漂です。信にとっては欠かせない存在で、登場シーンは少ないですが、キングダムでは重要な立ち位置のキャラクターです。
信と政が出会うまでの流れには漂が大きく関係していて、特に漂のエピソードは予想外に話が展開したため、多くの人がキングダムにハマるきっかけを作りました。
ここでは漂の作中での人物像、活躍を紹介していきます。
漂の基本情報
まずは漂の基本情報について簡単に紹介します。
所属国 | 秦 |
初登場 | 1巻 |
1巻で登場します。信とともに、天下の大将軍を目指し、原っぱで日々仕合いに励んでいました。
漂は孤児です。信とは血のつながりはなく信にとっての親友的存在です。信と同じ里典の家に仕えていました。漂は料理も掃除もできる器用な方で、里典の評価は高いようでした。
見た目は、影武者にスカウトされるくらいなので、政そっくりですね。髪型まで似ていて、とてもかっこいいビジュアルを持っています。
性格は同世代の信よりも大人びていて、落ち着いています。曲がったことは許せず、ハッキリと自分の中の正義心を突き通します。信が里典からひどい仕打ちを受けた時、「盗賊になってこの家を襲ってやる」と腹いせに言うと、漂は恐ろしい顔で信を制したシーンもありました。
漂の史実における情報
漂の史実における情報ですが、漂に関する記録はなく、キングダムオリジナルキャラクターである可能性が高いです。
信との関係や、政の影武者を務めたエピソード等は作中のみのようですね。その分漂に関するエピソードは濃く、印象的ではないでしょうか。
漂のこれまでの活躍
信と仕合いに励む日々
信と天下の大将軍を目指す漂ですが、毎日剣術を極めるため二人で仕合いを行っていたのですね。漂が家を出るまでの間、なんと1254戦もの仕合いを行いました。勝敗は2敗差がなかなかつかない五分で、信に底知れぬ勝負根性があるのは物語を通して分かりますが、これに匹敵するものを漂も持っていたと考えられるでしょう。
昌文君と出会い、影武者として仕える
ある日、いつものように仕合いをしていると、昌文君が通りかかりました。ここからストーリーが急展開していくのですね。漂が突然王宮に仕えるよう声を掛けられたのです。田舎村の下僕が急にそんなステップアップできる都合の良い話はなく、これは漂が政と瓜二つの見た目をしていたために、昌文君が影武者として働けるのではないかと考えたからでした。自分の役目を王宮で知った漂でしたが、危険な仕事であるにも関わらず、喜んで引き受けました。元々天下の大将軍を目指す覚悟を持っていた漂にとっては、これも果たせねばならない大任だったのですね。命を懸けて生きている漂の信念が見えるシーンですね。
将としての漂
無事政に合流した壁が信に漂の雄姿を伝えました。王騎軍との一戦で、隊長である昌文君が崖から突き落とされてしまったのですね。隊はもちろん、戦意喪失に陥りましたが、その士気を奮い立たせたのが何と漂だったのです。漂の号令で隊が動き、漂は馬を操り敵に反撃を仕掛け、その隙に壁らは窮地を脱出することができたのです。これを壁は間近に見て、下僕の少年ではなく「将」だと感じたと言いました。その後信が初陣から武功を上げていたのを見ると、この漂の活躍はやはり本物で、将軍になる資質を備えていたことが伺えますね。
漂の名シーン
漂の名シーンはやはり、最期の信との別れの場面でしょう。急遽王宮に仕えることになった漂でしたが、信は漂が影武者として仕えているとは知らずにいました。そんな時に、王宮でクーデターが起きたとの情報が来るのですね。漂が死んだかもしれないとの話を信じられずにいた信でしたが、ある晩信の元に辿り着いたのは、致命傷を負い瀕死状態の漂でした。漂は自分の命がもう残りわずかであると悟っていました。最後に信に黒卑村に向かうよう地図を渡すのです。そこには自分が命がけで守った政がいます。信と政が出会うのはこれによるもので、信が下僕から這い上がるきっかけとなったのは漂だったのですね。漂は息を引き取る前に信に自分の夢を託しました。そして信は漂の思いも背にそこから成長を遂げます。なので、漂が信に残していったものはとても大きいですね。
信と漂が下僕の身から大将軍まで成り上がっていくことを想像した方も多いのではないでしょうか。そこにいきなりの漂の死は、あまりにも予想外で驚きの展開ですね。キングダム全体を通しても名シーンとして取り上げられることも多いです。
なお、誰に致命傷を負わされたかまでは作中では今の所記されていません。
漂のまとめ
漂は死んでもなお、信を日々成長させている存在でしょう。
天下の大将軍を目指し、信と切磋琢磨してきた剣術の腕前は只者ではなく、秦国の将軍として大きな存在になっていたかもしれません。
登場こそ1巻ですが、キングダムの主要人物の一人で知っておきたいキャラクターですね。漂の存在を知ったうえで、ストーリーを追うと、また感じ取れるものも違ってくるかもしれません。