20世紀を代表する映画としてとても人気の高い「もののけ姫」その興行収入もすさまじく、当時の日本記録を塗り替え20世紀で最も興行収入の高い映画となっています。
1997年に公開されたこの作品は宮崎駿監督が構想16年、制作に3年を費やした超大作でキャッチコピーも「生きろ」映画のポスターに描かれた口元を血で汚す「サン」の姿がとても印象的でした。
今回はその「もののけ姫」のモデルでもある「サン」についての詳しい説明と名シーンや名セリフなど、さらには都市伝説なんてものまで踏まえてご紹介していきたいと思います。
サンの基本情報
「サン」の基本情報についてまとめていきます。
性別 | 女性 |
年齢 | 15歳 |
声優 | 石田ゆり子 |
身長 | 155cm~158cm(推定) |
名前の由来 | 三の姫(三番目の姫) |
サンの見た目や性格
「サン」は本作ではヒロイン及び「もののけ姫」の作中モデルです、その名前は犬神に育てられた人間であることが由来とされ、見た目は人間ですが行動は獣そのものです。
育ての親であるモロの君と二匹の兄弟と暮らしており、モロの君と同様に自然を荒らされた恨みから人間を深く憎んでおり、巨大な山犬に跨り、タタラ場やエボシ御前に何度も襲撃を繰り返しています。
その性格は獣に由来している部分が多く、敵やわからないものに関しては警戒心からか牙をむくような攻撃性を発揮しますが、心を許したものには暖かな心優しい少女の姿を見せてくれます。
サンの生い立ち
「サン」の生い立ちは、作中で少し語られました。モロの君は「森を犯した人間が、我が牙を逃れるために投げよこした赤子」がサンであると言っています。
その言葉をそのまま訳すと、人間が山犬の怒りを鎮めようと生贄として差し出した赤子がサンであるという事になります。
そして、それ故に人間にも山犬にもなりきれない哀れな存在であるという事まで告げています。現代では考えられない話ですが、時代背景的に起こりうる可能性は十分にあり、「生贄として差し出された」という悲しい過去を持った少女である事がわかります。
そして、その後はモロの君や兄弟(山犬)達と同じく左館られ、森を守るという使命の為にモロの君たちと人間やその他の森を犯す存在と戦っているという事です。
サンの生みの親は?
ここで一つの疑問が浮かびました、「サン」の生みの親はいったい誰なのでしょうか?作中や公式での発表はなくあくまでも都市伝説的に広まった見解をご紹介いたします。
その都市伝説によると「サンの生みの親はエボシである」というのです。
映画もののけ姫においてすべての元凶ともとれるエボシ御前、エボシの過去については裏設定として宮崎駿監督のメモ書きにて明らかになっています。
エボシは海外に売られ、倭寇の頭目の妻となり、そこで頭角をあらわしていき、ついには頭目を殺し金品を奪い、故郷に戻ってきたという驚きの裏設定があります。
そして、過去に結婚をしていた経歴があれば子を宿していたとしても不思議はありません、そしてエボシがアシタカに伝えた言葉があります。
「森に光が入り山犬どもが静まれば、ここは豊かな国になる。古い神がいなくなればもののけ達もただのけものになろう。さすればもののけ姫も人間に戻ろう。」と言っています。
豊かな国になったとして、もののけ姫が人間に戻るとまで推測しています。そして、私の下に帰ってくるだろう、または私が引き取ると解釈できなくもないです。
他にも性格や身体能力、絵柄など似ている部分が多く親子であることがいわれても確かに完全に否定する事は難しいと思いますが、逆にこれという裏付けるものもないのでやはり都市伝説の域を越えません。
サンの名シーン・名セリフ
サンの名シーンや名セリフについてご紹介していきたいと思います。
「アシタカは好きだ。でも人間を許すことはできない。」
もののけ姫を語る上で最も外せないシーンの一つが、このアシタカとのラストのシーンです。シシ神の首を戻し、危機が去った後のシーンで、失われた緑が新たに芽吹きだし、呪いが癒されたアシタカに対してサンが言った言葉になります。
森と人との争いの中で一瞬垣間見えた安堵の瞬間、本作で最も優しく愛情深い眼差しをアシタカに向けたサンの表情はとても印象的で美しいものでした。
その答えに対し、アシタカは「それでもいい。サンは森で、私はタタラ場で暮らそう。共に生きよう。会いに行くよ。ヤックルに乗って。」と返しました。
そして、監督曰く「(あの後)ふたりはしょっちゅう会っている」という事でした。
「なぜ私の邪魔をした?」
タタラ場でのサンとエボシ御前の戦いを止め、サンを気絶させたアシタカ。彼女を担いでタタラ場から去ったアシタカは、タタラ場を出る直前に受けた銃弾による傷の為に倒れてしまいます。
意識を取り戻したサンはアシタカにこの言葉を投げかけます、そしてアシタカは「そなたを死なせたくなかった」と答えます。
それを聞きさんがアシタカの首に刃物を突き立てた時に、アシタカは「生きろ。そなたは美しい」というこの映画の最も印象深いシーンでの名セリフを言う事になります。
それを聞いたサンは思わず刃物をアシタカの首から離し、後ずさってしまいます。人間でありながら森を脅かす人間の事を強く憎み、山犬たちの間で育ってきたサンにとって、「美しい」というアシタカの言葉はとても衝撃的だったようです。
そして、その時のサンの表情が何とも言えずかわいらしくてつい先ほどまで殺し合いをしていたとは思えないほどでした。
まとめ
どんなに不幸な境遇になっても「強く生きる」サン
20世紀を代表する映画の「もののけ姫」1度見ただけでも強烈なインパクトと見ごたえを約束されています。
観たことがない人は絶対に観るべき映画です、そして観たことがある人も裏設定や都市伝説を踏まえて見返すとまた違った楽しみが生まれるかもしれません。