コナン=新一であることを知っており、小さくなった彼のために様々なメカを発明し、サポートしている阿笠博士。
現在、阿笠博士は独身で、灰原哀が一緒に住むようになるまでは、ずっと一人暮らしをしていました。そんな彼に、一部のファンの間で、黒ずくめの組織のボス「あの方」ではないかと噂される血縁者がいたことを皆さんはご存じでしょうか?
今回は、阿笠博士の伯父に当たる、阿笠栗介という人物について紹介します。
阿笠栗介の基本情報
名前 | 阿笠栗介 (あがさ くりすけ) |
年齢/誕生日 | 38 歳(故人) |
身長/体重 | 不明 |
容姿 | 阿笠博士によく似た顔立ちと体型 |
性格 | 人嫌い、からくりが好き |
家族構成 | 妹:阿笠定子(あがさ ていこ) |
声優 | なし |
初登場 | 原作12巻、アニメ163話 |
その他 | 甥 (阿笠博士) |
阿笠栗介の特徴
阿笠栗介は子供の頃から体が弱く、空気の綺麗な山の別荘で静養していたようです。
阿笠博士によると、周辺ではかなり名の知れた大富豪だったらしく、博士がまだ2歳だった50年前に巨額の富をどこかに隠して亡くなったのだそうです。
また、阿笠博士とは違って人嫌いだったらしく、静養中に彼の身の回りをしていたのは、近くの小学校で先生をしていたという妹の阿笠定子だけでした。阿笠博士によると、定子は兄が亡くなった後にその別荘を出て実家に戻り、生涯独身を貫いたまま、一年前になくなったそうです。
阿笠栗介の名前の由来
阿笠博士の「阿笠」は、「オリエント急行の殺人」「そして誰もいなくなった」などの代表作を執筆した推理小説家のアガサ・クリスティーの「アガサ」からとったものです。
それと同様、栗介と定子の名前も、クリスティーの「クリ」と「ティー」の音をとってつけられています。
実際の推理小説家に由来するネーミングも、名探偵コナンならではですね。
阿笠栗介の黒幕説について
阿笠栗介が、コナンが追う黒の組織のボスではないのか?という説が、現在一部のファンの間で流れています。
原作1008話にて、黒の組織のボス「あの方」は、烏丸蓮耶という名であることが明かされましたが、その男は、数十年前に亡くなった大富豪とされています。故人となったはずの男が生存している、という情報が確定したため、阿笠栗介の正体は烏丸蓮耶であり、生存しているのではないか、と考えられています。
また、妹の定子に対しても、「アーント・アガサ」、和訳すると「叔母・アガサ」となるアルコールカクテルから、酒の名前をコードネームとする黒の組織の一員だったのではないか、という説まであります。
しかし、原作者である青山剛昌先生が、過去の年賀状で「定子って誰だっけ?」というコメントもされていたという情報もあることから、栗介・定子兄妹が、黒の組織の一員であるとは考えづらいかもしれません。
いずれにしても、この説が正しいのか間違っているのかは、原作の展開を待つしかありません。
阿笠栗介の登場シーン
阿笠栗介は、甥である阿笠博士の連想によってしか登場しません。その貴重な登場シーンを紹介します。
別荘に残された肖像画
阿笠博士はお宝探しと称して、少年探偵団を栗介が生前使用していた別荘へと連れていきます。この別荘は、「自分の死後50年はそのままにしておいてくれ」という栗介の遺言によって、彼が死んだ後も残されており、来月にその50年の時効が切れて取り壊されることになっていました。初めて足を踏み入れたコナンは、そこで一枚の肖像画を見つけます。
そこには、阿笠博士とよく似た面影を持つ男性と、彼に寄り添う形でほほ笑んでいる女性の姿が描かれていました。その二人こそ、阿笠栗介と定子。慎ましやかながらも平穏な生活を送っていたのだろうな、と思えるような穏やかな表情が印象に残るシーンです。
教訓は忘れない、けれど怒られるのは苦手だった!?
阿笠栗介の名前が再び登場するのは、原作の1035話、初登場時よりもだいぶ後になってからです。
栗介の名前が記された木箱に収められていた、年代物の小皿を売って大儲けしようと考えた阿笠博士は、鑑定人に依頼します。
しかし結果的に、その小皿は一度割れたものであり、栗介が接着剤で張り付けて、更に上から似たような色の油絵具を塗っていたことが明らかになりました。小皿を割っていないように小細工するあたり、栗介は怒られることが苦手だったのかもしれません。
しかし、沖矢昴は、結果的に小細工がばれて怒られた経験を、割った小皿を収めた木箱に「隠すより現る」という文面として残すことで教訓にしたのではないか、と推測します。
失敗は成功の母、発明家にとって最も大事な教えを書き記した木箱のほうが、阿笠博士にとっては価値あるお宝だったのではないでしょうか。
阿笠栗介のまとめ
病弱で、若くして亡くなった一方、大富豪で人嫌いでもあったと思われる阿笠栗介。
既に故人であるだけに、情報が少なく、その人物像をうかがい知ることは容易ではありませんが、本当に黒幕なのか、という疑問も含めて、今後の登場が気になるところです。