鋼の錬金術師に登場するショウ・タッカーはエドワードと同じく国家錬金術師であります。
家族を持ち、一見穏やかで優しい男性のようにも見えますが、マッドサイエンティストのような部分もあります。
またエルリック兄弟にとっても心にずっと残る事件を起こした人物でもあります。
この記事ではショウ・タッカーの活躍や名言・名シーンについて解説していきます。
ショウ・タッカーの基本情報
名前 | ショウ・タッカー |
年齢 | ? |
職業 | 国家錬金術師 |
二つ名 | 綴命(ていめい)の錬金術師 |
家族 | 妻 ?
娘 ニーナ・タッカー 犬 アレキサンダー |
初登場 | 原作2巻 |
声優 | 永井誠 |
実写映画 | 大泉洋 |
ショウ・タッカーの見た目と性格
短髪にメガネをかけ、体型は細く、家族を持つ優しく、気弱な性格です。
妻には逃げられたということではありますが、娘ニーナからは慕われており、ペットのアレキサンダーと共に住んでいます。
しかし、穏やかな性格でありながらもキメラを作りあげる国家錬金術師としての実力と、家族をも犠牲にしてまでも国家錬金術師であり続けるという残忍なマッドサイエンティスト的な一面も持ちます。
綴命の国家錬金術師
キメラといっても普通の合成した生き物ではなく、”言葉を話せるキメラ”を錬成したとして国家錬金術師の資格を取ったという実力者です。
熱心な研究者でもあり、家の中も本やキメラでいっぱいです。
言葉を話せるキメラを錬成するも「死にたい」と言ってすぐ死んでしまったということでもありますが、今までにないキメラを作り上げた人物です。
国家錬金術師の更新
国家錬金術師も1年に1回成果を報告し、良い結果をもたらさないと2年目で資格を奪われるという、国家錬金術師であれば貰える援助がなくなってしまうという現実的でシビアな話です。
研究したくても、資格を奪われてしまったらということで思い詰めるショウ・タッカーは何を考えるのでしょうか。
人語を話すキメラの真実
査定日が近づく中、ショウ・タッカーは2年前と同様人語を理解するキメラを錬成します。
エルリック兄弟はすごいと驚きと関心を持ちますが、いつも家の中にいる娘ニーナと犬のアレキサンダーがいないことに疑問を持ちます。
またこのキメラのある一言で、錬成されたキメラが2年前失踪した妻も、娘もペットもショウ・タッカーの手により錬成されたと気づきます。
狂気の錬金術師の最期
ニーナとアレキサンダーを使ってキメラを作りあげたことに怒るエルリック兄弟達ではありましたが、なんとか怒りを抑え自宅で拘束し、警察に引き渡します。
しかし、指名手配されている国家錬金術師殺しのスカーにより、ショウ・タッカーとキメラと化したニーナとアレキサンダーは殺されてしまいます。
国家錬金術師しか殺さないスカーも元に戻せず、引き渡しても研究材料になるだろうと思いニーナとアレキサンダーも殺すのでした。
ショウ・タッカーの声優は永井誠さん
ショウ・タッカー役の永井誠さんは、ナルトのロクスケやかいけつゾロリのきつねパパなどのアニメ作品や、映画プラダを着た悪魔のネイト役など吹き替え、また舞台役者として活躍されています。
アニメ版との違い
原作と違ってアニメでは少し違いがあります。
エドワードが国家錬金術師の受験をする前の勉強としてショウ・タッカーの家を訪れたり、またアメストリス軍に連行された後、顔が逆さまのキメラになり、肉体だけとニーナを作り出すなど様々な部分が原作とは違っているようです。
実写映画と鋼の錬金術師0巻
2017年に公開された実写映画では、ショウ・タッカー役を大泉洋さんが演じられています。
またその際に来場した人に配られた0巻ではショウ・タッカーが何度も試験を受けていたこと、査定で良い結果をが出なくても剥奪されなかったこと、そして妻とのやりとりなどが描かれています。
0巻でなぜショウ・タッカーが家族を犠牲にしてまでもキメラを作りあげるのか、国家錬金術師という資格に執着するのかがわかります。
ショウ・タッカーの名言・名シーン
ここではショウ・タッカーの名言・名シーンについて解説していきます。
名言①:「いるんですよね、天才ってやつは」
マスタング大佐に生体錬成に詳しい人物を紹介してもらい、たくさんの書籍に興奮するエドワード。
本を手に取るとさっきまではしゃいでいたにも関わらず、周りの声が聞こえなくなるほど集中し始めます。
成果が出ず焦っているショウ・タッカーの目には、最年少で国家錬金術師の資格をも取ったエドワードはどう映っているのでしょうか。
名言②:「……君のような感の勘のいいガキは嫌いだよ」
錬成された人語を理解できるキメラといつもいるニーナとアレキサンダーがいないことを見て、エドワードはニーナとアレキサンダーがどこにいるか尋ねます。
このショウ・タッカーの一言でエドワードは全てを知ります。
2年前も同じで、自分の妻をも手にかけて国家錬金術師の資格を取ったということにエドワードは怒りを覚えます。
名言③:「はは…きれいごとだけでやっていけるかよ…」
怒りでショウ・タッカーのを殴り続けるエドワードをアルフォンスは止めに入ります。
きれいごとではやっていけない、結果を出したくても出せない、エルリック兄弟同様母親を人体錬成したことも同じだとショウ・タッカーは言います。
この一言はショウ・タッカーの研究人生でのもどかしさとやるせなさ等が分かる言葉です。
家族をも犠牲にした国家錬金術師
ショウ・タッカーは作中2巻で登場し、以降出て来ませんが、この事件はエルリック兄弟達の胸にずっと残り続ける印象的な部分です。
家族を使ってでもキメラを作りあげ、研究していくその狂気の姿は力あるものがやってはいけないことを見せつけます。
エルリック兄弟も人としてやってはいけないことをしてしまったというのを再度自分達以外を通して見る場面ですね。