ジャッカルは、水を求めてバッドの出身の村を襲った悪党のひとりです。それほど強くも無さそうなのに、ケンシロウを苦しめることにもなります。
そこには、ジャッカルしか持っていない悪党の考え方があり、力ではなく逃げの精神と巧みな話術があるからです。ジャッカルの性格や強さ、ケンシロウとの戦いなどをまとめて紹介しようと思います。
ジャッカルの基本情報
名前 | ジャッカル |
性別 | 男 |
拳法 | 南斗爆殺拳 |
主な必殺技 | 不明 |
年齢/誕生日 | 不明 |
身長/体重 | 不明 |
声優 | 加藤正之 |
初登場 | 2巻「故郷からの使者」 |
その他 | 偽の弟にデビルリバース |
ジャッカルの特徴
ジャッカルは、強くはありませんが、たくさんの部下を引き連れて強奪を繰り返しています。部下がついていく理由は、判断が間違っていないからです。
自分たちの戦力を見て、勝てない相手に勝負を挑むのではなく、勝てる相手にだけ戦いを挑みます。ケンシロウにも同じように、勝てない相手だからこそケンシロウのいない時に、バッドの出身の村を襲っていました。
ダイナマイトを体中に巻きつけていて、投げて武器として使ったり、人質を取って逃げるための材料として使っています。口が達者で、凶悪犯罪者のデビルリバースも上手く取り込んでしまいました。
しかし、上辺だけの感情で相手を騙し、芯の強さもないので、最後まで迷ったまま終わりを迎えています。
ジャッカルの性格
ジャッカルの性格は、わかりやすいです。強い者には媚を売って、弱い者には容赦なく叩き潰そうとします。欲望に素直な生き方なので、自分の得になるか損になるのかで行動を変えるのです。
自分に危機が迫ると分かれば、仲間だろうが容赦なく切り捨ててしまいます。誰もがジャッカルの右腕だと思っていたフォックスもケンシロウに狙われることを知ると、そのまま放置していました。
ジャッカルの能力
ジャッカルの能力は、拳法の強さなどはありませんが、悪知恵をいうところでは能力が高いと言えるでしょう。弱そうな人間のいる町や村だということを知りながら襲うことで、何の苦労もすることなく水や食料を奪ったりしています。
他にも相手が強い、ということを瞬時で見抜いてしまうほどの観察眼の持ち主です。そのため、戦えば殺されると分かれば、不用意に相手に近づきません。ケンシロウに標的にされた時も、戦う意思がないことを伝えて必死に逃げることを選択しました。
それでもケンシロウが襲いかかろうとすると、人質を取って逃げ切ったので、逃げるという能力に関しては、ジャッカルの右に出る者はいないかもしれません。
ジャッカルの弱点
ジャッカルの弱点は、気持ちの移り変わりが早すぎるところです。人に取り込むことも上手ければ、裏切るのもすぐなので、信用というものが得られません。
ケンシロウとの戦いでも、デビルリバースに対して最後まで嘘の愛情を示していれば、助かることができかもしれないのに、それをしなかったために死んでしまいました。
ジャッカルとケンシロウ
ジャッカルとケンシロウの出会いは、バッドの出身の村でした。遠くから様子を伺っていて、ケンシロウが北斗神拳の使い手であることも知っていたのです。
そのため直接戦うことは避けてきました。しかし、ケンシロウがいなくなった時に村を襲ったために、ケンシロウの怒りを買い、地獄の底まで追い込まれることになります。
ジャッカルは、ケンシロウには初めから勝てないということを知っているので、逃げ回ることばかりをしていました。そして、最強の死刑囚デビルリバースを言葉巧みに操って、自分の代わりに戦わせるのです。
ジャッカルの最後
デビルリバースとケンシロウの勝負の決着は、ケンシロウの放った「北斗七死星点」が決め手となりました。秘孔を突かれたデビルリバースは、内側から破壊され、死ぬしかない状況になります。
そのまま死ぬかと思いきや、ジャッカルを握りしめて助けを求めました。これにはジャッカルも驚くのですが、そんなジャッカルの足元にケンシロウはダイナマイトに火を付けて置きます。
そして、ケンシロウは「得意の芝居でもう一度説得してみるんだな」という言葉を残して立ち去ることに。ジャッカルは、デビルリバースを説得することができず、握りしめられたままダイナマイトの爆発で吹き飛んでしまいました。
ジャッカルの声優
ジャッカルの声優は、加藤正之さんです。俳優としても活躍していて、61歳の若さで亡くなってしまいました。ジャッカル以外の代表作としては、初代「ドラえもん」の野比のび助があります。
俳優としては、大河ドラマなどの時代劇を中心に出演していました。
ジャッカルの名台詞
ジャッカルには悪党としての美学のような台詞があるので紹介していきます。
「何も象を襲う必要はねえ 要は象の肉を食えりゃいいんだ」
ケンシロウのことを象に例えて話した台詞です。ケンシロウを襲えば返り討ちに合うことを知っているので、ケンシロウのいない間に村を襲えば、自分たちの欲しいものが手に入るという意味となっています。
実に合理的で、悪党としての考え方としても立派だと思えます。
「おれの右腕はここにある」
ケンシロウがジャッカルの軍を壊滅させようとしている情報を掴むと、部下がジャッカルの右腕の存在であるフォックスの心配をします。そして、「情報を知らせなければ!」と部下が告げるのですが、ジャッカルはあっさりと断りました。
それに対し部下は、「フォックスはあなたの右腕では?」と話したことに対して、この言葉で返答をします。仲間など関係なく、自分の保身だけを考える!という気持ちが伝わり、逆に潔いと言えるでしょう。
ジャッカルは潔すぎる悪党の代表格!
ジャッカルは、「北斗の拳」でも珍しく、何の拳法も持たずにケンシロウを手こずらせました。その理由は、強い者とは戦わない、ということを徹底していたからです。自分の身を守るためなら、どんな手も使うという卑劣さも極めると清々しく感じてしまいます。
ケンシロウと戦い、最後は自らの武器のダイナマイトによって吹き飛ぶことになるのですが、愛すべき悪党と言えるキャラクターです。