年齢問わず今でも人気のジブリ作品「千と千尋の神隠し」は、今でも根強い人気があります。
慣れない場所で奮闘する千尋の健気な姿に胸を打たれる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、千と千尋の神隠しに登場するヘドロを纏ったオクサレ様の正体や名シーンについて紹介していきます。
近付くにも近づけないほどの異臭を全身から放ち、湯婆婆でさえも引きつってしまうほどのオクサレ様について振り返っていきましょう。
オクサレ様の基本情報
オクサレ様の基本情報についてまとめていきます。
性別 | 男性 |
年齢 | 100歳以上? |
性格 | 優しい |
正体 | 名のある川の神様 |
声優 | はやし・こば |
オクサレ様のそれぞれの項目について解説していきます。
オクサレ様の見た目
オクサレ様の見た目は全身にヘドロを纏い、ヘドロの隙間からは紫色の液体を出しています。全身だけではなく息からも異臭が漂っています。身体を引きずるようにして進み、初め千尋に渡したお金もヘドロまみれで原型は留めておらず、思わず笑顔が引きつり鳥肌が立ってしまうほど。
背丈は大きく、オクサレ様を出迎えに来ていた千尋と湯婆婆も見上げてしまうほどです。
千尋がお湯を出したことによって頭から薬湯を浴び、ヘドロが落ちたあとの姿は女性と言うよりも男性の顔であるため、性別も男だと判断しても問題ありません。
年齢についても名のある川の神様であることから、古くからある川であることが推測できるので100歳以上だと考えられます。
オクサレ様とハクの関係
オクサレ様が油屋を訪れたとき、ハクは銭婆の印鑑を盗みに行っていたのか登場しません。しかし、この2人には共通点があるのです。それは2人とも川の神様であることです。
ハクはコハク川の神様で、オクサレ様の正体は名のある川の神様。そして、川の神様に共通しているのは2人とも竜の姿になるのです。
オクサレ様が竜の姿になったとき、まだハクが竜の姿になれることは作中で明らかにされていませんので、オクサレ様の登場は伏線の意味も考えられます。
オクサレ様の性格
オクサレ様は優しい性格だと言えます。
それが分かるシーンが、千尋が足を滑らせて誤ってヘドロまみれの湯船に頭から入ってしまったシーンです。動くのもやっとのヘドロが敷き詰められた大湯では、湯船の中ももちろん身動きが取れないほどヘドロまみれで千尋は動くことができませんでした。
そのときに千尋のことを見捨てず、そっと救いの手を差し伸べたのは誰でもないオクサレ様でした。そして、自分を助けてくれたお礼に千尋にだけニガダンゴを差し出すのです。
オクサレ様の正体
オクサレ様の正体は、名のある川の神様です。
神様の中でも名がある存在なのに、どうしてゴミまみれになってしまったのか。それは現代社会の実情を表していると言われています。
コミカルに描きながらもポイ捨てや不法投棄が増えることによって自然が破壊されることを描いた宮崎駿監督の訴えは考えさせられるものがあります。
オクサレ様の声優
オクサレ様の正体でもある川の神様の声優を担当したのは、作曲家のはやし・こばさんです。
油屋を訪れたオクサレ様ですが短い登場シーンでもしっかりと存在感をアピールしており、声優を担当したはやし・こばさんの本業は作曲家であり、声優としての出演は千と千尋の神隠しが初めてでした。
2016年に80歳で敗血症のため亡くなってしまいましたが、河の神様のシーンは今でも千と千尋の神隠しの名シーンとして語り継がれています。
オクサレ様の名シーン
オクサレ様の名シーンについて解説していきます。
オクサレ様は千尋が初めて接客したお客様であり、千尋にとっても油屋にとっても印象的なお客様です。
油屋にやってきたシーン
湯婆婆が勘付き、青蛙を初めとする油屋の男性従業員たちの制止も聞かず、油屋の中に入ってきたシーンです。
通るたびにヘドロを残し、青蛙は匂いにやられて失神。リンが持ってきたご飯ですら真っ黒にしてしまうほどの強烈な異臭を身体全体から放ちます。千尋とリンが掃除した大湯の床も浴槽もヘドロまみれです。
オクサレ様が満足そうに入浴し、浴槽の淵から顔をのぞかせるシーンは少し愛嬌があります。
よきかな…。
オクサレ様の正体を千尋が見抜き、現れた本当の姿で放った一言です。
オクサレ様が纏っていたのは、ポイ捨てや不法投棄によって川に集められたゴミが積もりに積もった姿でした。千尋が自転車を引っこ抜いてくれたおかげで オクサレ様は大量のゴミから解放され、本当の姿を現すことができました。
すっきりした川の神様は油屋に大量の金を落とし、千尋にはニガダンゴをプレゼントしました。そして老翁の顔に竜の姿となって高笑いしながら帰っていくのです。
オクサレ様のまとめ
千尋が大きな仕事としての初めての相手であるオクサレ様は、千尋自身の成長だけではなく、油屋の従業員にとっても大きな心境を与える存在です。
また、オクサレ様の姿では誰も寄り付かなかったのに、川の神様だと分かり落としていった金を見て手のひらを返している油屋の従業員から、人を見かけで判断してはいけないということも教えてくれました。
オクサレ様から出てきた大量のゴミを見て考えさせられた方もいるのではないでしょうか?