スマイリーは、ワンピースパンクハザード編で登場したスライム姿の悪魔の実「サラサラの実」の能力者です。奇妙な見た目が印象的で毒ガスを出すことから麦わらの一味を苦しめた存在ですが、他の能力者と違って悪魔の実を使った技が1つもなかったり、懸賞金が賭けられていない特殊な存在です。
科学者のシーザー・クラウンが生み出した有毒ガスが元の姿であるため、作中の中でも特に相手にすることが困難な存在である印象を読者に与えました。
この記事ではスマイリーの基本情報や正体について紹介していきます。
スマイリーの基本情報
名前 | スマイリー |
所属 | シーザー・クラウンのペット |
懸賞金 | なし |
悪魔の実 | サラサラの実 |
使用する技・術 | なし |
年齢/誕生日 | 7月18日 |
身長/体重 | 150cm |
初登場 | 68巻 673話 |
その他 | サラサラの実のモデルとなったのは、アホロートルというウーパールーパーなどの両生類の生物の一種 |
スライム状の身体のため、ドロドロした姿で「ドスドス」歩いたり基本的にはのんびりとした動きをしていますが、シーザーが指示をすると途端に機敏な動きをしたりと麦わらの一味や海軍も手を焼いたほどです。
誕生日とされている7月18日は、日本で初めて健康に危害を及ぼす光化学スモッグが確認された「光化学スモッグの日」という実際に存在する記念日です。
悪魔の実サラサラの実とは
サラサラの実は動物系の悪魔の実であり、このモデルとなったのが両生類である「アホロートル」です。スマイリーは元々ガスであったため、姿はありませんでしたが、サラサラの実を食べたことによって4足歩行の生き物のような姿を得ることが出来ました。
悪魔の実の能力者のほとんどが人間や動物という生きている生き物で、能力によっては人間が動物になったり動物が人間の姿になったりとさまざまですが、スマイリーのように元が生き物ではないガスに悪魔の実を与えても能力者になれることが分かりました。また、スマイリーだけではなく、銃や剣なども悪魔の実の能力者として作中に登場しています。
また、同じ動物系能力者であるチョッパーやセンゴクのようなサラサラの実の特性を利用した技はありません。そのため、スマイリーも「技を使って戦う」というよりも「元々の自分の性質が武器」なので、同じ動物系でも悪魔の実の能力によって戦闘時に差があることが判明しました。
スマイリーの正体
スマイリーの正体は、殺人ガスと呼ばれる「H2S」を凝縮したスライムです。スマイリーの元となった殺人ガスは4年前にパンクハザード全体を死の世界に変えてしまったもので、このガス自体シーザー・クラウンが作り出したものです。
悪魔の実を食べたスマイリーは触れたものが死んでしまうだけではなく、スライム状の身体を分裂させることが可能であり、分裂させたスライムにも意志が宿っているため、攻撃を避けることが可能なため、人間がまともに相手にするのは少し厄介な存在となっています。人間でもまともに相手できたのは錦えもんのみです。
自らが攻撃を受けると毒ガスを放出したり、元がガスで出来ているため燃やされると大爆発を起こします。水中での移動は溶けてしまうため困難ですが、シーザーから指示を受けると高くジャンプすることが可能です。
生みの親シーザー・クラウン
スマイリーを生み出したのは、パンクハザードに住むマッドサイエンティストと呼ばれていたシーザー・クラウンです。スマイリーもシーザーの言うことをすんなり聞いていることから、少なくともシーザーのことは認識していると言え、同時にシーザー自身スマイリーのことを可愛がっているようにも見えます。
ガスガスの実ののうりょくしゃであり、元は世界政府のNo.2科学者でしたが、殺人兵器を大量に製造していたことがバレて解雇されました。子供相手に人体実験を行ったり、非道な行為ばかり行っているため、ナミからは「クズ」と呼ばれています。
パンクハザード編の最終局面にはシーザー自身がスマイリーが爆発したことで生まれたガス「シノクニ」を纏い、ルフィたちに戦いを挑みましたが、ルフィの手によって島の外まで投げ出されてしまいました。
スマイリーの名シーン
スマイリーの名シーンをご紹介していきます。
殺人兵器に生まれ変わる瞬間
スマイリーが食べたキャンディに悪魔の実が紛れており、爆発してしまうシーンです。食べさせたのはシーザーであり、スマイリーが爆発することもすべて想定して仕組んでいたことでした。
スマイリーが食べたキャンディですが、口に入った瞬間に悪魔の実の模様が現れ、そのまま爆発。スマイリーとしての姿は亡くなり、「シノクニ」という毒ガス兵器に姿を変えて島中に充満するという最悪な事態を引き起こしたのです。
また、この爆発によってスマイリーは死んでしまったため、サラサラの実はまたどこか別のところで次の所有者が現れるのを待つことになります。
スマイリーは兵器として扱われたかわいそうな存在
スマイリーは、元々がガスであることからしっかりとした自分の意志を持っておらず、シノクニとなってからは風に流されて消えてしまったのでもう二度と本編には登場しないことも分かっています。自身を作り出したシーザーにいい様に利用されてしまっただけような印象を残したスマイリーの最期は、あっけなくも切ないシーンとなりました。
スマイリーが悪魔の実を食べたことによって爆発したのも「悪魔の実は1人1つが原則であるため、サラサラの実の能力があるのに別の実を食べたことで爆発した」ことが原因であるなどと読者の中でさまざまな考察が生まれています。スマイリーは死んでしまいましたが、数いる悪魔の実の能力者でも特に異例な存在でした。