生日 | 不明 |
身長/体重 | 不明 |
声優 | 三木眞一郎 |
初登場 | 第4話「車上の戦い」 |
家族 | 不明 |
その他 | 親友にマース・ヒューズ准将 |
ロイ・マスタングの特徴
国家錬金術師
マスタングは、若くして大佐にまで上り詰めた国家錬金術師です。国家錬金術師の数はそれほど多くはありません。才能と錬金術の能力に恵まれた者の一部がなることができる、かなり狭き門となっています。
そして、マスタングは焔の錬金術師という通り名が付いていて、炎を操る錬金術師でもあるのです。
イシュヴァール戦により心が崩壊
マスタングを大きく変えたきっかけは、7年前に行われたイシュヴァールの殲滅です。異民族であるイシュヴァール人を驚異と考え、殲滅するために戦場へと駆り出されることになったのですが、そこは正に地獄。
殺したくないのに人を殺さなくてはならないという状況に追い込まれ、マスタングの心は戦争後に壊れてしまいました。しかし、それを救ってくれたのが親友のヒューズです。
マスタングが上に立って、組織を変えることで、イシュヴァールと同じ過ちを繰り返さないようにしようと励ましてくれました。そんなヒューズのアドバイスによって、マスタングは組織のトップに立つことを決めたのです。
親友の死
マスタングが出世することを応援していたヒューズでしたが、背後で動いていたホムンクルスたちに邪魔者と判断され、エンヴィーに殺されてしまいました。これには、ヒューズが心の支えとなっていたマスタングも怒りが抑えられません。
そのため、上に立つという目的よりも、親友の仇を取ることに、執念を燃やすようになってしまいました。
闇落ちしそうになるが、踏みとどまる
ヒューズを殺したエンヴィーと対面した時、マスタングは直接殺せることを喜んでしまいます。そして、錬金術を使ってエンヴィーをどんどん追い詰めることになるのですが、復讐だけに取り憑かれたマスタングを見たリザは、マスタングを止めることに。
あと一息で殺せるところで横槍を入れられ、マスタングは激怒するのですが、その場にいたスカーやエドワードの話を聞くことで、止めをさすのを止めました。そして、本来の目的を見失っていることを反省するのです。
最後の戦いでもキーマン的存在
マスタングは人柱としても必要な存在で、巨大な錬成陣の触媒とされ、無理やり真理の扉を開かされることになりました。そして、代価として視力を失うことになり、錬成陣無しで錬金術が使えるようになったのです。
しかし、目が見えないため、戦う時にはリザが側にいて目の役割を果たし、指示を出すことに。ふたりは連携の取れた動きを見せ、次々に敵を撃破しました。
目が治りその後も活躍
フラスコの中の小人との戦いの後、マスタングは目の治療を受けることになります。目の治療をしたのは、マルコで賢者の石を持っていました。その力によってマスタングの目も無事に元のように見えるようになったようです。
そして、キング・ブラッドレイが亡くなった後も、軍の中央司令部で活躍することになりました。
ロイ・マスタングの性格
迷いなく判断できる
リーダーシップを取る人物だけあり、テキパキと行動し、判断も素早いです。迷いが無いのがマスタングの強みでもあるので、若くして大佐になっていることにも納得がいくでしょう。
実はやさしい
普段は、厳しい口調で部下やエドワードたちに接したりしますが、優しい性格の持ち主でもあります。部下の心配はもちろん、エドワードたちのこれまでの経緯を知っているため、できるだけ助けてあげようという配慮をしているのです。
ロイ・マスタングの能力
マスタングは、錬成陣の描かれた着火する特殊な手袋を着用し、指を鳴らすことで炎を生み出すことができます。炎の大きさは調節が自由自在なので、ピンポイントで狙う小さな炎から、周囲を焼き尽くすほどの大きな炎まで出せるのです。
しかし、雨が降っていたり、手袋が水で濡れてしまうと能力を使うことができなくなってしまうという弱点もあります。真理の扉の向こう側へ行った時は、手袋関係無しに炎の能力を使うことができました。
ロイ・マスタングの目的
マスタングの目的は、組織を変えるということです。その理由は、イジュヴァールの内戦のように、無益な戦争を止めさせるため。
イシュヴァールでの戦いで、地獄を見てきたマスタングだからこそ、平和な世界を作りたかったのでしょう。
ロイ・マスタングの声優は三木眞一郎さん
ロイ・マスタングの声優を担当するのは三木眞一郎さんです。
マスタング以外にも「遙かなる時空の中で3」の有川将臣、「僕のヒーローアカデミア」のサー・ナイトアイ、「BLEACH」の浦原喜助、「機動戦士ガンダム00」のロックオン・ストラトス、「銀魂」の坂本辰馬、「頭文字D」の藤原拓海、「ポケットモンスター」のコジロウ、「薄桜鬼」の土方歳三なども担当しています。
ロイ・マスタングの名セリフ・名シーン
マスタングには、戦場で無関係な人間の死や親友の死など、多くの人間の死に関係してきたからこその心のこもったセリフがあるので、紹介していきたいと思います。
「わかった 置いてく 置いてくから追いついてこい 私は先に行く 上で待っているぞ」
ホムンクルスとの戦いで、下半身不随となってしまったハボックに対して話した言葉です。大切な仲間だったからこそ、頑張れ!という言葉ではなく、マスタングらしい言葉で激励しました。
それでも本心は辛くて仕方が無いところから見ても、情に厚いことが分かります。
「飼い犬になっても負け犬になるのは耐えられませんな 何より私の野望の為に 軍服を脱ぐ事も捨てる事も今は出来そうにありません」
国家のトップに立つという野望があるため、そう簡単に軍人を止めないという明確な意志を見せた瞬間でもあります。ここまで信念を貫き通せる人物も珍しく、マスタングらしいセリフとも思えるでしょう。
「「兵器」だ「化け物」だと言われる自分が 本当の化け物と闘ってる時にこそ 己がただの「人間」である事を実感できるよ」
イシュヴァールの戦争で、同じ人間に化け物扱いされ、恐れられていたことによって、自分自身が嫌になってしまいました。しかし、ホムンクルスのような本当の化け物を相手にして、自分が人間として正当に立ち向かっていけることを嬉しくも感じているのです。
「なんだろうこの状況は 子供に怒られ 私を敵と狙っていた男に諭され 君にこんな真似をさせてしまった 私は大馬鹿者だ」
復讐を果たすためだけに突き動かされていた自分の愚かさを思い知り、冷静になれた時に口にした言葉です。それだけ、周りの人間がマスタングのことを心配していることもよく分かります。
ロイ・マスタングは闇落ちしなかったことで、人としていられた
マスタングは、国家錬金術師であり、大佐として多くの人間に指揮を取る重要な役割を持つ人物です。そして、国のトップに立つというヒューズとの約束を果たそうとしていましたが、一度目的を見失い、欲望のまま復讐を果たそうとしました。
しかし、仲間たちに踏みとどまらせてもらったお陰で、マスタングは本来の目的を見失わずに済みます。それからは、出世街道まっしぐらで突っ走ることになりました。