3部の「スタークルセイダーズ」で承太郎達がエジプトを訪れた時に最初に現れた敵の1人のンドゥール。盲目でありながらも全く油断のならない敵です。今回はンドゥールの生い立ちを踏まえつつ、どんな人物であり、スタンド「ゲブ神」をどのように扱うのかなどについて解説していきます。
ンドゥールの基本情報
名前 | ンドゥール |
性別 | 男性 |
所属 | ディオの配下 |
種族 | にあ |
(スタンド名、能力) | ゲブ神 |
必殺技 | ウォーターカッター |
年齢/誕生日 | 不明 |
身長/体重 | 不明 |
声優 | 伊藤健太郎 |
初登場 | エジプト |
特徴 | 盲目 |
ンドゥールの特徴
ディオ信奉者にして刺客であり、エジプト9栄の1人にあたるスタンド「ゲブ神」を司る盲目の男性です。 由来はユッスー・ンドゥールという世界文化賞に選ばれる芸術家の方です。画集「ジョジョベラー」では作者は、ンドゥールを座頭市をイメージして作ったキャラクターだと名言しています。敵のスタンド使いの中では承太郎が唯一、明確に敬意を表した人物でした。
ンドゥールの生い立ち
ンドゥールは、貧民出身でありましたが、幼少期から既にスタンドを使うことができました。よって、スタンドの力があるので誰にも負けたことがなく自分の死でさえも恐怖に感じておらず、殺人を含むあらゆる犯罪を平然と行いました。
そんな中、スタンド使いを求めていたディオに遭遇し、ンドゥール自身の価値を初めて見出された喜びと、「この人に捨てられて死ぬのは嫌だ」と人生で初めての恐怖を感じたことで、ディオの忠実なる僕となりました。ンドゥールは、ディオを「悪の救世主」と呼称して、有事の際には自身の命を犠牲にできるほどの忠誠を携えています。
ンドゥールの能力
ンドゥールは盲目の為か、視力以外の五感などが他の人間に比べて優れており、特に研ぎ澄まされた聴力と洞察力を持ちます。杖を耳に当てることで地面からの音や振動で対象の位置や距離、動きを探知できるという動物のような能力です。更にその正確さは飛んでいるハエの位置を把握はさたり、4kmも先にある足音の間隔から体格や心情を察知する事すら可能にするという恐るべきものです。
ンドゥールの性格
視界が遮られている故か冷静で慎重な性格です。その判断によって、相手のトリックを些細な違和感から見破って逆に負傷させるといった相手の行動へ素早く対処する臨機応変さも持ち合わせており、頭の回転が早く賢いです。また、犬特有の嗅覚を使ってンドゥール自身の位置を見つけたイギーを真っ先に警戒するなど、周囲に対する警戒は小さなことでも怠ることはなく、非常に用心深い点が分かります。
その一方、ンドゥールを出し抜くことができた承太郎には敬意を評していました。それに答えようと全身全霊を捧げて承太郎を倒そうとしたり、危機に陥りそうな場面でもその心は決して忘れずにいて、承太郎への礼儀の内として「自分の名前とスタンド、9栄神の存在」を告げたりと、人を傷つけることを厭わないなりのンドゥールにも強い信念があります。
ンドゥールの襲撃
エジプトに初上陸した承太郎達の前に最初に現れたスタンド使いでした。新たな戦力としてのスタンド使いであるイギーを承太郎らに引き渡して帰還していたスピードワゴン財団のヘリコプターを襲撃しました。そのパイロットを殺害した上に、花京院典明の両目を負傷させます。途中、音に反応して攻撃していることを見破られてしまうものの、僅かな違和感からアヴドゥルの策を見破って返り討ちにし、承太郎達を絶体絶命のピンチにまで追い込んでいきます。
