昭王です。かつて「戦神」と呼ばれていた伝説の秦王です。昭王は、キングダムの時代では既に死亡しており、直接的な登場はありませんが、会話の中でよく登場します。それほど影響力の大きかった人物です。六大将軍と共に中華に名を轟かせた部分が有名ですね。
ここでは昭王の活躍や史実の情報を紹介します。
昭王の基本情報
まずは昭王の基本情報を簡単に紹介します。
名前 | 昭王 |
性別 | 男 |
所属国 | 秦 |
所属軍 | 不明 |
声優 | 不明 |
初登場 | 第5巻 |
政が王都を奪還した際、王騎が政に「どのような王になるのか」という質問をしましたが、その時、「中華の唯一王」と宣言しました。王騎がその政を見て、昭王を感じる場面があります。そのシーンが主に昭王が最初に取り上げられた場面です。
「戦神」とまで言われ、戦で恐れられていた存在で、キングダムでは欠かせない六大将軍をまとめていた人物です。六大将軍とは、昭王に強い忠誠心を誓う代わりに、戦の自由を許可された大将軍たちのことです。六大将軍は中華のいたるところで暴れまわったのですが、謀反等も起こらず彼らを制御できたのは、昭王の絶対的なカリスマ性から来るものであったのではないでしょうか。王騎も六大将軍に含まれており、昭王と信頼関係を築きあげていました。そのため、政の「中華統一」と語る姿に昭王を重ね合わせたのですね。
声優に関しては、まだ明らかになっていません。昭王の存在感は大きいですが、直接当人が登場するシーンは少ないので仕方がないかもしれません。
昭王の史実における情報
昭王の史実における情報ですが、昭王は史実にも登場する人物です。
作中では在位の55年を戦に明け暮れた「戦神」と言われていましたが、史実では意外にも戦場に出た記録がないようです。
史実では、在位期間、紀元前306年から紀元前251年、これは秦国史上最長の在位期間のようで、昭王が王になってから秦は急速に力をつけていき、強国として中華全土に勢力を拡大していきました。作中にも登場する、六大将軍の1人、白起を将軍として起用し、白起を中心に秦は国土の拡大に成功しました。しかし、この六大将軍というのは作中のみの登場になります。
昭王には、「完璧」という故事を作ったというエピソードがあります。趙に「和氏の壁」という宝玉がありました。それを欲しがった昭王が城と引き換えに「和氏の壁」を譲るよう要求しました。趙王は昭王が本当に城を渡すかどうか疑わしく、しかし要求に応じなかったら秦に攻められる恐れもあり、悩みました。そこで、藺相如という食客を秦に送ることになります。そこで藺相如が「壁を完して参ります」と言いました。ここで言う「壁」の和氏の壁のことで、それに傷一つつけず戻ってくるという意味で、実際この宣言通り藺相如は、壁を完全な状態で無事帰還し、「完璧」という故事が生まれました。
昭王のこれまでの活躍
王騎に影響を与える
5巻が初登場です。政の「中華の唯一王」という言葉を口にした時に、王騎が「昭王以外にそんな言葉を口にしない」と言います。その王騎に対して、政は「昭王の名を口にするな」と言います。それは昭王という絶対的な主を失って地に足を着けられなくなっている王騎を思っての言葉でした。昭王がいなくなったことで、王騎は以前のように、戦場に熱い物を感じることができなくなってしまっていたのです。王騎ほどの人物でも、目的を失ってしまうほど昭王の存在が大きいものであったことが、この場面で分かりますね。
昭王の名シーン
ここでは昭王の名シーンを紹介します。
昭王自身は作中での登場シーンは少ないのですが、5巻の王都奪還編で、王騎と政が初めて対面した際の、王騎の回想シーンが印象的ではないでしょうか。中華を求めて一生を戦に捧げた昭王でしたが、ついに夢を果たせぬまま一生を終えようとしていました。「あと20年でも生きれれば、夢をつかめたやもしれぬ」と口惜しみますが、王騎に自分の夢を託しました。王騎はそれに対し、昭王のように本気で中華を追っている王は存在しないと、言いますが、昭王は、自分が死んでも腕を磨いておけと言います。それはいずれ自分のような王が現れるかもしれないというのです。まさに、中華の統一を口にした政を見て、王騎がこの昭王とのやり取りを思い出したのですね。昭王が実際に誰かとやり取りをするのは今の所このシーンだけで、昭王の名シーンですね。
昭王のまとめ
昭王は六大将軍と深い関わりを持ち、キングダムではとても重要な立ち位置にある人物です。戦場に人生を捧げた生き様がカッコイイですね。史実では、作中のイメージと反して、戦場には立っていませんが、故事の由来となったエピソードに登場するなど、王としての存在感の強い人物でもあります。
キングダムでは欠かせないキャラクターである王騎の名を中華に広める機会を作ったという点でも、昭王の影響力は大きいですね。政が今後も中華統一を目指すうえで、再び昭王の登場があるかもしれません。