【キングダム】玄峰(げんぽう)は四天王随一の軍略家、その実力は?

玄峰です。廉頗四天王の1人です。中でも玄峰だけは、武将ではなく軍略家です。

作中での登場は山陽の戦いのみになっていますが、趙の三大天、廉頗に仕えるわけですから、秦の六将と手を合わせたこともあるでしょうし、非凡な能力を持っていることはバックボーンから伺えます。

山陽の戦いでは、飛隊、玉鳳隊も、この玄峰に苦しめられました。

ここでは玄峰の山陽の戦いにおける活躍を見ていきたいと思います。

玄峰の基本情報

【キングダム】玄峰(げんぽう)は四天王随一の軍略家、その実力は?

『キングダム』(C)原 泰久/集英社

玄峰の基本情報についてまずは簡単に紹介します。

18巻にて、廉頗の挙兵を知り、四天王が全員駆けつけます。その中に玄峰も含まれます。

軍略家ということもあって、見た目はごく普通の老爺ですね。頭が大きいのが、頭脳の良さを表しています。

情に熱い廉頗の元にいても、比較的クールですね。廉頗の気合注入の儀式も1人だけ拒否していました。

作中では相手のことを「阿呆」呼ばわりする場面が多く、かなり相手を見下していることが分かります。

玄峰の史実における情報

玄峰の史実における情報ですが、調べたところ情報は得られませんでした。

廉頗という武将は実在したようですが、四天王に関しては、全員オリジナルキャラクターであるようですね。なので玄峰もオリジナルです。

魏と秦の対戦を盛り上げる役目があったのでしょう。

玄峰の活躍

玄峰が出陣するのは20巻

山陽の戦い初日に、玄峰は早速登場します。

魏軍の第二陣の指揮官として動くのですが、ここが1番の活躍シーンでした。

飛信隊、玉鳳隊の戦場を突如煙幕が包むのです。そこに大量の弓が放たれます。煙幕で見えない筈なのに魏軍は秦兵の場所を正確に把握して攻撃してくるので、信たちは混乱します。そこに装甲戦車も突入してきて飛信隊は完全に分裂させられます。これは、魏軍の兵が銅鑼の音により、合図して秦兵の場所を知らせていたのです。羌瘣がこの作戦に気付いたから良かったものの、もし気付けずにいれば飛信隊が全滅していてもおかしくない程殺傷能力の高い作戦でした。

桓騎の奇襲に破れる玄峰

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『キングダム』(C)原 泰久/集英社

(画像は、桓騎本陣の場所を見事に言い当てる玄峰)

魏軍の左翼にて、同じく四天王の1人介子坊が桓騎に苦戦していました。正攻法を得意とする介子坊は、桓騎のゲリラ戦と精神攻撃に苦戦を強いられていたわけです。これを分が悪いと判断した玄峰が、左翼の指揮を買って出ます。

桓騎のゲリラ戦が成功していた要因としては、介子坊が桓騎の本陣の場所を掴めず、攻めあぐねていたところにあったのです。勿論これは作戦として桓騎が本陣を見つからない場所に隠していたのですが、玄峰は地形と軍の配置から一瞬にして桓騎本陣の場所を見破ります。ここに攻撃力の高い介子坊の軍を送り、桓騎軍を潰そうと考えました。しかし桓騎が柔軟に対応したのですね。本陣を守るのが玄峰と知った桓騎は魏兵に扮して玄峰本陣に潜り込みます。

桓騎を前にしても、慌てず、「弟子にしてやってもよいぞ」と言う玄峰ですが、あっさりと首をはねられてしまいます。魏側のブレーンであった玄峰であるだけに、以降魏軍は作戦変更を余儀なくされましたが、置き土産として、桓騎本陣に送った介子坊が桓騎軍に致命傷を与えることには成功しました。

玄峰を偲ぶ者

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『キングダム』(C)原 泰久/集英社

(画像は、輪虎を教育する玄峰)

玄峰の死を聞いた魏軍の反応が玄峰の存在の大きさを物語っていました。廉頗は目を白目にし、歯を食いしばり桓騎に怒りを燃やしていました。特に、輪虎が感情を表に出すシーンは珍しいものでした。というのも玄峰は輪虎に戦の戦術を教えた人物だったのです。輪虎からすると、玄峰は祖父のような存在だったのですね。

玄峰の名シーン

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『キングダム』(C)原 泰久/集英社

玄峰の特徴的なステータスとしては、軍略に特化しているという点でしょう。自分の思い描いた通りに戦場を動かすのが天才的です。

名シーンとしては先述しました、山陽初日の煙幕の作戦からの流れです。

煙幕の作戦の肝が銅鑼音だと気付いた飛信隊は信の判断で本陣を直接狙う作戦に出ます。玄峰はその行為に対し、口癖の「阿呆」を連発します。守備面も準備していた玄峰隊からすると、本陣に向かう飛信隊の動きは筒抜けでした。格好の的になった飛信隊に大量の矢を打ち込みます。信の士気で何とか盛り返す飛信隊ですが、今度は杭の仕掛けに嵌り、馬を失います。それと同時に信達は玄峰隊の中に放り出されてしまうのです。

絶対絶命の窮地に陥った飛信隊でしたが、ここに登場いたのが玉鳳隊でした。同じく銅鑼音に気付いた玉鳳隊は銅鑼を鳴らす兵を全て倒して、位置を掴まれずに玄峰本陣に向かうことに成功したのでした。勢いそのままに玄峰を討とうと士気を高める飛信隊と玉鳳隊でしたが、玄峰は思わぬ行動を取ります。この玉鳳隊の出現に対し、玄峰は自らの兵に即撤退を命じるのですね。軍の規模で大きくアドバンテージがある玄峰軍が、少数の玉鳳隊と、歩兵をも含む飛信隊を前に撤退する様は異様でした。しかし、この行為も玄峰の強みなのです。

廉頗は、玄峰の特徴として、武将のようなプライドを持たぬことを長所として上げています。詰められれば引く、ただそれだけの行為ですが、秦側からすると、本陣を目の前にして、全くダメージを与えることが出来なかったことは精神的にショックでしょう。玄峰の作戦が見事に嵌り、山陽の戦いの初日は、魏の一方的なものになったのです。

玄峰のまとめ

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『キングダム』(C)原 泰久/集英社

四天王である玄峰の軍略家としての実力は非凡で、他の四天王よりも上に立って物を言っている場面も多く見られます。それだけ存在感のあった人物だったのでしょう。

誤算は、山陽の戦いの段階で、桓騎のデータを魏が持っていなかったことですね。まだ広くは名の知れていなかった桓騎ですから、もう少し情報があれば、玄峰も警戒を強くしていたでしょう。

戦場を盤上の遊びのように操る玄峰の戦い方は、実態を掴みきれずに一方的にやられる恐怖と不気味さを持っており、武将同士では見られないような印象的な戦ではないでしょうか。