しかし、承太郎も大人しく食い下がるはずもなく、居場所を割り出されます。イギーを投げつけられると不意をつかれた行動でとっさに防御した時、ンドゥールにとっては欠かせることのない杖を手放してしまい、更に防御に気を取られるあまりに承太郎の居場所を見失ったことで、接近を許します。スタンドにかかった陰から温度差を感じて背後をとられたことに気づき、迎撃しましたが打ち合いの果てに敗れて瀕死の重傷を負います。
ンドゥールの最期
辛うじて生きながらえたものの、ジョセフの「ハーミットパープル」による念写をされ、ディオが不利になる情報を探られるのを防ぐ為、「ゲブ神」で自身の頭を貫いて自決しました。ンドゥールの遺体は、承太郎は敬意を表されながらも死んでいったことに対しての敬意を持ち、ンドゥールが肩見放さないようにしていた杖を墓標代わりにして埋葬されました。
スタンド「ゲブ神」
エジプトの一神にして大地の神「ゲブ神」の暗示を持つスタンドで、数kmも離れた地点からでも操作可能な遠距離操作型です。変幻自在に形を変化させられる水の性質を持ち、通常形態は鋭い爪を持つ腕のような姿をしており、完全に形状を固めているのではないので常に水が滴り落ちそうになっています。水や血液のような液体の物質と常に一体化しているので、一般人にも見ることが可能です。砂のような水分を吸収する物質では、中に自由に潜ることで移動可能となります。加えて、移動速度も極めて速く、全速力であればスタープラチナが放り投げたイギーの速度を追い越して、その先回りできます。
遠隔操作型のスタンドであるものの、本体であるンドゥールが視覚を常に遮断されている状態にいる為か、目は存在性質ず視覚をちません。ンドゥールが杖伝いなどで聴いた音を起点として全ての攻撃を行うので、自動操縦型に近い挙動もとります。一見不利なようにも思えますが、本体のンドゥールの聴力がずば抜けている恩恵は意外にも大きいばかりか、むしろ「ゲブ神」の良さを活かしきれているとも言えます。攻撃の軌道はスタープラチナでさえも見切れない程の変幻自在さ加減であり、先読みすることは困難です。
「ゲブ神」の攻撃
「ゲブ神」の主な攻撃方法は、水であるという特性を活用したウォーターカッターのような物を次々に繰り出して標的を引き裂いたり、射抜いたりする方法です。例え元々が水であったとしてもその切れ味は鉄をも切り裂き、パワーも人間の首を胴体から引き千切れる威力を持ち、非常に恐ろしいです。
また、本体の周囲にスタンドを張り巡らせると、全方向に攻撃可能な無敵にも思える結界を作り出せます。この結界を使用すると、体内に入って溺死させることも可能です。承太郎が海中でも決してに脱くことがなかった帽子を吹き飛ばした唯一のスタンドでもあり、絶対的な攻撃力を誇りました。
ンドゥールの声優
ンドゥールの声を担当した方は3人います。3部の格闘ゲームでは岸祐二さん、OVA版では中田浩二さん、テレビアニメ版では「NARUTO」の秋道チョウジや「とっとこハム太郎」のタイショーくんなどの伊藤健太郎さんです。
ンドゥールの名台詞・名シーン
「悪には悪の救世主が必要なんだよ」
死に際になってンドゥールは告げました。判断や冷静でありながらもこれまでのンドゥール自身の行ないに関しては悪であると認識していました。その悪である自分にとって、更に強大で邪悪であるディオという恐ろしい存在が、ンドゥールにとっては救世主であったのでした。
ンドゥールは誇りを捨てなかった男
ンドゥールは善人とは言えず、むしろ悪人でありましたが、誇りだけは最後まで持っていました。また、死ぬ直前には承太郎への礼儀に、エジプト9栄神というこれから立ち塞がる敵の存在を教えてくれた承太郎達にとっては貴重な情報源ともなりました。敵でありながら墓を作ったことから、承太郎にとっても心に残る存在でした。