バジオウです。山民族で、楊端和の右腕として、作中でも登場する度凄まじい活躍を見せています。
楊端和以外では、山の民の中で、唯一平地の言葉にも精通していて、信の置ける存在です。戦闘になると一変して、野生獣のような凶暴な戦い方を見せる怖さも兼ね備えていて、どちらを取っても頼りになる存在です。
ここではバジオウの過去やその活躍を見ていきます。
バジオウの基本情報
バジオウの基本情報について簡単に紹介します。
所属軍 | 楊端和軍 |
使用武器 | 双剣 |
初登場 | 2巻 |
声優 | 新垣 樽助 |
俳優 | 阿部進之介 |
2巻から登場しているかなり初期のキャラですね。
見た目は山の民らしく、独特の仮面で顔を隠し、筋肉隆々な肉体を持っています。
楊端和の右腕的存在で、軍の中でもその実力は、3番手と思われるタジフと比べても、2枚も3枚も上でしょう。戦闘能力だけで見ると、将軍とも肩を並べていてもおかしくありません。
後で詳しく述べますが、バジオウの一族は滅び、生き残った子どものバジオウは山の中で1人で生き延びていたのですね。もはや人で無いほど野生化したバジオウを、楊端和が倒し、仲間として迎え入れたという経緯があります。今でこそ、平地の言葉を話しますが、それも楊端和に仕えてから学んだものです。
バジオウの史実における情報
バジオウの史実における情報ですが、調べたところ、情報は得られませんでした。山の民自体が、オリジナルキャラが多いため、バジオウも実在した情報は無いと思われます。史実が無いかことが、あの野生的で独特な生き方、戦い方を可能にしているのでしょう。
バジオウのこれまでの活躍
初登場、王弟反乱編
(画像は山で1人で生きていた頃のバジオウ)
政が山の民に助けを求めに行くところで初登場します。最初は、政以外が山の王に会うことは許さず、もし、政以外が来ようとするなら「全員殺ス」と、かなり残忍なイメージを与えます。
バジオウの高い戦闘力の片鱗が見られるのが、ランカイとの一戦でしょう。楊端和の仮面に唯一割ったと言われるバジオウは、孤児時代の凶暴性を内に秘めていたのでした。それを解放したバジオウは人間離れした動きでランカイを翻弄し、双剣で斬り付けます。
この一戦にて、その後長く付き合っていく、信たちとの絆を深めました。
並外れた戦闘力、信との交流も深まる
(画像は32巻、合従軍編でのバジオウの戦闘シーン)
山の民は、王弟反乱編以降、秦国にとってとても強力な味方になりました。バジオウも、その戦闘力から要所要所でアグレッシブな活躍を見せています。
また、46巻、楊端和軍が、飛信隊とともに出陣する際には、信とも握手するなど、この時点でかなりの信頼関係が成り立っていることが分かります。最初の登場時には考えられませんでしたが、バジオウも今は信を1人の武将として認めているのでしょう。
バジオウの名シーン
(画像は渓谷を飛び越えるシーンと、楊端和を守るため犬戒族を薙ぎ倒すシーン)
バジオウの名シーンは、52巻です。舜水樹軍と犬戒軍を相手にする楊端和軍はロゾと趙軍の追撃にピンチを強いられていました。特に公孫龍軍に対し、ロゾの狩場にまで追い詰められた際は絶体絶命と思われましたが、バジオウは、楊端和の士気を高める声にいち早く反応し、危機脱出の糸口を作りました。それだけでなく、敵本陣に攻めかけ公孫龍に傷を負わせる活躍を見せました。
まだバジオウの快進撃は続きました。今度は楊端和が1人きりで、四方を犬戒族に囲まれるという窮地に陥っていました。そこに唯一駆けつけることができたのがバジオウです。ただの1人で敵を翻弄し、タイミングを計っては楊端和を抱え走り逃げます。ここで1つの派手なシーンが、バジオウが渓谷を飛び越えるシーンです。かなりの幅のある渓谷ですが、バジオウはそれを楊端和を抱え飛ぶのですから、人間離れした運動能力ですね。これには犬戒族も追撃不可能でした。
この逃走の最中、楊端和はバジオウにいつも血を流させていることを詫びるのですが、バジオウは「構いません、昔そういう誓いを立てました」と言うのです。ただ、このような誓いは直接は立ててないようなのですね。これはバジオウが心の中に立てた誓いだったのです。バジオウの誓いが過去エピソードとして挿入されます。それはまだ自分が野獣のような生活をしていた時、楊端和との一騎打ちに敗れたシーンでした。1人で負け知らずで生きてきたバジオウにとってそれは初めて恐怖を感じた瞬間で、楊端和の台詞に対し、当時言葉も分からぬ筈なのにバジオウは涙するのです。人間としての感情が蘇ったのでしょう。このシーンの後バジオウはこう独白します。
「胸に誓ったのだ、あの時、いかなる刃からも、この人(楊端和)を、命にかえても、守り抜くと」
普段クールなバジオウだけに、こんなにも感情的に熱くなるシーンは、印象的ではないでしょうか。バジオウはこの誓いを胸に、ボロボロになりながらも、相手を薙ぎ倒し、援軍が来るまでの時を稼ぐことに成功するのです。この一連の流れはバジオウの名シーンです。
またこの時、初めてバジオウの仮面の一部が欠け、目元だけが見えるシーンが53巻にあります。山の民のイメージから男っぽいと思いきや、きりっとした目つきで美男子風な印象を与えますね。
バジオウのまとめ
バジオウの活躍は、犬戒族との一戦のこともあり、山の民の中でも今の所特出しています。
バジオウは本気を出せば底が見えないほどの戦闘力を誇るでしょう。それも、野獣化していたところを楊端和によって助けられた過去があってこそ、発揮される力なので、バジオウの人を思いやる気持ちは想像以上に強いのかもしれません。
楊端和が武功を挙げていく中で、まだまだ活躍が期待できますし、いつか、仮面を取った素顔が明かされる時が来るのかも楽しみですね。