【鬼滅の刃】黒死牟の過去とは?月の呼吸や刀も紹介!無一郎との関係は?

『鬼滅の刃』に登場する上限の壱・黒死牟は初回登場時の風貌に驚かれた読者のみなさんもいるのではないでしょうか。

そんな黒死牟の鬼になってからの生きざま、兄弟、過去について迫っていきたいと思います。

黒死牟の基本情報

【鬼滅の刃】黒死牟の過去とは?月の呼吸や刀も紹介!無一郎との関係は?

『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

黒死牟の特徴

【鬼滅の刃】黒死牟の過去とは?月の呼吸や刀も紹介!無一郎との関係は?

『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

顔に目が3対あり、異様な雰囲気と風貌を持つ鬼です。髪の毛は黒色で長い髪の為、後ろで束ねています。顔全体と首元から這い上がるように、炭次郎と似たような炎のような痣があります。

その姿は人間離れしているようですが、炭次郎が夢に見た始まりの呼吸の剣士に酷似しています。違うところといえば、耳飾りをしていないところでしょう。

黒死牟の性格

「……」が言葉の端々につき、あまり感情豊かではないように思えますが、しゃべるスピードが他よりも遅く感じるだけで感情の起伏自体は表所にも表れるようです。

年功序列を重んじる性格のようで、上弦が集められ、猗窩座童磨の頭部を消し飛ばした際も猗窩座に対して強い口調と表情で猗窩座を叱咤しました。それに対し「お前を殺す」と発言した猗窩座に対しては「励むことだ」と返すなど、年功序列を乱すこと自体は許さないようですが、下の者が上の物へ挑戦する心持自体は否定しないようです。

鬼殺隊の剣士たちとの闘いの中で、剣士たちの技などを見極めている様子がありました。闘いの中での勝ち負けよりも、今後無惨の力になれる鬼となるものを探しているに近い闘い方です。

対無一郎

無一郎と対峙した際には「懐かしい気配」だとすぐに自分の血筋であると判断し、名前を聞いている姿もあります。自身が無一郎の先祖であるという発言から動揺していた無一郎でしたがすぐに冷静になったところで、その精神力を評価しています。さらには無一郎の剣技も褒めたたえており、元々黒死牟が武士であったからなのか無一郎の素晴らしい技に対して抜刀しないのは無作法という意味で抜刀し、月の呼吸をしようしています。

対玄弥

無一郎の止血をしている段階で既に玄弥の存在には気が付いていたようで、すぐに玄弥の背後へ周り、左腕から右腕、胴と順番に切り落としていきました。強さを持つ剣士に興味はあるようですが、玄弥のように人間でありながら鬼のような力を持つものは気にいらないようで無一郎への対応とは真逆で、すぐに殺そうとします。

対実弥

弟である玄弥を助けた実弥に対しては兄弟で鬼狩りをしているところを「懐かしい」と口にしています。更に、風の柱と戦国の時代に剣技を高め合った経験もあるようで、呼吸を使いながら実弥に深い傷を負わせます。しかしその直後黒死牟自身の心拍があがり、実弥は稀血であることを知ります。自分の力で血を凝固させて止血している実弥に対しても「初見で面白い」と発言していて、闘いの最中も相手の事をずっと分析しているようでした。

対行冥

無一郎との闘いからあまり表情の変わらなかった黒死牟ですが、行冥が現れると”ゾクゾク”という音と共に薄ら笑いを浮かべています。行冥のような極限まで練り上げられている肉体の完成形を見るのは黒死牟でも300年振りだと語っています。行冥の太陽光を吸い極限まで純度の高められた鉄は黒死牟の刀でも切断することはできませんでした。戦国時代でも見たことがなかった代物のようです。

黒死牟の過去

【鬼滅の刃】黒死牟の過去とは?月の呼吸や刀も紹介!無一郎との関係は?

『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

行冥、実弥、無一郎、玄弥らの無数の攻撃により、生命が脅かされる感覚を400年ぶりに感じた黒死牟は過去を思い出し始めます。

60年振りに再会した老いた双子の弟

400年ぶりの感覚と共に黒死牟が思い出したのは別れてから60年は経ち、齢80にもなる老いた双子の弟・縁壱でした。禍々しい姿に変貌を遂げてしまった兄・巌勝(黒死牟)を涙を流しながら縁壱は憐れみました。しかし縁壱から放たれる斬撃は全盛期のものと変わらず、あと一撃で頸が落とされるところまで追い詰められた黒死牟でしたが、その一撃が繰り出されることはなく、縁壱は直立したまま死んでいたのでした。黒死牟は自分より優れた剣士であり続けた縁壱と最後まで決着をつけることができないままになってしまいました。

人間だった頃の黒死牟

巌勝と縁壱が生まれた自体には双子は不吉とされていたために、縁壱は10歳になれば寺へ預けられる予定でそれまでは3畳ほどの部屋での生活が余儀なくされました。巌勝が跡継ぎとして剣技を磨いていましたが、ある日縁壱が少しだけ巌勝の稽古に参加した際に、目にも見えぬ速さで父親の輩下に4発もの斬撃を叩き込みました。それまで巌勝は父の輩下からは一本も取れたことがなかったのです。その事実が父親の耳に入ればすぐに跡継ぎは巌勝ではなく縁壱になるでしょう。巌勝はそうなることを恐れました。しかしその夜、2人の母親は突然に死に、縁壱は寺へと旅立っていったのでした。

