鬼でありエマ達の友達であるムジカは、脱出したエマ達を危険から救い出してくれます。鬼なのに知性もあり、700年間逃げ続けているというムジカの気になる正体を解説していきます。
ムジカの基本情報
名前 | ムジカ |
性別 | 女 |
年齢/誕生日 | 不明 |
身長/体重 | 不明 |
声優 | 不明 |
初登場 | 第46話「ソンジュとムジカ」コミックス6巻 |
ムジカの特徴
ムジカはソンジュと共に旅を続けている鬼です。ソンジュは貴族鬼の女王・レグラヴァリマの弟ですが、何かの理由があってかムジカと一緒に700年間王家から逃げ続けます。ムジカはとても小柄で小さな見た目で、エマと身長もほぼ変わりません。顔はいまだに明らかになっていませんが、とても物腰の柔らかい優しい鬼だという事が分かります。
しかし共に宗教上人間を食べなくても平気だと言っているソンジュは、もう一度人間を食べたいという願望がありました。ムジカは鬼語で「確かにこの1000年で我々は、だいぶ無秩序な姿になってしまった」とソンジュに言っていますがこの「無秩序」というのはどういう事なのでしょうか。気になる言葉です。
ムジカの性格
エマ達と行動を共にし、友情を育んだムジカ。数々の修羅場を越えてきたエマも直感的にムジカとソンジュを信じます。ハウス外での生き方や鬼の社会について、ムジカとソンジュはエマ達に教えました。ソンジュと話す時に使う鬼語では、優しい口調ですが少し普段と違う雰囲気も滲み出ています。
元王家の鬼であるソンジュと共にいるということは、ムジカも貴族鬼だったのでしょうか。「邪血」と言われる特別な存在ということもあり、人間と鬼のハーフではないかという噂もあります。
王都編で登場したアンジュは鬼に育てられてきた人間であり、鬼語も人の言葉も両方話せます。ムジカも同じような共通点が見られるため、あながちその噂も信頼度は高いのかもしれません。
邪血の鬼って?ムジカの過去
ムジカは特別な体質で生まれた時から人間を食べた事がありません。その鬼のことを鬼社会では「邪血」と呼ばれ、ムジカの血を一口飲むだけでムジカと同じ体質になれます。人間を食べることによって知性と形を保つ鬼達は人間を食べ続けないといけませんが、人間を口にできるのは一部の鬼のみです。
その中でも特に貴族や王家の鬼は上質な人間を食べ続けているため、鬼社会でも貧富の差が激しいのです。人間を食べる事ができずに飢えて苦しんでいる鬼達のために、ムジカは自分の血を分け与えます。
しかし農場から食幼児を確保している貴族鬼たちからすると、ムジカたち「邪血」の鬼は邪魔でしかなかったのです。そのため過去にムジカと同じ体質の鬼達は全て食い尽くされ、生き残ったのがムジカでした。辛い過去を背負うムジカが旅を続けるのは、この過去の出来事が原点なのでしょう。
容赦のない貴族鬼たち。ソンジュは反乱者?
邪血の鬼達を全て排除した貴族鬼たちですが、なぜ彼らは人間を食べる方向を選んでいたのでしょうか。きっと生まれた時から貴族であり鬼の中でも特別な地位にいるため、上質な人間の「美味さ」を知っているのではないかと思われます。
GP(ゴールディ・ポンド)でバイヨン卿が量産型の食幼児を「ただ食べるだけの肉」と嘆いていたように、人間の「美味さ」を知っているからこそ、食への楽しみがなくなってしまう鬼達の考え方だったのでしょうか。まだまだ鬼社会の謎は気になる事だらけです。
そんな「邪血」のムジカと一緒に旅をするソンジュは何らかの形でムジカに助けられ、王家の鬼だったにも関わらずムジカを守りながら行動を共にしているのではないかと思います。二人の出会いや過去にももっと注目したいですね。
特異体質の鬼の存在は、鬼達の間でも注目されている
人間側からすると人を食べなくても知能と人の姿を保てるのはとても平和的だと思われますが、鬼側からするとそうもいかないという事になっています。女王を含め五摂家などの鬼やラートリー家は食幼児を安定して鬼達に供給し、農園の運営や管理をすることによって権力を得ていました。
邪血を得た鬼が増えることで、王家の鬼達の権力が失われる事を恐れた女王や五摂家・ラートリー家によって邪血の一族は一人残らず滅ぼされてしまいました。「邪血」というのはそれほどまでに驚異的であるという事が鬼社会では有名になっています。
ムジカの名シーン・名台詞
特別な存在であり人を食べないムジカですが、実際は「人間側」と「鬼側」どちらなのでしょうか。それともどちらでもないのでしょうか。それも踏まえて少し気になる場面を紹介していきたいと思います。
飢えている鬼たちを救うために動く邪血の鬼たち
過去に飢えた鬼たちに手を差し伸べるムジカは、その力を使ってたくさんの仲間を作りました。ムジカの血を一口飲むだけで人間を食べなくても大丈夫ということは、貴族ではない鬼たちにとっては救いの手でした。同じ体質になった仲間達を引き連れて、ムジカは色々なところを転々としていました。
「自分はどうして他の鬼と違うのか、どうして特別なのか」。幼い頃から特別だったからこその孤独を感じていたのではないかと思いますが、この力の使い道をムジカは自ら見つけて困っている鬼たちに使いました。昔から心の優しい女の子だったのでしょう。
命を「いただく」ということに敬意を払う
鬼といえば人間の脳を主に好んで食べるという残虐なイメージがこれまでの話から見られますが、人間を食べないムジカとソンジュは旅の道中で狩った動物や木の実など自然なものを食べます。人間も鬼も食べなければ生きていけないということはエマ達も充分理解していました。
エマはソンジュに「動物を捕って殺して食べる方法。狩りの仕方を教えてください」とソンジュに問います。ソンジュは儀程(グプナ)のやり方やその意味まで丁寧に教えてくれます。元々は人間を食べていた鬼であるはずなのに、食への感謝を極めているのはムジカのおかげなのかもしれませんね。
友達のために、人のために。動く心強くて優しいムジカ!
ノーマンが王都へ乗り込む際にギルダ・ドンから助けを求められるムジカ。ノーマンの無茶な計画を止めたいと願うギルダを、ムジカは優しく迎え入れました。大切な友達であるギルダ達の渾身の願いを叶えるべく、ソンジュと共に女王・レグラヴァリマのところへ向かいます。
レグラヴァリマとの戦いではソンジュが率先して向かいますが、ムジカは「どうして貴女はそんなにもひもじく飢えているの?」と涙を流しながら問います。700年前は救世主として活躍し、1000年以上生きているムジカは多くの何かを悟っているようでした。
ムジカの謎多き過去に目が離せない!
人間にも鬼にも優しい特異体質のムジカですが、その抱える過去は数えきれないほどの苦難を乗り越えてきたのではないでしょうか。少しずつ明らかになってきているムジカとソンジュの過去の場面も、まだまだ見逃せません。