コラソンは、トラファルガー・ローの過去に深く関わる人物です。ローの命の恩人であり、彼が「ハートの海賊団」を結成するに至った最大の理由でもあります。
数あるキャラクターの中でも特に複雑な境遇を持っていましたが、愛溢れる行動を貫き話題になりました。登場話数は少ないですが人気が高く、唯一の活躍の場であったローの回想シーンが終わった今でも多くのファンがいるようです。
今回は、コラソンの基本情報やその正体、名シーンをご紹介します。
コラソンの基本情報
名前 | ドンキホーテ・ロシナンテ(コードネーム:コラソン) |
性別 | 男性 |
所属 | ドンキホーテファミリー最高幹部、海軍本部中佐 |
種族/出身地 | 元天龍人 / 聖地マリージョア |
悪魔の実 | ナギナギの実 |
使用する技・術 | サイレント、凪(カーム) |
年齢/誕生日 | 享年26歳 / 7月15日生まれ |
身長 | 293㎝ |
声優 | 山寺宏一 |
初登場 | 第761話「オペオペの実」 |
家族 | ドンキホーテ・ドフラミンゴ(兄) |
コラソンの特徴
金髪に赤い帽子、ハート柄のシャツに黒い羽の上着を羽織った長身の男性です。顔にはピエロのようなメイクをして、いつもタバコをふかしています。ドンキホーテファミリーではトランプをモチーフにしたコードネームが使われており、「コラソン」はスペイン語でハート、心臓という意味ですので、特徴的な外見もそれを意識したものと思われます。
コラソンの性格
強烈な外観とは裏腹に、間が抜けていてどこか憎めないキャラクターです。当初は子供嫌いとして振る舞っていましたが、それは子供たちをドフラミンゴから遠ざけるための演技と判明し、実はとても優しい人柄だと分かりました。
不治の病「珀鉛病」にかかり余命わずかのローのため、病院を探し回ったり命を懸けてローを能力者にしたりと、優しいだけでなく人のために全力になれる人物でした。
コラソンの能力
コラソンの悪魔の実の能力は「ナギナギの実」です。自分や自分の操作した人・物を無音にできる「無音人間」で、戦闘能力は高くはありませんが潜伏や暗殺に適した能力と言えます。
必殺技「サイレント」は、自分の周囲に無音のエリアを作り出すことができ、そのドームの内側での音を周囲に聞こえないようにすることが出来ます。作中で使われたように密談に最適な必殺技です。
また、コラソンの能力は自分以外の人・物にも及ぼすことができ、必殺技「凪(カーム)」では触れた対象が発する音を無くすことが出来ます。コラソンが命をかけてローを救うシーンでは、この技のおかげでローは危機を免れることが出来ました。
コラソンの正体
コラソンは登場当初は、子供嫌いで、過去のとある事件がきっかけで口がきけないというミステリアスなキャラクターでした。しかしストーリーが進むにつれ、作中でも数奇な運命を持った人物であると明かされました。
コラソンの本名はドンキホーテ・ロシナンテ、ドンキホーテ・ドフラミンゴの実の弟です。実はこの兄弟は元天龍人で、父ドンキホーテ・ホーミングの思想により幼い頃に天龍人の地位を捨て地上に降りてきていました。しかし地上での天龍人に対する恨みはすさまじく、一家全員壮絶な責め苦を負うこととなりました。
悲惨な境遇の中でもロシナンテは父譲りの善良さを失いませんでしたが、元来凶悪な性質であったドフラミンゴは齢10歳にして父を銃殺し、二人はバラバラに生きることになりました。コラソンは後の海軍本部元帥センゴクに拾われ、海軍本部中佐となります。13年後、海軍のスパイとしてドンキホーテファミリーに潜入し、最高幹部である「コラソン」となりました。
コラソンの声優
コラソンの声優は山寺宏一さんです。宮城県出身の男性声優・タレント・ラジオパーソナリティ-で、アクロスエンタテイメント所属です。ディズニー映画「アラジン」ジーニー、「リトル・マーメイド」セバスチャンを始め、「ルパン三世」銭形警部や「新世紀エヴァンゲリオン」加持リョウジなど、常に第一線で活躍し続けています。
「七色の声を持つ男」と呼ばれるほどの幅広い演技力を持っており、コラソン役でもその実力はいかんなく発揮されています。
コラソンの名台詞・名シーン
では次に、コラソンの名台詞・名シーンをご紹介します。
「ロー お前は…!! あいつと一緒にいちゃいけねェ人間だ!!!」
「口がきけない」という演技をしていたコラソンが、ローが「D」の一族であることを知り初めて自身の素性を明かすシーンです。
コラソン自身の情報の他、「天龍人の間で”ディー”の一族が恐れられている」という、今後のストーリーにも関わるであろう重要な情報を残しました。
「もう放っといてやれ!!! あいつは自由だ!!!」
ローの病を治すため、コラソンは海軍もファミリーも裏切り、オペオペの実を奪いローに与えました。結果追い詰められ、ドフラミンゴ本人に海軍のスパイであることを明かしました。
絶体絶命の危機であるにも関わらず背後に隠したローを守りながら、ドフラミンゴにローの自由を訴えました。
「愛してるぜ!!」
コラソンは死を覚悟した時、最後に残る自分の姿が明るいものとなるよう「愛してるぜ!!」と笑顔で伝えました。ドフラミンゴの銃撃を受けた後、「凪(カーム)」で音を消したローのため、ローが逃げるまで息を引き取らないよう耐え続けました。
海軍の砲撃が始まった直後、とうとうローの号泣の声が音を発しました。爆撃の轟音にかき消されローは逃げ切ることが出来ましたが、音が聞こえる意味に多くの読者が涙しました。
コラソンは愛を貫き人のために生きた優しい人物!
回想シーンとしての限られた登場にも関わらず、その人柄と愛に溢れた最期は読者に強い印象を残しました。
天龍人と「D」の一族との確執を語る際、あえて「ディー」とカタカナで表記するなど不自然な点があり、これも何らかの伏線であると考えられています。
すでに亡くなったキャラクターですので再登場は望めませんが、その魅力・謎ともに存在感のあるキャラクターの一人でしょう。