ヒロインのサンや母のモロの君と共に登場することの多い、モロの子とはどんな生き物なのでしょうか?
サンとの関係やモロの子の正体、名シーンなどをまとめていきます。
モロの子の基本情報
名前 | モロの子 |
性別 | オス |
年齢 | 不明 |
声優 | 渡辺哲(わたなべてつ) |
モロの子の特徴
人の言葉を理解することのできる犬神モロの子供達で、2体いて基本的には一緒にいることが多いです。体毛は全体的に白く、狼と言うよりは犬に近い顔立ちをしていて、鋭い牙が恐ろしいです。2体の区別をできるような特徴はありません。
モロの子供とは言えども、虎やライオンといった大型獣以上の大きな体をしており、サンを普通に背中に乗せたままで走り回ります。森の険しい地形を苦もなく走り抜けてしまうといった並外れた運動能力を持っています。どちらとも劇中ではモロからもサンからも名前を呼ばれずに「おまえ達」などと言われるので、名前は不明です。
モロの子の性格
普通の獣とは違って人語を理解する程の知能を持っているので、サンの言葉やモロに反応して止められた時はすぐに聞き分けが良く対応します。明確には分かりづらいのですが、タタラ場に夜襲をかける前にはモロの子の片方がもう片方に夜襲の中止を促していると見られる場面もあります。
サン以外にも心を通わしたヤックルとは鼻を擦り合わせたり、森や森に住む者に対する敬意については忘れないでいるアシタカのことはある程度認めていて背中に乗せたりしています。物語の終盤はアシタカと事実上の共同戦線を張るなど、理解のある者とは協力することができます。ただし、まだモロとは違って若い様なので、荒々しい面も多く血気が盛んな性格でもあります。
モロの子の行動
森の守り手として常にサンと一緒に行動をして、頻繁に見回りを行っています。しかし、町にはモロの子達に食い殺された夫の無念をはらそうと心に決めた者たちがいます。それはエボシ御前が森に光が入って山犬が静まれば豊かな国になると考え、森を奪おうとするのに対抗しているからです。
エボシ御前を始めとしてタタラ場の人間に対しては、サンと同様にその憎しみを隠すことは全くありませんでした。自分達の住処であり、多くの生き物やシシ神の住む森を守る為には致し方なかったのかもしれません。
モロの子とサンの関係
サンとは森で共に成長して、長く暮らしてきた間柄があります。本当の姉弟であるかの様な深い絆で結ばれていることが分かります。サンを侮辱する者がいれば、それが森の動物達であったとしても容赦をしないようです。
序列としては、モロの子達よりもサンの方が上であると認識している為なのか、サンの命令にはモロと同様に従います。モロの子達の年齢は不明ですが、サンの方が先にモロに育ててもらっていたのか、単純にサンを尊敬しているのかもしれませんね。
モロの子の声優
モロの子達の声を担当したのは、渡辺哲さんという俳優さんになります。強面な顔立ちをしていることから、90年代のVシネマには殺し屋の役やヤクザ役を演じました。これ以降も叩き上げの刑事役、頑固オヤジ役などが定番のキャラクターとなっています。
代表作は映画作品では「アンボンで何が裁かれたか」やビートたけしが監督した「ソナチネ」、大河ドラマでは「太平記」「毛利元就」などがあります。
ジブリ作品は「もののけ姫」の山犬以外には、2002年の「猫の恩返し」にてムタの声を演じています。テレビアニメにも実は声の出演をしていて、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の両津銀次の声の担当をしています。
モロの子の名台詞・名シーン
モロの子の名セリフと名シーンについて解説していきます。
「どうしたサン!オレが噛み砕いてやろうか?」
命などいらないと言うサンに対して、アシタカはサンが美しいので生きろと言い、サンが戸惑います。そんなサンを見たことがないのでしょうか。モロの子はそんな反応をさせるアシタカのことを噛み砕いた方がいいかなどと呑気に聞きます。
「無礼なサルめっ!そのクビ噛み砕いてやる!!」
意識の失ったアシタカと共にいるサンとモロの子達に対して、山にいる猩々達が石を投げつけてきます。木を植えても植えても人間が刈り取ってしまうことに怒りを覚えていました。それに諦めずにいようと言うサンに、猩々達はサンは人間だから気にしないと言います。
同じ山犬として育ち森の仲間だと思っているサンのことを、町に住む人間と同等に捉えた猩々達にモロの子は怒りを露わにしました。仲間だと思っているサンのことを馬鹿にされたので、怒るのも当然です。同時にとてもサンのことを大事に感じていることが分かったシーンでした。
力強いモロの子
モロの子は多くをサンと共に行動し、モロの君と共に森を守ってきました。それによって人を殺めたこともありました。それが「もののけ姫」という作品における大きな対立であったので仕方ないことでした。
しかし、そんなモロの子にも心があり、サンやモロといった家族がいて思いやる気持ちがありました。また、最後まで森を守るという指名を果たそうとしていました。