ジブリ作品として初めて世に出た作品「天空の城ラピュタ」。
ロボットやSF要素だけではなくスチームパンク要素もあり、日本だけではなく世界的にも人気があるジブリ作品です。
この記事では、天空の城ラピュタに登場するヒロインで謎の多い少女シータの正体や名シーンについて紹介していきます。
なぜ追われているのか飛行石とは何なのか、女の子っぽい可愛らしい一面だけではなく時には果敢な行動に出るシータについて振り返っていきましょう。
シータの基本情報
シータの基本情報についてまとめていきます。
性別 | 女性 |
年齢 | 12歳 |
性格 | 冷静かつ勇敢 |
モデル | インドの叙事詩に登場するヒロイン |
声優 | よこざわけい子 |
シータのそれぞれの項目について解説していきます。
シータの見た目
シータの見た目はロングヘアーを三つ編みにして、ピンクのカチューシャをつけています。物語終盤でムスカに片方の三つ編みを打たれて、ラストにはショートヘア姿で登場しています。
登場したときは濃紺のワンピースでしたが、パズーと行動するようになってからは、ふんわりとしたビショップスリーブの袖にゆったりとしたパンツ、ペタンコ靴という動きやすさ重視の姿になっています。
実は髪が長かった頃のシータと若い頃のマ=ドーラにそっくりだと言われており、将来シータもマ=ドーラのようになるのでは?と言われていました。
年齢は初期設定によると10代前半でしたが、後に発売された公式ガイドブックにて12歳であることが断言されました。
シータの性格
シータは、おしとやかで誰にでも優しい性格をしています。家事も得意であるため、ドーラ一家にお世話になっているときもドーラの息子と子分からは船内のアイドル立ち位置として存在しています。
それだけではなく、山での生活から急な事態にも対応できる適応力と、自身に訪れた危機的状況を自分でどうにかしようとする行動力も持ち合わせているタフな一面も持ち合わせています。
シータのモデル
シータのモデルとなったのは、インドの叙事詩「ラーマーヤナ」のヒロイン「シーター姫」だと言われています。シーター姫が誘拐され、主人公であるラーマに助けられるという内容なのですが、この「ラーマーヤナ」の世界観そのものがラピュタのモデルとなった作品とも言われています。
また、シータの名前の由来は宮崎駿監督が中学時代に書いた人形劇に登場するヒロインからとったと言われています。
シータの正体
シータは登場シーンから「空から落ちてきた少女」と言われていますが、実はラピュタ王国の王族の末裔です。
本当の名前は「リュシータ・トエル・ウル・ラピュタ」という代々受け継がれてきた名前であり、シータが正統な王位継承者であることを意味しています。ちなみに、ラピュタ語でトエルは「真」、ウルは「王」を意味しています。
しかし、シータは現在ゴンドアの谷で一人暮らし。両親はラピュタが滅びたのと同時に他界しており、残してくれた畑とヤクと一緒に暮らしています。
シータの持っている飛行石は母親から人に渡したり見せてはいけないものとして今まで扱っていましたが、この飛行石は王家で伝わるものであるため、ムスカやドーラ一家など様々な人が狙っているのです。
シータの声優
シータの声優を担当したのは、よこざわけい子さんです。
1975年にアニメ「タイムボカン」のクリステン役で声優デビューした横沢さんですが、元々声優を目指していたわけではありません。両親が新潟の方言よりも標準語を話せるようになってほしいとの思いで児童劇団に入団し、そこから芸能界を目指すようになりました。
声優としてデビューしてから数多くの作品でヒロインを演じてきており、過去に出演した作品で一番有名なのが「ドラえもん」のドラミ役です。しかし、2005年の主要声優一身により、ドラミ役は千秋へと引き継がれました。それ以降、現在に至るまで声優としての活動よりも経営している声優・ナレータースクールにて自ら講師となり、若手の育成や指導を行っています。
シータの名シーン
シータの名セリフや名シーンについて解説していきます。
ヒロインであるシータは、しっかりしている性格もあって冷静な行動が多いのですが、パズーも驚くほどの勇気ある行動を残しています。
空から落ちてくるシーン
ラピュタといえばこのシーン!と思う方も多いのではないでしょうか。パズーの元に突然見ず知らずの女の子が降ってくるラピュタの冒頭のシーンでもあり象徴的なシーンです。
鉱山で働いているパズーの「親方!空から女の子が!」というセリフも有名で、冒頭のシーンで流れる曲名も「空から降ってきた女の子」という曲名になっています。
ここでパズーがシータをキャッチするのですが、子供でもパズーは男の子なのだなと感じさせられるくらいしっかりとキャッチしています。飛行石を守るためとはいえ、大人しそうな見た目をして逃げ出すために飛行船から飛び降りるなかなかの度胸がなくてはできません。このシーンからシータの勇敢さが伝わってきます。
パズーのカバンて魔法のカバンみたいね
シータを狙うドーラ一家に追いかけられたパズーとシータが逃げた廃鉱山でのワンシーンでのセリフです。
逃げ回っていた2人がやっと一息ついたとき、パズーは自分のカバンから食料を出し、シータにも分けてあげます。シータとしてもまさかこんな場面でパズーと食事をすることになるとは思っておらず、そして、まさかこんなにカバンからたくさん食料が出てくるとは思いもしなかった驚きと好奇心に満ち溢れたシーンになっています。
このセリフからシータが純粋な性格であることが分かります。
ここが玉座ですって?ここはお墓よ、あなたと私の。
ムスカに捕らわれたシータがムスカに飛行石を渡すよう言われたときに放ったセリフです。
ムスカとしてはラピュタでまたシータと生活をしようと考えがありますが、「土から離れては生きられないのよ!」と人がラピュタでの生活を辞めたのはずっと空での生活をしていたことによって疫病が蔓延したからとシータは返します。
ムスカはなんとしてもラピュタを再生させようとしていますが、シータとしては自分がここで殺されてもいいという気持ちで、これ以上犠牲を出したくないという気持ちが伝わってきます。
まとめ
大人しそうで家事全般ができる女の子らしい一面で理想のヒロインとして挙げられるシータですが、可愛いだけではなく度胸がある一面もあり強い女の子としても描かれています。
ラピュタに関するいろんな困難をパズーと共に乗り越え、この2人の関係性もどうなったのか気になりますが、結末から先は視聴者の想像に任されています。
純粋さだけではなく王族の末裔らしく芯がしっかりしているシータに心動かされた方もいるのではないでしょうか?