「ワンピース」のスリラーバーグ編で登場した剣豪リューマ。ゲッコ―モリアの能力でブルックの影を入れられてその肉体が蘇り、ゾロをおおいに苦しめました。
実は尾田栄一郎の短編集『WANTED!』のなかの『MONSTERS』という作品に霜月リューマという侍のキャラクターが登場しており、スリラーバーグ編のリューマの生前の姿であることは尾田栄一郎自身のコメントにあります。
生前は剣豪にまで成り上がり、竜を殺したという伝説まで残す剣士でした。
「ワンピース」では影であるブルックの技を使うリューマですが、その正体や声優について紹介していきます。
リューマの基本情報
名前 | 霜月リューマ |
性別 | 男 |
所属 | 元ワノ国の侍、スリラーバーク将軍ゾンビ |
種族/出身地 | 人間/偉大なる航路 新世界 ワノ国 鈴後 |
懸賞金 | なし |
悪魔の実 | なし |
使用する技・術 | 「鼻唄三丁矢筈斬り」「夜明曲(オーバード)・クー・ドロア」 |
年齢/誕生日 | 享年47歳 |
身長/体重 | 179cm/不明 |
声優 | 粗忽屋雑司ヶ谷店=チョー |
初登場 | 生前『MONSTERS』、死後『46巻第448話”モリア”』 |
その他 | なし |
リューマの特徴
生前のリューマは白い着物を着て、黒髪を結った外見をしています。「わっはっはっは」と笑うのが特徴です。
死後、将軍ゾンビになった姿でも着物は白いものを着ていますが、髪は白く、左目は包帯を巻いています。
リューマの性格
生前は短気で少し荒々しい性格をしていました。死後、将軍ゾンビになったあとは、ブルックの影を入れられたことで陽気な性格をしていますが、肉体は強靭なリューマであるためか、残忍な一面も見せます。
また、「ヨホホホ~」や「パンツ見せてもらってもよろしいですか」などの口癖も、ブルックからの影響を受けています。
リューマの初登場
死後のリューマはワンピース46巻第488話”モリア”でホグバッグの屋敷に迷い込んだナミ・ウソップ・チョッパーを追う姿で初登場しました。そしてホグバッグやゾンビの謎に気づいたナミ達をリューマはあっという間に切り伏せました。
その後は影を奪い返しにきたブルックとの戦闘が始まりますが、リューマの一方的な展開になり、ブルックもあっという間に倒されてしまいます。
ブルックへの最後のとどめをさす時にフランキーとゾロがあらわれ、リューマとゾロの戦闘が始まります。
リューマとゾロの戦闘
ブルックを助けるためにホグバッグの研究所に来たゾロは、伝説の侍であるリューマの持っている”大業物21工”秋水をみて、ちょうどエニエスロビーで海軍大佐シュウによって自身の愛刀、”良業物”雪走を錆びられて使えなくなっていたため、代わりとして奪おうと戦闘をしかけます。
その後は互いに譲らぬ死闘を繰り広げ、戦闘はホグバッグの研究所の屋根の上に移動し、最後はゾロの一刀流飛竜火焔をくらい、敗北します。
敗北したリューマはゾロを秋水の持ち主になることを認め、秋水をゾロを渡し、影もブルックの元に戻ってリューマの体は燃え尽きてなくなりました。
リューマの強さ
生前、「MONSTERS」では最後に竜を切るほどの腕前を持っていました。
死後、将軍ゾンビとなったリューマはブルックの影を入れられたため、その戦闘スタイルは本来の侍のようなものではなく、ブルックのフェンシングなどの戦闘スタイルになっています。元も強靭な肉体にブルックの高速技を取り入れていることから、相乗的な力を持っていますが、生前の剣豪リューマの本来の力を発揮できず、ゾロにも負けました。
ブルックの影が入っていることで、技も生前のリューマではなくブルックの技を使用しています。
