【鬼滅の刃】上弦の参 猗窩座(あかざ)の過去がかわいそう?声優や技を紹介!

鬼滅の刃の読者なら、記憶にずっと残っているであろう十二鬼月・上弦の参 猗窩座(あかざ)。至高の強さを求めた彼の、心と過去に隠された切なすぎる秘密はご存じでしょうか。

ここでは鬼としての猗窩座にも触れつつ、人間だった過去の猗窩座に焦点を置いてご紹介したいと思います。

猗窩座(あかざ)の基本情報

【鬼滅の刃】上弦の参 猗窩座(あかざ)の過去がかわいそう?声優や技を紹介!

『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

猗窩座(あかざ)の特徴

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『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

全身に幾何学的な刺青を持つ鬼。若い男の姿をしており、髪の毛の色は赤色に近い色です。十二鬼月・上弦の参であるため、右目に”上弦”・左目に”参”と刻まれています。猗窩座が繰り出す技からもわかるように、彼は武術に精通しています。刀を持つ鬼殺隊との闘いも彼は素手で迎え撃ちます。

”至高の強さ”を求めている鬼で、人間である限り猗窩座の求める”至高の強さ”を持つ者にはなれないと考えています。現に当時の炎柱であった煉獄杏寿郎と対峙した際、煉獄の強さを認めつつも、その強さが「人間であるからこそ失われてしまうものだ」として煉獄を鬼へならないかと誘っていました。

もちろん、煉獄はそれには答えず猗窩座を倒そうとしますが、猗窩座との死闘の末亡くなってしまいます。猗窩座は煉獄が鬼になることを拒むと「素晴らしき才能を持つものが醜く衰えていくのがつらい」と嘆きながら闘っていました。彼はそれほどまでに”強くあり続けること”にこだわっているのです。

猗窩座(あかざ)の性格

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『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

強い者は同胞へと誘うような敬意を表しますが、弱者へは蔑視と嫌悪感をみせます。煉獄と対峙した際も、煉獄のことは強者として認め同胞へ誘いましたが、深手を負って闘える状態ではなかった竈門炭治郎はすぐに殺そうとしています。

無限城で冨岡と炭治郎と対峙した際も、炭治郎を強者であると認め、既に亡くなっている煉獄へ感謝の言葉を述べるのです。同時に、煉獄への侮蔑と受け取れるような言葉を発し、炭治郎の怒りに触れます。炭治郎と共に居た冨岡義勇に対しても強者だと感じとり、嬉しそうに「名前を教えてくれ!」と叫びながら攻撃を繰り出しています。

また、自分よりも強い者、目上の者(彼の場合は鬼舞辻無惨)に対しては大人しく従うようです。しかし、上弦の壱に対しては指示に背くことはないものの、反発心を持っている様子。

鬼同士が集まっている場では口数が少ない猗窩座ですが、煉獄杏寿郎や炭治郎・冨岡と対峙した際はかなり饒舌になるのも、心の奥底では人間の事が好きなのかもしれません。

猗窩座(あかざ)の技や能力

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『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

猗窩座の血鬼術は破壊殺で、その攻撃は磁石のように正確です。

  • 羅針:名前の通り羅針盤が原型となっている術式で相手の闘気を感じ取ることができる技。
  • 空式:空中で放った拳が地上にいる戦闘相手の元に降り注ぐ技。
  • 乱式:衝撃波が発生するほどに激しい乱打をする技。
  • 滅式:相手との間合いを一瞬で詰めて凄まじい音が鳴り響く程の拳を打ちぬく技。
  • 脚式・冠先割:足を使い相手を勢いよく蹴り上げる技。
  • 脚式・流閃群光:足でものすごい速さで乱蹴りする技。
  • 鬼心八重芯:広範囲に渡る乱打技。
  • 砕式・万葉閃柳:途轍もない速さで威力も大きい技。
  • 脚式・飛遊星千輪:羅針盤のように確実に隙を刺す、正確無比な技。
  • 終式・青銀乱残光:ほぼ同時に100発の拳撃を乱れ打ちする技

このように上弦の鬼ともなると、多くの技を使い分けて人間を殺しているのです。

また、猗窩座の技名や技の型には猗窩座の過去が深く関わっています。

猗窩座(あかざ)のかわいそうな過去

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『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

