コナンが行方を追う、謎に包まれた黒の組織。その全貌を把握しようと、危険を冒して自ら組織に潜入した捜査官が、作中に数人描かれています。
今回はその中の一人、水無怜奈を紹介していきたいと思います。
水無怜奈の基本情報
名前 | 水無 怜奈(みずなし れな)/ 本名:本堂瑛海(ほんどう ひでみ) |
年齢/誕生日 | 27歳 |
身長/体重 | 不明 |
容姿 | 襟足部分で束ねた長い黒髪、カールがかった跳ね毛 |
性格 | 真面目でクール、人を傷つけることをよしとしない優しい性格 |
家族構成 | 父:イーサン本堂(故人)弟:本堂瑛祐(ほんどう えいすけ) |
声優 | 三石琴乃 |
初登場 | 原作48巻、アニメ425話 |
水無怜奈の特徴
元、日売テレビの人気アナウンサーだった水無怜奈は、「キール」というコードネームを持つ、黒の組織の一員でした。
コナンは、赤井秀一やジョディ・スターリング、ジェームズ・ブラックらFBIの力を借りて、黒の組織による暗殺計画を阻止せんとします。
その最中、FBIに追い詰められた水無怜奈は、オートバイで逃走を図ったものの、転倒して全身を強打し、意識不明の重体となってしまいます。
FBI監視下の病院に入院していた彼女は、その後意識を取り戻し、紆余曲折の果てに再び組織に復帰します。
そこには、コナンと赤井秀一のある思惑がありました。
水無怜奈の正体
水無怜奈の正体は、本名・本堂瑛海というCIAの諜報員であり、黒の組織に潜入していた二重スパイでした。水無怜奈がFBIの監視下で入院してからしばらくして、彼女とよく似た面影をもつ、本堂瑛祐という少年が現れます。
何かと彼女の情報を手に入れようとする本堂瑛祐を警戒したコナンでしたが、彼の素性を探る内に、水無怜奈と彼女の父親、イーサン・本堂がCIAの諜報員であったことを突き止めます。
コナンと赤井秀一は、意識を取り戻した水無怜奈に、再び組織に潜入し、二重スパイとして自分たちに情報を渡してくれるよう協力を求めます。
それに応じた彼女は、今現在も再び黒の組織の一員として行動し、コナン達に有益な情報をもたらしています。
水無怜奈の家族
弟:本堂瑛祐
消息不明の姉を探すために、そっくりな容姿を持つ水無怜奈を追っていた本堂瑛祐。
ようやく居場所を突き止めた折、水無怜奈は自身が本堂瑛海であることを明かし、姉弟は束の間を果たします。
姉が生きていることを知った本堂瑛祐は、証人保護プログラムの適用を断り、自分もCIAになろうとアメリカに渡っていきました。
父:イーサン・本堂
まだ水無怜奈がCIAの新人だった頃、先立って黒の組織に潜入していたCIA直属の捜査員でした。
その腕前は高く、組織内でもボスにメールで直接コンタクトをとれる数少ない人物にまで上り詰めた程です。
しかし、同じく組織に潜入した水無怜奈の正体がばれそうになり、娘を守るために、「イーサン・本堂は裏切者で、それに気づいた水無怜奈が粛清した」という筋書きを装い、娘の手に握らせた拳銃を自身に向けて発砲し、自殺しました。
イーサン・本堂の偽装工作によって、水無怜奈は組織の上層部に認められ、「キール」というコードネームを与えられました。
父が最期に残した、「諦めるな、必ず味方は現れる」という言葉を胸に、彼女は組織に二重スパイとしてとどまり続けています。
名前の由来
映画シリーズで有名なイギリスのスパイ、ジェームズ・ボンド、通称007(ダブリュー・オー・セブン)からきています。
水無怜奈の名前を分解すると、水(ミス)無(0)怜(0)奈(7)、つまり、ミス・007。
諜報員という設定にあやかってかもしれませんが、格好いいですね。
声優
担当されているのは、三石琴乃さん。
「美少女戦士セーラームーン」の月野うさぎ、「新世紀エヴァンゲリオン」で葛城ミサト、「少女革命ウテナ」の有栖川樹璃など様々なアニメで活躍されている方です。
テレビキャスターとしての表の顔の時は明るいトーンであるのに対し、黒の組織への潜入捜査官としての裏の顔の時は少し低めのトーンでの声をあてていらっしゃるので、是非比較してみてください。
水無怜奈の名シーン
二重スパイとして波乱の人生を歩んでいる水無怜奈、そんな彼女の代表的なシーンをいくつか振り返ってみましょう。
母を亡くした少年への励まし
「お母さんがいなくて寂しいのは分かるけど、いつまでもお母さんにしがみついていたら、お空にいるお母さんを心配させるだけよ。男の子なら強くなって、お母さんを安心させてあげなさい」
水無怜奈の面影が、交通事故で亡くなった母に似ていると言う少年に対して掛けた言葉です。
本来の優しい性格が反映されている印象的なシーンだけに、そのあとの彼女が黒の組織の一員であるという展開は衝撃的なものでした。
暗殺計画始動!組織のメンバーに対して意味深な言葉
「私たちの痕跡は日の目を見ることはないけど、失敗はすぐに知れ渡ってしまうんだから」
組織のメンバーに対して言ってるように聞こえますが、これはCIA諜報員としての使命のありようを指したものでした。
過酷な環境にいながら、父の遺志を引き継いでいこうという強い意志を感じさせます。
暗殺を阻止したコナンの意図を察してのお礼
「ありがとう。助かったわ、靴を拾ってくれて。本当に、ありがとう」
一見すると、ただ落とした靴を拾ってくれたことに対するお礼としか取れませんが、コナンはこの時の彼女の言動に違和感を覚えます。
水無怜奈は、偶々居合わせたと言うコナンの嘘を見破り、組織の暗殺計画を阻止してくれたことを悟っていました。
そのため、標的を殺さずに済んだことに対する安堵と同時に、心からの感謝をコナンに伝えていたのです。
残された肉親、弟への深い愛
「ダメよ、瑛ちゃん。言ったでしょ?人を傷つけるような人間になっちゃダメだって」
探している姉本人とは知らず、ハサミで襲い掛かろうとした本堂瑛佑に対しての言葉です。
水無怜奈は弟を守るため、自分の素性を一切明かしていませんでした。毛利小五郎に接触したのも、テレビ局にまで連絡してくるようになった瑛佑を内密に保護してもらうよう頼むためだったのです。
最終的に、組織に戻る見返りとして、瑛佑をFBIで保護するように要求したことからも、家族愛の強い女性であることがうかがえます。
二重スパイをこなす、水無怜奈の強き信念
水無怜奈からもたらされる情報が、黒の組織に対する先手としてコナン達に対する大きな戦力になっていることは疑いようがありません。
父から託されたCIA諜報員としての使命と、弟、瑛佑の存在を支えに過酷な任務を続ける彼女の信念は、黒の組織との戦いに勝利するまで、きっと折れることはないに違いありません。