「ハウルの動く城」に登場する荒地の魔女はとても不気味で怪しく、初めて観た子供にとっては恐ろしい存在かと思います。
そんな荒地の魔女の性格や特徴、プロフィールなどから荒地の魔女の意外な一面まで見ていきたいと思います。
荒地の魔女の基本情報
名前 | 荒地の魔女 |
性別 | 女 |
年齢 | かなりの高齢 |
声優 | 美輪明宏(みわあきひろ) |
荒地の魔女の性格
ソフィーの妹のレディーによると荒地の魔女もいて世の中は物騒になっているそうで、一般的にも恐れられている存在のようです。それを知ったソフィーにも荒地の魔女本人に会った時には驚かれていた程です。ソフィーの帽子屋を訪れて安っぽいと言うことから、高貴な物に対するプライドがある様です。
荒地の魔女が追いかけているハウルに対してはひどく執着していて、呪いをかけたソフィーのポッケにハウルへの手紙を入れました。王宮に対しても同様で、手下を使えず自力で階段に上らねばならない時にも、大量の汗を流して息を切らしながらも階段を上りきりました。王宮にあった椅子に関しても50年振りに戻ってきたにも関わらず、自分のだと主張しました。
荒地の魔女の特徴
当初の荒地の魔女は、高貴な婦人の様な装いで登場します。黒い毛皮のドレスを着て、同じ材質の帽子を被っています。体型はとてもふくよかで横幅のある体つきになっていて首が見えない程の2重以上の脂肪の層があります。これは魔法や手下による移動ばかりしていて、長年運動をしていないからではと考えられます。髪はマゼンタで、赤系のネックレスや耳飾りをしており、アイシャドウは緑という強そうなイメージのある女性として描かれます。
自分自身にも誇り高く、ソフィーがしがない帽子屋だと言って荒地の魔女を帰られようとすると、それに対抗してソフィーに呪いをかけてしまいます。しかし、荒地の魔女は呪いをかけることはできるが、解くことはできないと自分から非を認めています。
荒地の魔女の手下
黒く流動性があって人型にもアメーバ状になることもできる手下がいます。ソフィーがゴム人間と呼んでいます。荒地の魔女の命令を何でも聞き、街中でも人気のない路地に姿を表してハウルのことを追いかけていました。荒地の魔女がサリマンのいる王宮に行こうとしていた時には、荒地の魔女はカゴの様な物に乗っていて、変装をして人間の服装をしたゴム人間2台に運ばせていました。しかし、サリマンのかけた魔法陣に対しては弱く、ぐにゃぐにゃなって使い物にならなくなってしまい、荒地の魔女はやむなく徒歩を選びました。
サリマンの魔法陣に勝てなかった手下同様に、荒地の魔女もサリマンの罠にかかってしまったこともあって完全に魔力を奪われてしまいました。王宮に来た理由は、元々いた場所てあったが訳あって追い出されてしまい、50年間も荒地で再び王宮に呼ばれるのを待っていたからだそうです。
荒地の魔女の正体
魔力を失い、本当の年齢に戻されてしまった荒地の魔女は、なんとよぼよぼのおばあちゃんになってしまいました。サリマンによると、昔は素晴らしい魔女であったが、悪魔との契約によって身も心も食い尽くされてしまった結果だそうです。
見た感じでは90歳になったソフィーよりも更に高齢そうに見えます。そしてハウルの城ではマルクルやソフィーに介護されています。
荒地の魔女の声優
荒地の魔女の声を担当したのは、美輪明宏さんになります。元の芸名は丸山明宏という名前で1960年代まで活動していましたが、読経中に「美輪」という文字が浮かび、画数も良かった為に改名したとされています。活動の幅も広く、舞台や映画やテレビドラマの出演し、歌手としてもシングルやアルバムを発売して紅白歌合戦にも4度出ました。
代表作はシングル「ヨイトマケの唄」、舞台では「毛皮のマリー」や「青森県のせむし男」、映画では「日本人のへそ」や「猟人日記」などがあります。
「ハウルの動く城」以前に声優として出演したのはただ1度で、同じくジブリ作品の「もののけ姫」のモロの声を演じました。その演技が評価されて、東京スポーツ映画大賞助演男優賞を受賞しています。
荒地の魔女の名台詞・名シーン
「その呪いは人には話せないからね、ハウルによろしくね」
ハウルを追いかける最中にハウルと一緒に逃げていたソフィーの帽子屋を訪れた荒地の魔女は、反抗してくるソフィーに対して90歳のおばあちゃんになる呪いをかけてしまいます。
ソフィーは大慌てして鏡とにらめっこしているのに対して、荒地の魔女は何食わぬ顔で去っていく「ハウルの動く城」の中でも起点となる名シーンでした。
「恋だね。あんた、さっきからため息ばかりついてるよ。図星だね」
よぼよぼのおばあちゃんになってしまった荒地の魔女でしたが、その洞察力はまだ衰えていませんでした。ソフィーがハウルに恋してしまっていることをいとも簡単に見抜きます。前半では敵であった荒地の魔女が、ソフィーと真摯に話す名シーンでした。
本来の姿に戻った荒地の魔女
ハウルを脅かす恐ろしい魔女であった荒地の魔女は、サリマンによって悪魔との契約を切らされて普通のおばあちゃんになってしまいました。
しかし、すっかりおばあちゃんになってもソフィーのことを精神的にサポートしてくれるような優しさがありました。