主人公の月島雫が猫の後を追いかけたことで偶然にも出会ったおじいさんである西司郎は、優しくも不思議なおじいさんです。
今回はそんな西司郎のプロフィールや、名台詞や名シーンをご紹介したいと思います。
西司郎の基本情報
名前 | 西司郎 |
性別 | 男 |
年齢 | 80歳 |
声優 | 小林桂樹 |
西司郎の家族
西司郎の家族は劇中に登場しますが、主な登場人物としては主人公の月島雫と同級生の天沢聖司です。聖司のおじいちゃんであることが明かされますが、何故、聖司と名字が違うのかは不明です。恐らく聖司の母方の祖父なのではと思われます。
そう考えると、雫の通う学校のPTA会長を過去にやっていて開業医である聖司の父は、西にとっては義理の息子にあたるのかもしれません。また、聖司の祖父であることから既婚者であることは確実なのですが、配偶者である奥さんの姿は劇中で観られませんし、仄めかすシーンもありません。
西司郎の性格
とても優しいおじいさんで、雫が聖司の頑張姿を見て小説を書こうと思った時にはバロンを小説に出すことを許したり、その小説を最後まで読んであげたりします。孫の聖司に関しても、家族中が聖司のヴァイオリン修行の為のイタリア行きに反対しましたが、西だけは賛成しました。このように雫と聖司のことを理解して支援してくれます。
西司郎には北(きた)と南(みなみ)という名前の友人がいます。雫と聖司がカントリーロードを演奏している時に、2人は西と一緒に演奏に加わりました。北は70歳で演奏時にはリュートを奏で、南は60歳でコルネットやリコーダーを吹いたりタンバリンを叩いたりしました。歳を重ねても合奏を楽しむことができる友人がいることが分かりました。
また、雫の小説を読み終えた際にはうどんを作ったり、以前には聖司にラーメンを作ったりと料理も得意なようです。この時にはこっそりとムーンも一緒に食事をとっています。
西司郎の仕事
西司郎の職業や仕事について詳しく名言されてはいませんが、地球屋というお店の店主をしているようです。お店は雫のお父さんの勤める図書館の少し上の方にあります。雫が初めて訪れた時に地球屋には、フンベルト・フォン・ジッキンゲン男爵と名のついた猫の置物や時間になると人形が動き出す様な凝った物が置かれていました。時計は修理で預かっていた物だそうです。
地球屋のアトリエではヴァイオリン作りの教室をやっており、誰が先生であるか言われていませんが、西はヴァイオリンに似た形のヴィオラ・ダ・ガンバを演奏していたので、ヴァイオリン作りも行っていたのではないでしょうか。
西司郎とバロン
フンベルト・フォン・ジッキンゲン男爵こと通称バロンは、地球屋に置いてありましたが、修理を請け負った物ではなく西の所有物になります。戦前のドイツ留学時に、持ち主に無理を言って譲ってもらったようです。
しかし、実はバロンには貴婦人の猫の人形がセットだったのですが、戦争があったことにより貴婦人の人形とは再会できませんでした。しかし、西は雫が作った物語の最後で、バロンが生き別れになった貴婦人に再会でき、物語の中だけでも幸せにしてくれたことにお礼を言います。それ程までに、西とってバロンという存在は大切だったようです。
西司郎の声優
西司郎の声を担当したのは、小林桂樹さんという大物俳優の男性の方です。残念ながら既に死去されていますが、存命の間には数えきれない程の映画作品やドラマ作品に出演されていました。
代表作には「裸の大将」「ここに泉あり」などがあり、有名作品として「ゴジラ」や「日本沈没」などがあります。受賞歴としても数多くの賞を頂いており、特に毎日映画コンクールにおいては1958年、1960年、1963年で3度も主演男優賞をとり、1955年には助演男優賞もとっています。
他にも1958年にはキネマ旬報男優賞やブルーリボン賞などを受賞しています。ものすごく実力のある演技派の俳優の方が、西司郎を演じられていたのですね。
名台詞・名シーン
「雫さんの切り出したばかりの原石をしっかり見せてもらいました。よくがんばりましたね。
雫が書いた小説を約束通り、西の所に最初に持ってきて読み終わった後のシーンになります。すぐに感想を聞きたかった雫は西が読み終わるのを待っていました。
雫は小説が自分の書きたいことがいっぱいでまとまっていない失敗作だと感じていましたが、対して西はそれが聖司のヴァイオリンと同じように原石であるからこれから頑張ればいいと言います。
不慣れながらも自分がやろうと決めたことに対してしっかりやり遂げた雫にかけた優しい西の言葉でした。
西司郎は優しいおじいさん
見ず知らずの急に現れた雫に対して親切にしてくれたり、孫の聖司の後押しをしたりと西司郎は何かにつけて優しいおじいさんでしたね。
80歳という歳にも関わらず、様々なことに理解があり、趣味であろう音楽も続けている元気なおじいさんでした。
そんな西司郎の姿を「耳をすませば」で観て、確認してみてはいかがでしょうか?