【耳をすませば】ムーンってどんな猫？モデルは？

「耳をすませば」に登場する野良猫のムーンがどんな猫なのか知っていますか？主人公の月島雫が小説を書くに至るきっかけを作ってくれた、雫の沈黙なる導き手となった猫です。

今回は猫のムーンの性格やモデルについてご紹介します。

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ムーンの基本情報

ムーンはとても不思議な猫です。猫なのに電車に乗り込んで、座席に大人しく丸まって座り、指定の駅に着いたら独りでに降りることができます。まるで人間かの様に、人の言葉を理解して移動します。

猫なので性格は気ままそうです。しかし、ムーンは電車に乗って移動してまで地球屋まで行きます。本当は何か目的があるのかもしれませんが、ムーンは猫で喋りもしなければ鳴き声も出さないので何を考えているのかは分かりません。

いくつもの家の人に可愛がられていることからもしかしたら人懐っこい性格なのかもしれません。雫が外で端っこに座っている時にはちかかに寄ってきて一緒に丸まって座ります。人の心を理解して寄り添っているように思えます。意外と優しい性格なのでしょうか。

「耳をすませば」のムーンには担当声優はいません。しかし、「耳をすませば」の事実上の続編とも言える「猫の恩返し」にはムーンと同じ名前を持つルナルド・ムーンは、はっきりと喋る猫なので声優がいます。

ルナルド・ムーンの声優は、俳優の渡辺哲さんです。もし、「耳をすませば」でムーンが喋ることがあれば同じ方が声を担当されていたかもしれませんね。

ムーンは飼い猫ではなく野良猫なので、ムーンという名前も本当の名前ではありません。いろいろな場所を転々としていて、何軒か可愛がられてご飯をもらう家があるようで、その家ごとに呼び名があるようです。作中に登場した別の名前には、「お玉」「ムタ」があります。

ムーンと呼んでいるのはヴァイオリン職人を目指す中学生の天沢聖司です。理由は聖司曰く「満月みたいだろ」とのことです。また、聖司には半分化け猫とまで言われており、電車に乗る猫ですから、そんな風に思われても仕方ないかもしれません。

実は、ムーンにはモデルとなると猫がいます。スタジオジブリに実在している白地に黒模様のあるぽっちゃりした猫の「ウシコ」です。模様がまるで牛のようだからウシコという名前になったことが伺えます。

他にも「借りぐらしのアリエッティ」に登場する、飼い猫のニーヤも同じく、ウシコがモデルになっています。

「耳をすませば」には、原作漫画が存在します。そこではムーンは黒猫として登場しました。しかし、スタジオジブリ作品で黒猫と言えば、「魔女の宅急便」のキキの連れ猫であるジジがいます。

同じ黒猫だと被ってしまうので、それを避ける為に牛柄の「ウシコ」がモチーフになりました。加えて、「魔女の宅急便」は黒猫が登場することからヤマト運輸がスポンサーになっています。その点からも違う柄にしたのかもしれません。

ムーンの名シーンについて解説していきます。

電車に乗る猫が不思議で不思議で堪らない雫は、周りも構わずに猫に話かけてしまいます。また、ムーンは器用に電車の窓を覗き込んで、その風景を眺めます。その様子を見て雫は、猫なんかが外を見て何が分かるのか、といった風に質問をします。

確かに現実にこんな人間のように行動する猫がいたら、声をかけたり、覗き込んだりしてしまうと思います。しかし、他に電車に乗っている人達は、猫が電車に乗ることに驚くことも慌てることもほとんどしていないので、よく電車に乗っていることでしょう。

「君もかわいくないね、私そっくり。どうして変わっちゃうんだろうね……。私だって前はずーっと素直で、優しい子だったのに。本を読んでもね、この頃、前みたいにワクワクしないんだ」

好奇心旺盛な雫は猫のムーンのことがとても気になるのか質問攻めにします。しかし、猫なので何も返事はしませんし、ただそこに丸くなるだけです。顔も何だかむっつりしているので、雫はムーンがまるで自分の様に可愛らしくないと言います。

雫の親友の夕子は雫の男友達の原田のことが好きで、原田は雫のことが好きだと言い、とても複雑な心境でした。自分のことで中々上手くいかない雫が、ついつい何も話さずに聞き役に徹してくれるムーンに愚痴を零してしまうシーンです。

この時にはムーンは雫に体を触らせてくる程、大人しく丸まっています。雫は自分とムーンが似ていると言いましたが、聖司は否定します。こんなに不思議な猫と本来は好奇心に溢れた雫は似ていませんね。

普段何をしているのか、何を考えているのかよく分からないムーンでしたが、雫に関して優しいことは分かりました。

あなたのいる街にもムーンのような不思議な導き手となると猫がいるかもしれませんね。

もう1度、猫のムーンを思い返してみる為に、「耳をすませば」を観てはいかがでしょうか？