『名探偵コナン』は1000話を越える長編漫画です。その中でも何かの転機となったストーリーはファンの間で語り継がれます。今回はその中でも特に人気の、アニメで初めて1時間スペシャルの枠となりました『ピアノソナタ”月光”殺人事件』の犯人、浅井成実にフォーカスを当てて詳しくみていこうと思います。
浅井成実の基本情報
名前 | 浅井成実(あさいなるみ) |
年齢/誕生日 | 26歳 |
身長/体重 | 160cm以上 |
容姿 | ポニーテール |
性格 | 社交的で明るい |
家族構成 | 父、母、妹(全員故人) |
声優 | 折笠愛 |
初登場 | 原作第7巻 |
職業 | 医者 |
浅井成実の特徴
20代前半で医者になった月影島診療所の医者です。ポニーテールでタートルネックを好み、美人と言うよりもかわいい系な顔立ちです。初対面のコナン達ともすぐ打ち解ける社交的で明るい性格です。さらに料理も上手でピアノもうまい。もう男性だとは思えないですね。そう、浅井成実(あさいなるみ)は実は男性で、本名は麻生成実(あそうせいじ)です。その前の旧姓は麻生成実(あそうせいじ)だったのです。本来の一人称は「オレ」と、イメージが全然違って違和感でしかないですね。
名前を間違えられる!?
アニメのみだと音でしか判断できないから名前の漢字を間違えることは多々あるかもしれませんが、成実先生はスタッフにも間違えられた記録があります。アニメプロデューサーの諏訪道彦さんはアニメ日記に「成美」と書いてしまっていたし、アニメのエンディングクレジットまで「成美」になっていました。青山剛昌先生もイベントで読者の「浅井成美」というペンネームを見て「昔描いたキャラだ」と発言しています。
成実先生は美しいからイメージが先行しちゃっているのでしょうか。
浅井成実の声優
折笠愛さんは、東京都出身の声優、女優、歌手です。アクセルワンに所属しています。日本工学院専門学校演劇科を卒業し、劇団文芸座や劇団創演で女優としてデビューしました。主に幼女から女性役、少年役など幅広いキャラクターを担当しますが、特に色気ある女性、強気で姐御肌の女性を得意しています。主演作では少年の声を担当することが多いです。
代表作は、『パッコロリン』パックン、『血界戦線』K・K、『愛・天地無用』魎呼などがあります。
『名探偵コナン』では目暮みどり、円谷光彦(代役)、ヒロキ・サワダ、ノアズ・アークなどを担当しています。
浅井成実の名シーン
浅井成実を語るにはまず登場作『ピアノソナタ”月光”殺人事件』を知らないと始まりません。少しだけ説明します。
『ピアノソナタ”月光”殺人事件』とは?
麻生成実(あそうせいじ)は、かつて麻薬絡みのトラブルで黒岩辰次、川島英夫、西本健、亀山勇の4人に家族を自殺に見せかけて皆殺しにされた過去があります。
そして一人残された麻生成実は、浅井家に引き取られ、浅井成実(あさいせいじ)として過ごします。
しかし、家族がそろって自殺したことを不審に思っていた成実は麻生との関係性を疑われないために女装し、24歳の時に浅井成実(あさいなるみ)医師として月影島に戻り、家族の死の詳細を調査します。
調査は進まなかったが、ある時、成実が麻生の息子だと気付いた亀山はおびえながら真実を暴露。家族の死の真相を知った成実はそれから2年後、復讐を実行します。麻生圭二と名乗り、毛利小五郎に殺人予告を出し、月影島に彼らを呼び寄せました。
そして、川島、黒岩、西本を殺害しました(亀山は暴露後に心臓麻痺で偶然死亡)。
その後、コナンによってトリックを暴かれると、公民館に火をつけ音楽室で自殺を図ります。助けに来たコナンを窓から逃がし、最後はコナンへの感謝を暗号化した楽譜をピアノで弾きながらこの世を去りました。
浅井成実の名セリフ
「もう遅いよ…俺の手はあの4人と一緒…もう血みどろなんだよ…」
自殺を止めようと炎の中助けに来たコナンに言ったセリフです。
成実先生は止めてほしかったのです。自分の中にある復讐心を。毛利小五郎に殺人予告を送り付けたのも「家族の死の真相を暴いてほしい」という気持ちと、「これから自分が行う殺人を止めてほしい」という願いが込められていたのです。復讐の計画を思いついてから実行に移すまでに2年の年月が経っていたのは、ずっと犯行を思い悩んでいたのだと思います。
殺人犯とはいえ、過去の事件の被害者だった成実先生を止められなかったことは、コナンの中で最大のトラウマになってしまいました。
浅井成実のその後
本編に登場するのは『ピアノソナタ”月光”殺人事件』と回想シーンの2回だが、コナンに与えた影響からメディアへの露出が多いです。アニメでは、追加設定解釈にて描かれた『エピソード”ONE”小さくなった名探偵』のダイジェストに登場しています。
コナンは後に、平次から「お前、人を殺しちまった事はあるか?」と聞かれ、「犯人を自殺させちまう探偵は殺人者と変わらねーよ。」と、成実先生の姿を思い浮かべていました。この会話は平次の行動にも影響を与え、別の殺人事件にて自殺をしようとした犯人を平次が全力で阻止していました。
浅井成実のまとめ
この事件は現在のコナンの探偵としての在り方を構築する忘れられない事件です。今になって「浅井成実が黒の組織のラムだ」と言われています。ラムの有力な手ががりとして『割れた手鏡』があります。
この手鏡には、このような文字が書かれていました。
「PUT ON MASCARA」(プット オン マスカラ)
これだけでは、ラムに繋がる要素はないように思えます。ですが、文字列を並び替えてみると・・・
「ASAINA RUM」
「アサイナルミ」「アサイナラム」・・・と読むこともできます。
違うと思いますが、今後の展開に期待です。