20世紀を代表するアニメの1つ、スタジオジブリの【もののけ姫】です。
長編アニメの中でも20世紀最高の興行収入を誇り、当時からその人気は凄まじいものがありました。
中でも作中に登場する「コダマ」は少し不気味な見た目をしていますが、動きは愛らしくとても印象に残ります。
しかし、その存在は作中でも語られることはなく、本編を観終わった後でも謎が多く残されている存在でした。
今回はそんな【もののけ姫】の「コダマ」についての謎を解き明かすべく調べてまいりましたのでご紹介させていただきます。
「コダマ」の基本情報
「コダマ」の基本情報をご紹介していきます。
種族 | 精霊 |
住み家 | 森林 |
性別 | 不明 |
「コダマ」の正体
「コダマ」はもののけ姫の中で、最も謎の多いキャラとして有名です、その愛くるしい姿の中にどこか不気味な雰囲気を持った存在です。
この「コダマ」の正体、カタカナで表記されると少しわかりにくいですが漢字表記すると少しわかりやすく「木霊」となり、木に宿っている精霊を指します。
もののけ姫の時代背景から考えても、樹木のような自然界に存在するものには霊的な力が宿っているという信仰がありました。
そして古くから生えている樹木には木霊という名前の精霊が宿っておりその樹木を守っていると言われています。
また、この噂に信憑性を持たせるのがシシ神の森は日本の屋久島の森をモデルにしており、そこにも「木霊の森」という森が存在し、このことからも「コダマ」の正体は樹木の精霊「木霊」と考えられます。
「コダマ」の見た目や性格
「コダマ」の見た目は小さく、全身が真っ白で顔型に穴が空いています。
人間や動物達、師匠連などどこにも属する事がなく自由な存在で森に住みコミカルな動きで観客を和ませてくれました。
性格は温厚で好奇心旺盛、臆することなく人間の前に現れますが危害を加えることはありません、アシタカも「好きにさせておけば悪さはしない。森が豊かなしるしだ」と話しています。
このことからも、彼らは豊かな森にしか生息する事がなく自然を破壊する人間たちに不快感を感じることなく危害を加える事もない自然そのもののような存在であることがわかります。
「コダマ」が首を振る理由
作中やCMなどでもおなじみだったのが、この「コダマ」がカラカラという音をたてて首を振っている姿です。
この行動にはなにか意味があるのでしょうか?宮崎駿監督もこの「コダマ」のこの習性に関して触れてはおらず、さまざまな事がささやかれています。
①会話をしている
ひとつは、首を降る時の音によって会話をしているのではないか、という事です。
作中にディダラボッチが登場するシーンで、彼らは一斉に音を鳴らし、まるで危険を知らせるべく音を鳴らしてました。首を振り音を出すことでコミュニケーションをとっていたのかもしれません。
②呼吸をしている
首を振る事で呼吸をしているのではないか、というものもあります。
顔に開いている穴が気孔のような役割を果たしていて、首を振る時にそこから空気を入れ替えている、という考えである彼らは植物と似た身体の仕組みであると言われています。
③習性説
セミが鳴くように習性の一つとしてある一定の条件を満たすことでカラカラと鳴らし始めるのかもしれません。
人間には理解のできない事ですが、カラカラと首を振って音を鳴らすことで何かしらのメリットが彼らにはあるのかもしれません。
「コダマ」の名シーン・名セリフ
「コダマ」の名シーン・名セリフをご紹介します。
「もののけ姫ラストシーン」※セリフなし
もののけ姫のラストシーンでは、新芽が芽吹いたシシ神の森で一匹のコダマが登場するシーンで終了しています。
シシ神の首がとられた際に、森の植物は枯れ、大量のコダマの死骸が降り注ぐシーンがありますが、コダマが死ぬという描写がされており、すなわち「植物の死滅」=「森の終わり」を意味しています。
そして、最後のシーンにコダマが一匹戻ってきたという事は森の再生を意味しています。
そして何と、宮崎駿監督の話によると、この最後の一匹は未来のトトロであるという事が明言されています。
それは宮崎駿監督のこの言葉から読み取ることが出来ます。
「二木さん(スタジオジブリ社員)たっての希望で、チビで一匹で良いから、コダマがのこのこ歩いているやつ入れてくれっていうね。」
「それがトトロに変化したって(笑)耳が生えていたってことにすれば、そうすると首尾一貫するんです。なんだか、わけわかんないですけど(笑)」と話しています。
このことからも二木さん(アニメシーン制作スタッフ)から、もののけ姫のワンシーンに関しての懇願があり設定を付け加えたという事のようですね。
「コダマ」のまとめ
「コダマ」という謎の存在が、後のトトロであったとなると妙に親近感がわいてきますね。過去のジブリ作品も見返して関連性があるかどうかの確認もして楽しみたくなってきますね。