鬼として数百年生きている猗窩座も元々は人間でした。人間の頃の名前は”狛治”。彼の父親は病弱でしたが、狛治はそれを苦だとは思っていませんでした。しかし、日々を生きることすらも貧しい暮らしで、父親の薬代のために狛治は犯罪行為を繰り返していたのです。そんな彼の幸せを願い、父親は自殺してしまいました。

父を亡くし、犯罪者として江戸から地方へ流された狛治はそこで”素流”という武術の道場を開いていた慶蔵と出会います。慶蔵の娘・恋雪は生まれたことから病弱で、慶蔵に気にいられた狛治は彼女の看病を任されました。父親のこともあってか、彼女の看病は狛治にとって全く苦ではなかったのです。そうして看病と鍛錬を日々こなしていくうちに狛治は18歳になり、恋雪は16歳になった頃、狛治は慶蔵から道場を継ぐ話を持ち掛けられ、恋雪と祝言をあげることになります。しかし、幸せが目前に迫っていた時、2人は毒殺されてしまうのです。父親の墓参りから戻った狛治はその事実を聞かされ、すぐに井戸水に毒を入れた剣術道場を襲撃し、67人を素手で殺害してしまいます。

67人を素手で殺害したという事件はすぐに無惨の耳にも入ります。鬼舞辻無惨は狛治の元へやってきて、自分の血を与えるのです。そうして狛治は猗窩座となり、人間の頃の記憶を失くしてもなお、強さを求める鬼となったのです。

猗窩座(あかざ)の最期

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『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

”透明な世界”に入った竈門炭治郎がヒノカミ神楽で猗窩座の頸を落としました。しかし、何百年も”至高の強さ”を追い求めてきた猗窩座が簡単に倒せるわけがなく、猗窩座は自らの頸をつなげようとするのです。冨岡義勇の援護により頸と身体を引き離し、頸は崩れましたが身体の崩壊が始まらなかったのです。

そんな猗窩座を暗闇の中で引き止めたのは紛れもない、あの頃のままの恋雪でした。恋雪は涙ながらに猗窩座に「もう終わりにしましょう」と訴え、猗窩座の中に彼の過去の記憶が蘇ります。強さを求め、大切なものを失い、またそれを繰り返したひどく滑稽な自分の過去、そして現在。猗窩座はそこで今まで本当に自分が恨み、殺したかった人物に気が付き、微笑みながら自らに血鬼術を使うのです。

それでも尚、猗窩座の再生は彼の意思に反して止まることはありません。猗窩座は暗闇の中で父に会い、慶蔵に会い、そして恋雪に会い、そこでようやく自分を取り戻し、身体ごと崩れ去ったのでした。

猗窩座(あかざ)の名シーン・名セリフ

ここからは猗窩座の名シーン・名台詞を紹介していきます。

「何ともまあ惨めで滑稽でつまらない話だ

【鬼滅の刃】上弦の参 猗窩座(あかざ)の過去がかわいそう?声優や技を紹介!

『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

崩れ去る間際に過去を思い出し、自分自身の過去をこのモノローグのように表現しました。猗窩座の過去回想の中の一番最後のシーンです。猗窩座が自分の過去をどのように振り返り、どのように心の底で想っていたのかがわかる印象的なシーンです。

「約束を何ひとつ守れなかった…!!許してくれ俺を許してくれ頼む許してくれ…!」

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『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

恋雪に対して、泣きながらそう吐き出す猗窩座。狛治として生きていたころの自分を思い出し、元の狛治である自分を取り戻すシーンです。恋雪に抱き締められ「おかえりなさい」と言われた時、猗窩座は救われたかのように崩れ去るのです。

大切な人たちを自分の力で守りたいと強く思っていた猗窩座(あかざ)

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『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

初登場の頃はただ強さだけを求め、弱者を排除する凶暴で横暴な鬼という印象でした。しかし、猗窩座の過去をしることで、彼が”至高の強さ”にこだわっていた理由が紐解かれました。鬼になってからの猗窩座が求めていたものは”衰えることのない強さ”でしたが、人間だった頃に猗窩座が求めていた強さは”大切な人を守り抜くことのできる強さ”でした。鬼になり、人間であった頃の記憶を忘れてしまっても強さを追い求めた猗窩座の背景には過去への強い後悔があったからでしょう。

最後には人間の記憶も心も取り戻し、猗窩座は消えていきました。猗窩座の過去を知ることで、少しだけ猗窩座に対する見え方が変わったのではないでしょうか。