リューマの技
先述したようにリューマは生前の技ではなく影であるブルックの技を使用します。以下にリューマの技を紹介します。
「鼻唄三丁矢筈斬り」
ブルックも得意とする技でリューマも頻繁に使う技です。刀を抜いてゆっくりと相手に接近し、すれ違いざまに相手を超高速の斬撃で切ります。高速で振り抜かれた刃に相手は斬られたことに気付かず、リューマが刀を収めると同時に切り口が開いて倒れます。
「夜明曲(オーバード)・クー・ドロア」
ピストルのような高速の突き技で、その威力は離れた壁に風穴を開けるほどです。2年後の新世界編にてようやくブルック本人もこの技を出せるようになりました。
「前奏曲(プレリュード)オフエル」
相手の武器を連続で叩いて破壊する技です。
「革命舞曲(ガボット)ボンナバン」
地面を強く蹴って急加速し、相手を突く技です。リューマの場合はあまりの突きの強さに斬撃が飛び、ホグバッグの研究所は内側から破壊する威力でした。
酒樽舞曲(ポルカ)・ルミーズ」
目にもとまらぬ速さで連続で相手を突く技です。こちらも革命舞曲(ガボット)ボンナバン同様に斬撃が飛びますが、こちらはマシンガンのように絶え間なく斬撃が飛びます。
リューマの声優
リューマの声優を担当したのは粗忽屋雑司ヶ谷店(そこつやぞうしがやてん)さんが担当しました。
ワンピースの声優では時々粗忽屋○○店という名前が出てきます。これは、麦わらの一味を担当してる声優さんたちが、他のちょい役に出演した際に使う名前です。
例えば、ルフィの声優を担当している田中真弓さんの場合、オーズや偽チョッパーを演じたことがあるのですが、その際は粗忽屋浜田山店という名義になっています。
リューマを担当した粗忽屋雑司ヶ谷店さんは、普段はブルックを担当しているチョーさんという声優です。
チョーさんは粗忽屋雑司ヶ谷店名義ではスフィンクス、粗忽屋新宿店名義ではサボの父、偽フランキー、マウジイなどを演じています。
チョーさんの他の代表作としては「犬夜叉」の邪見、「賭博破戒録カイジ」の大槻班長、映画の「ロードオブザリング」のゴラムがあります。また、NHK教育テレビの「いないいないばあっ!」のわんわんも演じており、声だけではなく中の着ぐるみもチョーさん本人が演じています。
リューマの名言
“何か巨大な生物とでも対峙したかの様な… ゾクゾクする不思議な感覚…!!!”(48巻第466話”決着”)
ホグバッグの研究所でのゾロとの戦闘前、ゾロと対峙したときのリューマのセリフです。肉体は霜月リューマ、影はブルックのものでともに生前の記憶はありませんが、この巨大な生物とは生前のリューマが倒した竜のことだと思われます。
ゾロの気迫がこれほどなのかということが分かるシーンです。
“「秋水」!!あなたが主人であるならこの刀も本望でしょう”(48巻第467話”海賊ゾロvs侍・リューマ”)
ゾロとの戦闘に負け、燃え尽きる前に約束である愛刀「秋水」はゾロに渡すシーンです。
最後に言い訳もせず潔く負けを認め、秋水を渡す姿は生前の剣豪リューマの意志であると思われます。
ブルックの影と剣豪リューマの意志
七武海ゲッコ―モリアによってブルックの影を入れられたリューマ。技や性格、口癖はブルックのものですが、その気高い意志は肉体である剣豪リューマのものが残っています。
強靭な肉体にリューマにブルックの高速技を足したその強さは、ゾロをおおいに苦しめましたが、やはりその肉体と技は完全にはマッチしておらず、惜しくもゾロに敗れてしまいました。
その強さや秋水の持ち主でもある剣豪リューマは現在でも人気の高いキャラクターの一人です。