離れ離れの人生を送っていた2人でしたが、巌勝が鬼に襲われているところ縁壱が助けるという形で2人は再会します。しかし、自分よりもより優れた存在になっていた縁壱を巌勝は受け入れがたく思っていました。そんな頃に無惨からの甘い囁きと共に鬼になる道を選んでしまうのでした。

黒死牟の能力

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『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

無惨が率いる鬼の中で最も長く無惨に仕える最強の鬼である黒死牟ですが、人として生きていた頃は最強の剣士を目指していた青年でした。黒死牟の刀の柄と鍔には気味の悪いほどに目玉があしらわれています。また抜刀した際の刀身にも充血したような目玉があしらわれており、風柱は「気色悪ぃ」と発言しています。

更に攻撃力を上げるために刀身の形状をも変化させています。通常は日輪刀と変わらない形状をしていますが、形状を変えると刀身の横から更に刀身が生えるような形になり、攻撃範囲も倍以上になります。

また黒死牟の呼吸法は月の呼吸ですが、彼の技は血鬼術と合わさりようやく完成している代物のようです。

  • 月の呼吸 壱ノ型『闇月・宵の宮(やみづき・よいのみや)』・・・刀を横薙ぎにして一閃する技です。異次元の速度を持ち、月輪の斬撃と共に放たれます。無一郎はこの攻撃により片腕を失いました。
  • 月の呼吸 弐ノ型『珠華ノ弄月(しゅかのろうげつ)』・・・真正面に切り上げるような3連撃を打って、月の斬撃で相手を囲む技です。
  • 月の呼吸 参ノ型『厭忌月・鎖り(えんきづき・つがり)』・・・異なる形の斬撃を月の斬撃と共に2連撃で放つ技です。
  • 月の呼吸 伍ノ型『月魄災禍(げっぱくさいか)』・・・刀を振ることなく無数の斬撃を相手に討つことができます。
  • 月の呼吸 陸ノ型『常世孤月・無間(とこよこげつ・むけん)』・・・ひと振りで広範囲に無数の斬撃を放つ技です。
  • 月の呼吸 漆ノ型『厄鏡・月映え(やっきょう・つきばえ)』・・・刀を一閃して地を這うような斬撃を放ちつつ、月の輪の斬撃がその合間を埋めるように相手へと迫ります。
  • 月の呼吸 捌ノ型『月龍輪尾(げつりゅうりんび)』・・・壱の型と同じ形で振るう技ですが、壱の型よりも更に広範囲の攻撃することができます。
  • 月の呼吸 玖ノ型『降り月・連面(くだりつき・れんめん)』・・・相手に対し、降り注ぐような無数で複雑な斬撃を放ちます。
  • 月の呼吸 拾ノ型『穿面斬・蘿月(せんめんざん・らげつ)』・・・回転するノコギリのような複数の斬撃を並行にして放つ技です。
  • 月の呼吸 拾肆ノ型『兇変・天満繊月(きょうへん・てんまんせんげつ)』・・・攻撃範囲がかなり広く、接近での攻撃や回避することも難しく思われる技です。
  • 月の呼吸 拾陸ノ型『月虹・片割れ月(げっこう・かたわれづき)』・・・地面に向かって上から三日月を突き刺すように放つ斬撃です。

さらにこの複数の技だけではなく、炭次郎や炭次郎の父親が取得していた「透き通る世界」が見える能力も常用しています。

黒死牟の名言・名シーン

ここからは、黒死牟の名言や名シーンについてご紹介していきます。

「私の…言いたいことは…わかったか…」

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『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

このカットで初めて黒死牟の顔が露わになりました。その禍々しさに驚いた方も少なくないでしょう。猗窩座に対して怒りを表情に出している場面です。この黒死牟に対し、一度は納得する姿勢をみせた猗窩座でしたが、すぐに黒死牟を睨み「殺す」と発言しているところから、猗窩座にとってはとにかく気にいらない存在だったのでしょう。

「痣の者は例外なく……25の歳を迎える前に死ぬのだ」

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『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

この発言の後、すぐに嘘であることが行冥により見破られます。例外の剣士はただ1人いたのでした。この言葉を口にしていたときの黒死牟は一体どんなことを考えていたのでしょうか。自分が憧れ、成りたかった弟の事を少しでも思い出していたのでしょうか。

「縁壱は直立したまま寿命が尽きて死んでいた」

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『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

強くあることを求め続けた黒死牟は、ここで実の弟である縁壱と闘い、決着がつかないまま自分だけが追い込まれたまま縁壱の寿命がつき、もう二度と刀を合わせることができなくなってしまいました。それから黒死牟が心に誓ったのは「誰にも負けるわけにはいかない」ということ。そして、醜い姿になってまでも、強い剣士を求め、追い続けたのでした。

「違う私は 私はただ 縁壱お前になりたかったのだ」

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『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

もう既に人間の形状であることすらやめてしまった黒死牟が、過去を思い出し、何百年と生きてきた中で、ずっと思い焦がれていたのは実の弟でした。神に恵まれ、才に恵まれ、自分よりも遥かにさまざまなものを持ち合わせていた縁壱への想いは数百年では途切れるものではありませんでした。

黒死牟は醜い姿になっても強さを追い求めた剣士

【鬼滅の刃】黒死牟の過去とは?月の呼吸や刀も紹介!無一郎との関係は?

『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社

黒死牟の恵まれなかった過去が、今の強さを追い求める気持ちに繋がっていたのではないでしょうか。自分が一番優れていると思っていた剣士との決着がつかなかったことが、より黒死牟を強さに縛り付けてしまっていたような気がします。

もしもこの双子が同じ道を極めることができていたのなら、また違った未来があったのでしょうか。